防災グッズにそろえておきたいアロマ | シンプルに美しく暮らすための自然療法 横浜港北アロマ・ハーブ・フラワーエッセンススクール

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横浜市港北区・アロマセラピー・メディカルハーブ・フラワーエッセンススクール「ナチュラルレメディスクール フランフルール」

自分の身は自分で守るために、「もしも」の時に慌てない、困らないための備えの見直し。

災害時の備えとしてはまず、水、食料、避難用具、衛生品、通信機器など。
今日は、それらに加えて、

応急手当で役立つ精油(エッセンシャルオイル)3本

をピックアップします。


非常事態における精神的なストレス緩和や体調管理に。
また節水中や避難所等では衛生上の問題が起きやすいとのこと、感染予防に役立つものを。


まずはじめに、アロマセラピーで用いる精油(エッセンシャルオイル)について簡単に説明します。

植物のからだを構成している一部分に、精油があります。

花、葉、果皮、樹皮など、植物によって含まれている箇所は異なりますが、
すべての精油には香りがあるという共通した性質を持ちます。

精油は、人間の免疫システムのような、植物が生きていくために必要なもの。
特に芳香植物にとっては、精油成分がなくては成長もできず生き残ることもできません。

このような植物が生きていくために不可欠な役割を持つ精油は、
例えば感染症、痛み、アレルギー、心のストレスのような私たちの健康に関する問題を解決または軽減することができます。


精油はナチュラルなイメージによるものなのでしょうか、、効果が薄いと勘違いされるかもしれません。
またハーブと同じ、もしくは似ているものと思われるかもしれませんが、
精油の1滴は、ハーブ小さじ1杯よりも何十倍もの力があります。

精油は、植物の生命力が凝縮された精強な滴(しずく)です。


例えば、心理的ストレスに関して。
匂いと感情は脳内で同じように処理され、嗅覚と情緒は密接に関係しています。

うつのような精神疾患に好影響をもたらす精油について、最近では研究が進んできています。
日本でも一部の心療内科クリニックでストレスケアの一環としてアロマセラピーが行われています。


災害時になぜ役立つのかについて、精油の特徴と利点は以下の通りです。


・精油には数多くの有益な生理活性があり、心身への療法としての幅広い用途がある

・心のケアに役立つ (鎮静作用、抗不安作用、抗ストレス作用)

・痛みや炎症を緩和することができる (鎮痛作用、抗炎症作用)

・衛生管理や感染症予防に役立つ (抗菌作用、抗ウイルス作用)

・使用するのは極少量、手軽に携帯できる

・簡単な方法で使用できる


(こちらのドイツメーカーの精油はドイツの医療機関でも用いられています)


それでは、表題の精油とその使い方です。

■精油

【ラベンダー・ファイン Lavandula angustifolia
数多くの精油のなかで用途の最も幅広い精油。
ラベンダー花の香りは鎮静効果が高く、緊張や不安を和らげて心身をリラックスさせます。
また抗菌、細胞成長促進作用があるため、火傷はじめ皮膚トラブルのケアに役立ちます。
あらゆる痛みの緩和や、悲しみを洗い流すためにも。

<鎮静、抗うつ、催眠、自律神経調整、鎮痛、抗炎症、抗菌、癒傷、細胞成長促進>


【ティートリー Melaleuca alternifolia
葉の精油。特に抗菌作用に優れており、細菌による感染症に役立ちます。
白血球を活性化し、免疫力の低下の予防や回復を助けます。
精神的な疲労にも用い、落ち込んだ気持ちを元気づけながら生きる意欲を高めます。

<抗菌、抗真菌、抗ウイルス、鎮痛、抗炎症、免疫強化、神経強壮>


【マンダリン Citrus reticulata
柑橘の果皮から抽出。強い鎮静作用があり、リラックス効果が高く精神的安定をもたらします。
ストレスが原因の消化器系トラブルに用い、便秘、下痢、消化不良、胃炎などに役立ちます。
子どもにも好まれる香りで、乳幼児のぐずり、環境の変化による情緒不安定や体調不良を助けます。

<鎮静、抗うつ、抗不安、自律神経調整、消化促進、鎮痙>


王道のラベンダー、ティートリーに加えて、子どもを持つ母親の視点でマンダリンを選びました。

香りとしては他の柑橘系精油も好まれやすいですが、なかでもマンダリンは強い鎮静効果を持ち、みかんのような甘い特徴の香りが母子の心のつながりを保つための強い味方になってくれます。

あとは、お好きな香り1本も入れることを忘れずに。
たった1滴の香りが、心やからだに良い響きを与えます。


■使い方

植物からある方法で芳香成分を取り出したものが、精油(液体)です。
皮膚に塗布する場合は、基本的には水やオイルに薄めて使いますが、
応急手当として下記のような用途と方法に限っては1滴~数滴を原液で使うことができます。
精油の種類や使い方は多様ですが、すべての精油やあらゆる用途にはあてはまりませんので、注意が必要です。


【不安、緊張、疲労感】
ラベンダーまたはマンダリン精油1滴をティッシュや布に垂らし、香りをゆっくりと吸い込みながら深呼吸する。
ラベンダー精油1滴を手に取り、太陽神経叢(胸の中央みぞおちの部分)に擦り込む。


【洗浄・消毒】
ミネラルウォーター500mlに、ラベンダーまたはティートリー精油5滴を入れてよく混ぜる。
傷の洗浄に。口腔内の洗浄にはティートリーを使用する(飲用はしないこと)。
入浴できないとき、からだを拭くタオルに垂らしてもよい。


【傷】
すり傷、切り傷・・・ラベンダー精油1滴を傷口に垂らす。絆創膏やガーゼ等に1滴垂らしてもよい。
小さな火傷、打撲、捻挫・・・冷水にラベンダー精油1滴を加え、患部を湿布する。


【感染症】
ティートリー精油1滴を手に取り、手指・手のひらに擦り込む。
乳幼児の場合は、上記の洗浄剤にタオルを浸し、手や口を拭く際に使用する。



精油は医薬品にとって代わるものではなく、あくまでもセルフケアのレベルですので使用の際には限度があることを注意として覚えておくことです。

また、使用する精油は100%天然由来でクオリティの高いものを使います。
第三者機関によって認められたものとして、オーガニック認証を受けたメーカーのものを選ぶことをおすすめします。


新生児、乳幼児、妊婦、授乳中の方、高齢者、医療機関で治療中の方は精油の使用には充分に注意し、医師や専門家に相談の上で安全に使用してください。


いざを救うのは、「いつもの自分」です。

災害が起きる前に、普段から精油についてよく知り、どの精油がどんな風に役立つのか
自分や家族のために実践しておくことです。