[つり橋]
裏のおじいちゃん「それでは、わしがお3人さんの前を歩きましょう。この杖と足で、橋の板が腐っとらんかしっかり確かめながら歩きますので、安心してわしの後につづいてくだされ。おっほっほっほっほっ」
中島くんのおじいちゃん「かたじけない、裏のおじいちゃん」
イササカ「ありがとうございます!裏のおじいちゃん」
波平「助かります。裏のおじいちゃん」
裏のおじいちゃん今超イラッとした
だって、あれだよ?
磯野さんはまあいいよ、裏とか表とか実際にあるわけだしさ、でもね、イササカ先生の裏ではありませんよ~ ましてや中島くんのおじいちゃんなんて家知らないものー。なんでそんな人にまで裏って言われなきゃいけないの?
もうやめよっかなー。これ断ろっかなー。
なんて少し裏のある裏のおじいちゃんだったが、人の和を大切にする優しい人なので 、ここは多目に見てくれた。
裏のおじいちゃん「では参りますよ・・・」
さすがに数百年もの間架かっている橋だけあって、かなり丈夫に造られていた。
波平「裏のおじいちゃん、問題はなさそうですな?ハハハハハ」
裏のおじいちゃん「ええ。ほれこの通り、コンコンコン! まだまだこの橋もわしらと同様、現役ということですねぇほっほっほっほっほ」
橋の上は森の中に比べると陽も照っており、吹く風も心地よい。中島くんのおじいちゃんも目をつむってはいるが、両脇を波平とイササカに抱えられて順調に歩いている。何も心配する事などなかったようだ。
裏のおじいちゃん「おや?」
橋の中頃まで来た時だった。橋の先、谷の向こう側で巨人がこっちにむかって大きく手を振っている。
裏のおじいちゃん「誰かがこっちに向かって手を振っておるようですが、あれはいったいどなたでしょう? ハグリッドさんでしょうか?」
イササカ「いえいえ、あれはハグリッドさんではありません!トロールですよ裏のおじいちゃん!」
裏のおじいちゃん「トロール?」
イササカ「ええ、間違いありません。あれはトロールです」
波平「なぜトロールが我々に手を振っているんでしょう?」
イササカ「さあ、それはわかりませんが、とにかく笑顔でこっちを見てますから、敵意はなさそうですね。ためしに手を振り返してみましょうか?」
波平・イササカ・裏のおじいちゃんは取りあえずトロールに手を振り返した。
(その時の図)
太陽 前
\( )/←裏のおじいちゃん
波平→\( )( )( )/←イササカ
後
ドシンッ ドシンッ ドシンッ ドシンッ
G4の後ろからかなり大きな地響きがする。
中島くんのおじいちゃんを除く三人が振り返ると、なんとそこにはトロールが6体もいる・・。しかしなぜか手にはこん棒ではなく、腕の中いっぱいにフルーツを持ったもの、大木を三本背中にくくりつけたもの、牛五頭を両肩にかついだもの、大岩を幾つも重ねて背負ったもの、大樽を腰から八つもぶら下げたもの、背中にどでかい老トロールをおんぶしたもの。
そしてこのトロール集団もみんな笑顔だ。
波平「どうやら我々に手を振っているわけではありませんな。(恥ずかしい‥声まで出して手を振り返してしもうたわい‥)」
イササカ「ええ磯野さん。そのようですね。我々を襲ってくる気配もとくになさそうだ」
波平「ああ、なんせ笑っておりますからな。ひょっとしてヤツら、この先の洞窟でB.B.Qでもする気ですかな?ハッハッハッハ」
イササカ「はっはっはっはっは。またまたご冗談を」
裏のおじいちゃん「ムム?」
トロールたちが橋に近づいて来る。
イササカ「磯野さん?一応念のためにお聞きしますが、本当にこの先の洞窟ではB.B.Qが出来るんですか?」
波平「ええ。B.B.Qの穴場です」
ドシンッ ドシンッ ドシンッ ドシンッ
裏のおじいちゃん「なんと!!」
トロールたちは横二列に並んで橋を渡りだした。
橋の幅キッチキチだ。
¶←2m→¶(・囚・;)キッチキチ??
ドスン! ドスン! ドスン! ドスン!
ギギーッ ギギギーッ ギギギギーッ
中島くんのおじいちゃん「橋がえらく揺れておるようですが、どうかいたしましたか?」
ドスン! ドスン! ドスン!
波平「それがそのぉ‥大変申し上げにくい事なんですが…」
ドスンッ!! ドスンッ!! ドスンッ!!
向かいのトロールはずっと笑顔で手を振っている。
イササカ「これはまずいですよ磯野さん!!急いでこの橋を渡りきらないと!!」
残り60m
中島くんのおじいちゃん「どうかしましたか!?急ぐとは?なにか起きとるんじゃありませんか?はぁ はぁ」
目を閉じている中島くんのおじいちゃんは、底の見えない谷に架かったつり橋の激しい揺れと、地響きまでする大きなな怪音、そして他の者の動揺する声で今恐怖のどん底にいた。
ドスンッ!ドスンッ!ドシンッ!ドシンッ!
ブチッ!ブチブチ ブチッ!
≪この音は何でしょう?≫
「つり橋を結ぶ綱が切れた音」
「ハーマイオニーがキレた音」 ←波平
ブッブー
残念。不正解!
橋が落ちる
波平「あぁあああぁぁぁぁぁぁぁ」
イササカ「わぁぁあああぁぁぁぁぁぁ」
中島くんのおじいちゃん「ひぃいいいいいいぃぃぃぃぃ」
裏のおじいちゃん「ひええええぇぇぇぇぇ」
波平たちは全滅した・・。
-つづく?-
Φ(^・囚・~)ま、またにゃう。。