大東市と創造都市

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芸術文化は産業(都市経済)と結びつくのか?

古くは、ラスキンやモリスが固有価値論という文化経済学を主張し、資本主義が勃興する中、産業と芸術の再統合、都市計画に着目してきた。

そうした20世紀は「国家の世紀」と言われ、21世紀は「都市の世紀」と呼ばれ、世界都市か創造都市かの議論がある。

世界都市・東京が世界都市であるが故の歪みや課題が顕在化していく中、地方創生という創造都市戦略が注目を集めている。

都市の機能や潜在力を引き出すためには、都市の歴史と文化、地域資源を見つめ向き合い、コミュニティの再構築や市民活動の創造性を高める必要があるという「創造都市理論」である。

今回は論文調に大東市と創造都市を展望して見ました。

 

大東市の都市化の歴史は、立地条件、利便性から集積の利益を求めて市が成り立っていた。

大東市は全国の地方自治体と同じく、急速な人口減少と産業の空洞化が進んでおり、都市が衰退していると考えられ、都市の機能や本来の力が失われつつあるという仮説に立つと、

都市本来の力や機能を取り戻し、磨いていく創造都市理論の出番となる。

これを大東市に当てはめてみると、都市政策部門、教育部門、政策部門、芸術文化部門と複雑に絡まりあう縦割りを排し、横断組織として地方創生局という総合政策推進組織を設置したことは有益。

手段として学校イノベーション(再生拠点)をつくり、新しいイノベーションやアイデアを生み出し、都市を再生していくとする。

つくりまでは実際に公民連携PFI事業で行った。が、その後はまだまだ。

まだ成功といえないのは、循環メカニズムを回していくことが足りないからと考えている。

そこで提案するのが、芸術文化への助成=補助行政ではなく、芸術をビジネスにつなげる努力を促す仕組みを構築すること。

一言でいえば「公は民に任せる覚悟を。民は公に頼らない覚悟」という公民連携の基本原則に立ち返ることが、創造都市にもつながっていくということ。

 

アートとサイエンスとビジネスの距離は近づいている時代。

ビジネスにとって、アートとサイエンスは差別化(高付加価値化)戦略により競争優位に立てるツールとなっている。

裏付けるものとして、文化庁文化政策室が「文化の波及に関する調査研究」(1994)によると、土木事業よりも芸術活動に投資した方が生産波及効果が高いことがわかっている。

しかし、一方でアートとサイエンスは短期で結果が出づらいものである。

都市化の経済であれば、ベンチャーを集めるスタートアップ支援策をとることで、中長期視点から段階的にリスクを平準化できる。

例えば、行政資産を創造的雰囲気のある環境へリノベーション・コンベーションし、格安で提供することで、集積の利益(都市化の経済。後述)を促すとする。

創造産業(例えば画家)と、IT(例えばアプリ開発)であれば、半年後にITで、3年後に創造産業で結果が出る可能性がある。


多様な労働力を集い、市場情報を交換しあい、協力しあう環境である集積の利益(同業者を集積する地域特化の経済と、異業者を集積する都市化の経済)を促す仕組みを構築し、新しい価値(イノベーションやアイデア)を創造する場を営利目的でない行政が作っていくことが必要と考える。


この場合の創造する場は、人的関係に着目しており、行政、地域住民といった都市に関わる全ての人が創造の成り手である。

グローバル経済による産業の空洞化、人口減少という未曽有の地球的危機に「どうすれば市民生活や地域社会が持続的に存続していけるのか」という問いに対しての明確な答えとして、創造都市を研究、提案していきたい。

 

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参考文献:「創造都市への挑戦 産業と文化の息づく街へ」佐々木雅幸著(岩波書店刊)