奥原アイザックの『あかんたれ』

2012年4月1日からスタート。作家・奥原アイザックが、記憶のある3歳から今に至るまでのノンフィクションの物語です。



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「はじめまして」




ご訪問頂き、ありがとうございます。


作家の奥原アイザックと申します。


このブログは、2012年4月1日~11月30日までの約8ヶ月間、


記憶のある3歳から36歳までの実話を毎日更新したものです。


書くにあたって


■事実を書くこと


■迷惑をかけるような事を書かないこと


■楽しんで貰えるものを書くこと


をルールにしました。


ありのままを書いているため、


時に引かれるかもしれない下ネタ等も表現されています。


その点、ご理解とご了承をお願い致します。


ちなみに現在ご覧頂いているページが最新の状態です。

奥原アイザックの『あかんたれ』










第1話はコチラ↓


http://ameblo.jp/haratarou/entry-11210246165.html



尚、このブログは1つの形として残すため


更新はありません。


2012年12月からの活動は


コチラで展開していきます。


http://akantare.jimdo.com/


何卒、よろしくお願いします。





奥原アイザック

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「おわりに」




幼い頃、オカンに連れられて


キャロルのおばちゃんがやっているお店に行った。


1階にある小さなケーキ屋さんのショーケース脇にある


階段を登り終えると、ミシンを使って洋服を仕立てるキャロルのおばちゃん。


「あら、ケンちゃん、いらっしゃい。」


「こんにちは。」


「あんたまた大きなったんちゃう?」


「へへへ。」


「よいしょっと。ほんまこの階段はいつも転げ落ちそうになるわ。」


可愛らしい丸椅子が人数分並べられると


恒例のいつ終わるかわからない世間話が始まる。


「ケン。目の前のお菓子屋さんで何か買っておいで。」


「わーい。ありがと。」


オカンに渡された100円玉を強く握りしめ、


登りよりも慎重に急勾配の階段を降りる。


行き交う車に気を付けながら通りを横断して


昭和初期に建てられたような古びた木造の一軒家に足を踏み入れる。


こげ茶色を通り越し、黒色に見える木製の棚には


カラフルなお菓子達がズラリと並べられ


見ているだけで気分が高揚する。


しかし、棚のお菓子は1つが100円する大物ブランドであり


視線を下げて、並べられた駄菓子達に目を向けた。


10円単位で組み合わせをシュミレーションするのが楽しく


確定した駄菓子から順番に手に掴んでいく。


さつま芋のような紫色の麩菓子と


「ホームラン」が出たら、もう1本貰えるチョコバット、


うな重のイラストが描かれた平べったいタラのお菓子、


残金をフィリックスくんガム、うまい棒で調整し


きっちり100円にして、おばちゃんに硬貨を渡した。


両手にお菓子を掴みながら2階へ戻り、


駄菓子を食べながらオカン達の会話に耳を傾けた。


「しかし、あんたも色々あるなぁ・・・


 ケンちゃん、産んどいてよかったなぁ。」


「まあ、この子がいたから、何クソーいう気持ちで病気とも闘ってこれたし。


 これからどんな風に育ってくれんのか、


 わからへんけど。」


「こう言うたら失礼かもしれんけど


 ほんま面白い人生やわ。」


「はっはっは。ほんまや。」


「いつか本にしたらええんとちゃう?」


「いや、ほんま書いたろかしらと思う時あるもん。」


こんなやりとりが、今も記憶として鮮明に残っている。


もしかしたら、これがこのブログの原点なのかもしれない。






この8ヶ月の間、


更新が遅れそうになると


大切な友人との待ち合わせに遅れているような、


そんな不思議な気持ちになりました。


だから正直なところ、終わるのが寂しいです。


当初は、実際にどこまで書いていいかもわからず、


ゆでたまごでいうと、自分の殻を割るところから始め


白身をむいていく内、気付けば黄身が丸裸になっていました。


でも、そのおかげで


こんな言い方は失礼かもしれませんが


お会いもしていないにも関わらず


沢山の友達ができたと思っています。

本当に書いてよかったです。


このブログをきっかけに出版社の方とも知り合いまして


現在、小説化に向けて執筆しています。


いずれ最終話の作戦通り


本をきっかけにして更なる展開を広げていけるように動いていきます。


バレているかもしれませんが


僕の性格上、これぐらい書いておかないと。


もし、小説化が難しそうだったら・・・


その時は、これまでみたいに新たな作戦を練りたいと思います。


ちょっとだけ先になりますが


どうなったかの続きは、またどこかで。





最後になりましたが、フェイスブックやツイッターでのリツイートや


ありがたいメッセージ、アメブロの「ペタ」をくださった方、


ブログを読んで頂いた皆さんに感謝しています。


本当にありがとうございました。


そして、お話に登場して頂いた全ての方に


この場を借りてお礼を申し上げます。


出会って頂き、ありがとうございます。


37歳になった今日から


新たな一歩を踏み出していきます。


無数に抱く楽しみを胸に。








あかんたれ コト 奥原アイザック

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昨日もフェイスブックやツイッターでのフォローやリツイート、メッセージに感謝です!



