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今日11月15日は、ライター・雨宮まみさんの命日です。

私が彼女の存在をハッキリと認識したのは、実は1年前、急逝のニュースがきっかけでした。だから、私は雨宮さんに会ったことはありませんし、それまで著書を読んだこともありませんでした。

 

どんな人だったのだろう?と惹かれ、まずは代表作である『女子をこじらせて』を読んでみました。「こじらせ」という言葉が流行るきっかけとなった本です。

 

 

この本には、彼女の生い立ちからAVライターになるまでの経緯と、自身の恋愛遍歴が赤裸々に綴られていました。これを書くのは、本当に苦しかっただろうなと想像します。ただ、書くことで彼女が救われていたらいいな、とも思いました。

 

幼少期の性への欲求、AV監督との恋愛、ハメ取り撮影のためにAV女優と性行為をする恋人に強く嫉妬したこと……内容は壮絶でしたが、私がこの本で最も記憶に残ったのは、こんな一文でした。

 

私は、文章には人柄が出ると思います。いくら誠実でありたいとか、AVのことを真面目に書きたいとか言っても、文章に傲慢な匂いがしたら説得力なんかありません

 

これは、文章のテーマがAVであっても、政治や経済であっても同じことだと思います。あぁ、雨宮さんは、こんなふうに文章と向き合ってきた人だったのだな、と思いました。

 

次に読んだのは、『東京を生きる』です。

 

女性が一人で、東京という街で生きるとはどういうことか。私には相当に身につまされる本でした。

 

東京を生きる 東京を生きる
 
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この中に、印象深いエピソードがありました。

雨宮さんは、自分の本を出版したお祝いに、編集者の男性にピンクのドンペリをプレゼントしてもらいます。彼女はそれまで、ドンペリを飲んだことはありませんでした。そもそも、彼女はお酒が苦手です。

きれいな箱に入ったドンペリを、雨宮さんは当時付き合っていた恋人の家に持っていき、冷やして一緒に飲みました。

ドンペリなんてバブルの遺物だと、下品な飲み物だとバカにされたとしても、こんなにおいしいお酒を飲むことは、あとにも先にもないだろうと思ったといいます。

すべてを飲み切れず、残ったドンペリは恋人の家の冷蔵庫に残して帰りました。

 

やがて、その恋人は、雨宮さんと同時に何人もの女性と交際していたことが分かりました。普通なら嫉妬に狂うところです。しかし、雨宮さんはこう書いていました。

 

彼女たちは、あのドンペリを飲んだだろうか。

飲んでくれていたらいい。同じ男を分け合ったのなら、あのおいしいお酒も分け合いたい

 

 

■誇り高く薄氷の上を歩く

 

一言にライターと言っても、いろいろなタイプの人がいます。この職業を選んだ理由もさまざまです。

私は中学生の時から、日記という形で文章を書き始めました。思春期の私は、家族が抱える問題を誰にも話せず、苦しんでいました。その時に、自分の内面をさらけ出す手段として、自然と文章を選んだのです。日記を書くことが、精神安定の手段となっていることに気付いたのは、もっと後になってからのことです。

もし歌がうまければ歌手になっていたかもしれないし、絵がうまければイラストの道に進んだかもしれません。選んだものがたまたま、私は文章だったのです。

 

私にとって、書くことは生きる術であり、これがあったから生き延びてこられたと思っています。一方で、書くことは苦しく、自分を傷つける行為でもあります。書かずにいられる人生があれば、それが一番幸せかもしれないと思うこともあります。

 

東京を生きる』の中で、雨宮さんはこう書いています。

 

絶え間なく、書いて、書いて、書き続ける毎日は、氷の上を歩いているようだと思うときがある。いつ薄氷を踏み抜いて、その下にある刃のように冷たい水の中へ落ちてゆくかわからない

 

信じればどうにかなる、努力すれば大丈夫、そんなのは嘘だ。嘘だけど、よりよく生きたいと願うから、人は信じ、努力をする。

 ただ薄氷を踏み抜いて死ぬ人生じゃあんまりだから、誇り高くありたいから、信じた道を歩いてゆく

 

こんなにも、自分の心を正確に表してくれた文章を、私はこれまでに読んだことがない、と思いました。だけど、そんな彼女はもうこの世にはいません。

 

物書きの多くは、「これを書きたい」と強く思うテーマを持っています。これさえ書ければ死んでもいい、これを書くために自分は生まれてきたのだ、と思えるようなテーマです。

 

雨宮さんがなぜ突然いなくなってしまったのか、どんな気持ちで生きてきたのかは、私なんかが想像したところで分かるはずもありません。

だけど、もう少し雨宮さんが怠け者だったなら。お酒が好きで、私のように連日飲み歩いていたなら。書きたい文章を完成させずに、もっと生きていてくれただろうか、と思わずにはいられません。だけどそれは、彼女の苦しみを引き延ばすだけでしょうか。

 

今日みたいな日は、やはり必死に文章に向き合うのがいい。書かずにいられない人は、こうしてただ、文字を打ち続けることしかできないのだから。

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