マッチョ物語【振り返り編】第3話 「プロレスとファニー」
執拗なヘッドロックに頭痛がしてきた。
だから場外戦に活路を求める。
ロープなしの環境だからこそ大事にしたいアイリッシュホイップとかロープスルー。遮る物がないのだから立派な攻撃だと思う。
前回からのお気に入りの畳デスバレー。
なんかもっと良く出来そう。
しかし、形勢逆転されて、なんとマッチョがブランチャ!
このままだとマッチョにコントロールされるわー
打撃合戦。
「どうしたチャンピオン!」
って言われたので
「うるせぇ挑戦者!」
とか
「ハゲ!」
とか売り言葉に買い言葉。
「それは言ってはいけない言葉だ!」
流石にその通りだ。
「ごめん!」
と言った。
注)セリフと同時にチョップを放っています(笑)
Wノックダウン(笑)
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【閑話休題】
ファニー・・・[形容動詞]おかしな。こっけいな。奇妙な。一風変わった。「―な声」「―なストーリー」
初めて聞いたのがWWE。
ロックとかがスキットでパフォーマンスするとキングがよく言っていた。
「笑わせる」「笑われる」で言えば「笑わせる」方の解釈だろう。
上記の張り手合戦って正にそれなんだけど、ワンダーは「なんでそっちいくんだ」的発言。
マッチョも望んではいなかった展開だと思う。
まぁ、あれは間違いなく俺が誘導した。
何故?
即興に理由を求められても困るが多分判断基準はある程度分かる。
マッチョに導かれたこのアマチュアプロレスという世界を見てきたハレタコーガンが一番参考になった、もしくは足りないと感じたスキル。
それがファニーである。
お客さんがアマチュアプロレスに求めるモノって色々あると思う。
でね、集客のロジックってのはお客さんの日曜日の優先順位をいかにこちら側に誘導するかだと思うのです。
プレミア感、有り難み、付加価値…なんでもいい、優先順位を上げる要因を如何に提供するかが今後の我々の命題となるかと思います。
例えば去年行ったWIN初代ヘビー級チャンピオン決定トーナメント。
一番意識したのはメイン後。こりゃ行かなきゃ損だぜって終わり方に拘った。マッチアップを明確化しワクワク感を意識する。
例えば邪馬屠VSでかい一物。どうなっちゃうんだろう的な怖いもの見たさ。
そして期待される激しさ。
色々あると思う。
でも結構な人が思っている事。
笑えた(プロレスなのに)。
面白かった(プロレスなのに)。
日曜日の午後に感じたいホノボノ感。
この感覚が今まで私に無かったモノ、スキル。
で秋葉原プロレスを見て、RAWを見て彼らが持っている強みである。
私が認めるファニーの使い手はワンダー、ヤンマーニ、そしてマッチョである。
ワンダーはその思考、嗜好がもう面白い。
ヤンマーニはアイテム使いでホッとさせたりする頭脳派。
マッチョは髪はないけど神が宿る世界遺産的天然。
それぞれ色が違うが「持ってる」モノがあるのです。
今までのアマチュアプロレス界は彼らがこのホノボノ感を提供してきた。
私も学生時代に面白マッチは何回かやった事あるけど明らかに違うんだよ。
ほら、キャリアも3年生、4年生になるとちょっと笑わせたろか?って感じで試合するよね。
上記の三人の様な事は出来ない。
笑わせてるのに遠いなと感じる事はありませんか?
言い方あってるかな?
奴らは客観性と距離感が抜群なんだろうなと。
社会に出てそこそこ広い世界を見た上での不条理。
頭脳だけでなく体や年齢やキャラを使い倒して不条理をお客さんの未直に持ってこさせる。
密かに尊敬してます。そしてムカつきます。
俺も出来るんだぜって背伸びもしたいし、その輪の中に入れて幸せとも思う。
WINではチャンピオンだけど、RAWでは鉄球をぶつけられたりコケにされる。
そうしたバランス感覚を今後も持っていたい。
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髪を弄ったり、こんなやり取りがあってのマッチョのあの技・・・
そう、あのミサイルキック。
届かないし、腰のあたりにちょんって触れるからセールしたらいいのか
どうしたら良いのか慌てふためきました。
焦ったねー
そして沸いたねー(笑)
鼠の言葉が頭をよぎる。
こりゃ立て直さんといかんと思ってアックスボンバーを狙うが
ワキ固めで返された!
まさか?!
あのミサイルキックは狙って出したのか?
執拗なヘッドロックとこの予測不能な展開。
私の精密機械が確実に狂ってきているのを感じた・・・。