最終話スタートです。




最終話「加齢臭と共に」






夏の終わり、深夜で交通量もまばらなレインボーブリッジを


フジテレビを出発したワンボックスの車が走る。


終電がなくなった時間に番組会議が終わり、


始発を待つしかないかぁ・・・


と思っていると、先輩作家Kさんが車だからと声を掛けてくださった。


数ヶ月前、テレビ東京の番組でご一緒になったKさんは


元々ピン芸人で、僕やヤマギワ、サバンナと通い続けた


大阪にあった2丁目劇場のオーディションを受けられていた。


時期も重なっており、1本だけだが


印象的だったKさんのネタを覚えている。


そんな偶然もあって


「レギュラーじゃないけど、深夜番組手伝うか?」と誘って頂き


フジテレビにも通うようになっていた。


車内では、数ヶ月前に彼女と別れた話や


このままだと生活がヤバいという不安を打ち明ける。


実のところ、新人放送作家の立場なので


1本あたりの単価は低く、薄利多売の状況が続いていた。


秋には唯一のレギュラーであった「アリなし」の放送終了が決まり


定期的な収入を見込めない状況が刻一刻と近付いていたのである。


色んな先輩作家さんに相談すると


「オクハラ君の気持ちもわかるけど


 薄利多売じゃ食えないでしょ?本数もない訳だし。


 ちゃんとギャラの交渉をしていくのも大事だと思うんだよね。」とアドバイスを頂く。


一方、電波少年をやっておられた先輩作家さんからは


「おれらは、こっちから絶対にギャラを聞いたらアカン。」と教えて貰った。


自分自身は、単価がいくらであっても仕事を貰えるだけでありがたく思い


お話があればノーギャラを含め何でもお手伝いさせて頂いた。


が、現実問題として


月々に入る額ではやっていけず、


多大なサポートをしてくれていた元彼女の有難さを思い知る。


「あれ、いくつやったっけ?」


「35です。今年で36です。」


「放送作家はいつから?」


「去年からです。」


「そうか・・・お前、今まで何やってたんや・・・」


先輩作家さんは、つぶやくように言った。


「20代の頃はほんとバカで、電波少年に出てからも


 何も考えず遊んでばかりいました。」


「それもお前らしいけどなぁ・・・」


家の近くまで送って頂き、頭を下げて車が小さくなるまで見送った。







数回目のフジテレビでの番組会議で


温泉をテーマに取り上げる事が決定する。


チーフ作家でもあるKさんが口を開く。


「温泉に詳しい芸人とか誰がいる?」


「サバンナの高橋はどうでしょうか?温泉も銭湯も詳しいですし。


 詳しい話聞いてみましょうか?」


「おっ、いいね。じゃあ、その前に○○さん、


 高橋のスケジュールって今確認できる?」


キャスティング担当のスタッフさんがその場で事務所に連絡を入れて聞いたところ


仮のスケジュールは空いていた。


「じゃあ、オクハラは本人に温泉の話聞いてみて。」


「わかりました。」


後日、シゲオと打合せがてら飲みに行き


出演はほぼ確定というところだったが、直前で別の大きな仕事が入る。


こればかりは仕方ないので


またの機会に望みを託した。


できれば今のうちに仕事しておきたいよなぁ・・・


どこかで焦る自分がいた。






2011年の秋からは


終了した「アリなし」と交代するように


衛星放送の番組やアイドル関連の仕事を頂けるようになっていく。


10月には、おめでたいニュースもあり


ツジさんから彼女さんと結婚するという連絡を貰う。


「11月に渋谷で披露宴をやるんだけど、


 当日の進行台本をお願いしてもいいかな?」


「もちろんですよ。ブラックや仲間も呼んで盛大にやりましょうよ。


 遠慮なく何でもやりますから言うてください。」


「ほんとありがと。」


迎えた披露宴当日は、ブラックとレッドが司会を務め


乾杯時には、どうしても仕事で来られなかった寛平さんのメッセージビデオが流れる。


土屋さんや各局の豪華な顔ぶれも揃う中、


余興でネタを披露してくれたスギちゃんの隣に座り、お礼を言った。


「スギちゃん、ありがとう。めっちゃウケてやん。」


「ほんまに?」


「いや知らんけど。」


「知らんのに何で言うたんや。」


「はっはっは。ほんまウケてたよ。最近忙しい?」


「R1グランプリ、次残ったら決勝やわ。」


「え、マジで?」


「事務所も変わって、実は今日からスギちゃんって芸名でやっていくねん。」


「そっかぁ。来年楽しみやなぁ。」


「ほんと勝負だわ。」


「俺も頑張っていかんとなぁ。」


披露宴の締めくくりでは、新郎の読み上げる手紙が大爆笑と感動を巻き起こし


大盛況でお開きとなった。







12月になったある日、作家の仕事が暇になる。


さてさて、どうするかなぁ・・・


急ぎではないけど、バイトして貯めといた方がええよなぁ・・・


シフトを組むバイトは急な発注に対応できないため、


1日短時間の単発バイトをパソコンで見始めた。


ふと数年前、クロサワとパチンコ屋で待ち合わせをした時に言われた言葉を思い出す。


