やばいとは薄々感じていたんですよね。怪しげなセピア色の映像だとか、ロボットのデザインとか。でもまさかこれほどひどいとは思いませんでした。私の中で今年度最悪の洋画です。ジュード・ロウの笑顔と凛々しいアンジェ姉さん以外見るところはありませんでした。

 まず、まったく意味不明で突込みどころ満載の設定とストーリーが問題です。世界が破滅するようなストーリーなのに登場人物は数人だったり、戦っているのはスカイキャプテンだけだったり、ロケットがブースターに点火すると世界が滅びるだの、最終兵器の製造をしていたはずがただの宇宙船だったり、ともの凄い適当ぶりに飽きれるばかり。しかしそれより大問題なのは映像の方。ところどころ背景のCGと俳優の合成がうまくいっていないため、俳優が完全に浮いてしまっていて、まるで一枚絵の前で演技しているように見える部分があります。さらにはその合成をごまかすために俳優の輪郭をぼかしているので、もの凄く気味の悪い映像なっています。観ていて次第に頭が痛くなってきました。CG自体のできもそれほどよいとは言えず、迫力不足は否めません。また、場を盛り上げるためだけに用意されたとしか思えない音楽が、陳腐な映像と相まって負の相乗効果を生み出しています。さらにオーバーラップにオーバーラップを重ねる画面転換も気持ち悪く、イライラさせられました。

 久しぶりに途中で映画館を出ようかと真剣に悩みましたが、アンジェ姉さんの笑顔が私を支えてくれました。私はジュード・ロウを観に行くんだ!という方は止めませんが、個人的には誰にもオススメできない映画です。
意外と世間の評価が高いのが本当に不思議でなりません。これが世界一セクシーな男の魔力なのでしょうか・・・。