■できなくってもいいんだよ




こんにちは、心理セラピストの竹内智宏こと

すなふきんです。




あなたは、自分のできなことばかり見て、

あれができない、これがダメと、

落ち込んだりしていませんか?




実は、自信のない人ほど、

自分にできることよりも、

できないことに意識を向けるクセがあります。




これは、減点主義をベースにした

日本教育の伝統から来ています。




日本人は、諸外国に比べて

コンプレックスの強い民族です。




鎖国が解かれたとき、

列強の諸外国の脅威にさらされ、

このままでは外国にいいように利用されしまう!

という危機感を持ちました。




そのため、外国に負けないように、

とにかくもっと能力を高めなければ、

日本のダメなところを変えなければ、

という機運が高まっていきました。




その結果、今の減点主義が始まったのです。





■江戸時代以前はもっと大らかだった?




これは私の想像ですが、

鎖国以前の日本人は

もっとおおらかだったのでは

と思うのです。




落語の演目には、

よくダメな人が出てきます。




早とちりで失敗する人、

物覚えの悪い人、

女遊び、深酒をやめられない人、

嘘ばっかりつく人、

心配性で何も出来ない人、

そんなダメな人が滑稽に描かれます。




でも、そんな人たちを笑いものにしている

というよりも、江戸時代の人たちは、

むしろ愛すべき存在として温かい目で

見守っていたのではないでしょうか。




落語の立川流の創設者、

故・立川談志さんは

「落語は人間の業を肯定してくれる」

と言っています。




業というのは、分かりやすく言えば

人間がする行いのことで、

特に、悪い行いのことを指す言葉です。




人間って、いけないと思いながらも、

ついつい良からぬ行いをしてしまうものですよね。




「そんな人間の業を、

面白おかしく肯定してくれるのが、

落語の世界なんだよ。




だから、頑張ることに疲れたら

落語を見て、

ああ、ダメでもいいんだよなあ

と、ほっとして欲しいんだ」





生前、立川さんは、そういうことを

言っていたそうです。





落語のように、自分のダメなところを

笑い飛ばせたら、どんなに楽でしょう。




どんなに癒されるでしょう。






いいんですよ。ダメでも。




そして、ダメだからって

本当にダメじゃないんです。




人より、できないことがあってもいい。




苦手なことがあってもいい。




その方が、ずっと人間らしくて

いいじゃないですか。