「オクハラさん、ギャンブルは確率です。


 自分が打ちたい台を打ってるようでは勝てませんよ。


 打ちたい台と食える台は違いますから。


 その日一番勝てる台に座ってこそ勝ちます。」


そんな事言うてたなぁ・・・


試しにやってみるか・・・


昔行った覚えがある


等価交換と呼ばれる換金率の良いパチンコ屋に入り


台に座らずデータをとっていった。


店が出さざるを得ない日、


客足に影響しそうな目立った場所にある台をチェックしていき


その日は帰った。


翌日もどこを出しているかをチェックしながら、店のクセを観察する。


平日の人もまばらな通路奥にある、出ても出なくて見えない台と


土日の目立つ場所の台、


どちらに同じ額を投資すればいいかの答えはすぐに出る。


平日、適当な席に座り、怒って台を叩いてる人を


客観的に見るようになっていった。


更に「3・3・7」「7・7・3」などリーチ目と呼ばれる出目が揃った台は、


その後当たりを出す場合があり


リーチ目が出たのに席を立ちそうな人を探し続けた。


出る確率が高い条件が揃う日しか勝負しないようにした結果、


12月は15万を稼ぐ。


年を越して高麗神社で参拝を済ませると通い始め、


1月も15万稼いだ。


運も味方して12月から3月までの間に計50万を貯める。


もちろん違法な行為は一切していないが


同じ店に通い続けたせいなのか、


なぜか僕の後ろに店員さんが立つようになる。


「今、打ち始めました・・・」


店員さんが胸元のマイクでどこかに報告を入れると


どういう訳だか、ことごとく出ない日が続く。


運が悪いのか、詳しい理由はわからないが


もう打つなというサインと受け取り


その日にパチンコをやめた。


3月には、代々木公園のフリーマーケットに出店して


不要な服を大量に売り、更に貯えに充てる。


そして3月20日、


楽しみにしていたR1グランプリの決勝戦が放送され、テレビの前に座る。


スギちゃんの勢いは凄まじく


最高の形とも言える準優勝に、


「これいったな・・・」と画面を見ながら思った。


と同時に、涙が止まらなくなる。


1つは嬉しい涙、


もう1つは、オレは何をやってるんだと自分を責める涙だった。






チャンスがないんやったら、自分で作っていかんと・・・


下請けの下請けの現状では埒がアカン・・・


R1を観終えて、新たな作戦への自問自答が始まる。


もちろん頂いた仕事は大事にするけど


残りの時間はバイトする?


それとも


貯えを少しずつ切り崩しながらギリギリの生活をしてでも


自分が書きたいと思う作品に取り組む?


作家で食っていくんやったら後者やろ。


じゃあ、何ができる?


いずれ本にできるようなもの、


更に言うと、ドラマや映画になって


お世話なってる芸人さんとか役者さんに出て貰えたら


めっちゃおもろいやろなぁ。


となると、テーマか・・・


幼少期からの記憶が蘇る。


自分についてか・・・


これまでコンパとかデートで自分のエピソードをネタにしてきたよなぁ。


例えば、ブログで自伝を書くって事か。


いや、ちょっと待てよ。


普通は何かしらで成功した人が


これまでを振り返って書くのが自伝のセオリーちゃうの?


未だ占い師さんが言ってた天下も獲れず、こんな状況やのに大丈夫?


ていうか、天下の話書く?


いずれにせよ、奥原アイザックって誰やねんってなるよ?


いやいや、ちょっと待て。


自分には3歳から膨大な記憶が頭の中にあるし


おまけに記念になりそうな物は捨てずに残してる。


いつか書きたいとは思ってたけど、それが今ちゃうの?


かといって、自分が良く見える部分だけの話を書いても面白くないし


ダメな部分も包み隠さず書いてこそ、


色んな人に読んで貰えるんとちゃう?


国籍とか家族とか、どうしようもない下ネタとか・・・


下ネタは女の子に引かれるやろうなぁーーー。


女友達に引かれて、連絡取れなくなりそうーーー。


いや、そこをビビってたら絶対にあかん。


事実なんやから、まんま書こう。


代わりにルールとして


自分以外の人に迷惑をかけんようにだけはせんと。


ペースは?


1週間に1回やと1年48話として・・・ざっくり見積もっても4年か。


3日に1回でも・・・2年ぐらいか。


いやいや、そんな自分の都合に合わせたペースでやってたら


時間ないで。


もうアラフォーやん。


加齢臭が気になる年頃やん。


やる以上全力で本気になってかからんと。


よし、毎日書こう。


まずはブログを書いて、多くの人に楽しんで貰えればそれでいい。


次の展開はやってみんとわからへんもんな。







2012年3月31日。


翌日から実話ブログを始めると決めた僕は


パソコンの前に座り、


記憶を振り返りながら、自分を形容するようなタイトルを考える。


キーボードに置いた手が動き始め


『あかんたれ』と打った。






おわり。

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