『もう親を捨てるしかない  介護・葬式・遺産は要らない』

   島田裕巳:著   (幻冬舎新書)

 

 

タイトルが衝撃的ですが、非道な内容ではありませんでした。

私も去年の今頃そうでしたが(現在もまだ後ろめたさはあります)、

介護のために地方の義親と同居とか、夫も介護離職しなければ

ならないかも、と追い詰めて苦しみました。。。

あれこれ読んだり、恥を忍んで友人に相談したり。

この本もまた、夫婦二人で煮詰まってお先真っ暗だったときよりも、

他の選択肢、他の考え様があるのだ、という光を灯してくれたような

気がします。

 

介護殺人、とくに息子によるものが多いそうです。

殺人にはならなくても、介護によって介護する側の生活や人生は

少なからず失われていくことになる。これが現実。

殺人するぐらいならば、親を捨てた方がいい、親もまた、捨てられる

ことを覚悟すべきではないだろうか、と著者は言う。

 

自分が老いて一人になったとき、どうするか、どう覚悟するかも

考えるキッカケとなった。

ちょっと(だいぶ?)不安だけど、将来どこに住んでいるんだろう、

どんな出会いがあるんだろう、何に好奇心を抱いているんだろう、

と想像すると、あれまパラドクス。シニアライフが、楽しみでもあります。

 

 

みうらじゅんさんの造語 、「人生ファンタスティック」を文字った

「人生、不安タスティック!」という言葉を思い出しました。

なんか大変そうだけど楽しそうな感じがするんです。