行為「モラハラ」の基準例 [6]
私はこのシリーズで,私の考えを以下のように述べてきました.
1:ハムラビ法典は,原状回復と等価交換が原則である
2:モラハラ行為とは,原状回復や等価交換を無視した,不当な要求・主張であることが多い
3:モラハラ加害者は,些細なことでも激怒し,人の尊厳を傷つける
4:それは,モラハラ加害者は,人とは大きく異なる価値観を持っているからである
5:なぜなら,モラハラ加害者は,自分を至上の存在と考えている,異常ナルシストだからである
6:異常ナルシストは,自分の至上の立場を維持する為,被害者を束縛・抑制・支配しようとする
7:モラハラ行為とは,相手を束縛・抑制・支配する行為である
ここまでは,ただの加害者の分析です.私の考えの足場固めでしかありません.
以前も申し上げましたが,私の考えるモラハラの定義とは,あくまで被害者が主体です.
被害者が自分の現状を理解するためには,加害者の分析など必要ないのです.
ですから,上記の考えを基に,次のポイントを押さえる必要があります.
8:モラハラ被害とはどういったものか
9:モラハラ行為ではない事例とはどういったものか
10:モラハラかどうかの判断基準はどういったものか
ここまで押さえて,ようやく「それはモラハラですよ」「これは違いますよ」と言えると思うのです.
以前,私は 基礎知識 [1] にて,「モラハラとは,『~ハラスメント』の総称である」と述べました.
それから様々なサイトを通じて,被害者の体験を綴った記事を拝見する内に,解釈が変わってきました.
今の私の解釈…モラル・ハラスメントとは,文字通り「道徳・倫理に関する精神的虐待」です.
道徳・倫理…すなわち,価値観です.
モラハラ行為とは…被害者の価値観の破壊を通じて行われる,尊厳を侵害する行為です.
モラハラの仕組みを,大雑把に説明すると…
1:相手を自分の思い通りに動かしたい.
2:だから,自分の価値観を押し付ける.
3:その前に,まず相手の価値観・倫理観を破壊する.
おおよそ,このようになっていると思います.
ここで重要なのは,価値観・倫理観というのは,人の根幹を成すもののひとつだということです.
判断基準,人格,信念…様々なものが,価値観・倫理観に根差しています.
それを破壊するわけですから,被害者が精神的に不安定になるのも無理はありません.
加害者は,そうやって被害者を精神的に弱らせた後,じっくりと自分の価値観を教え込んでいくのです.
最終的に被害者を隷属させることで,被害者への「刷り込み」は完成します.
ある意味,洗脳と言えるかもしれません.
つまり,モラハラ被害とは,自分の価値観・倫理観を崩されること.
自分の尊厳を脅かされることに他なりません.
以前お話したモラハラ状態は,自身の尊厳を歪められてしまった状態,と言えるでしょう.
モラハラ被害者が加害者に対して恐怖感を抱くのは,相手が危険な存在だと感じているからです.
これ以上自分の精神を壊さないで欲しいと怯えているからです.
ここまでの話をまとめると,次のようになります.
1:モラハラ被害とは,価値観・倫理観を破壊を通じ,尊厳を傷付けられることである
2:価値観・倫理観を破壊され,精神的に不安定な状態がモラハラ状態である
3:モラハラ加害者は,被害者を支配する為にモラハラ状態に追い込む
4:モラハラ被害者は加害者に対し,精神を傷つける脅威と感じている
5:モラハラ状態に追い込まれることが,モラハラ被害である
6:モラハラ状態に追い込むことが,モラハラ行為である
少々長くなってきましたので,今回はここまでとします.
次回からは,「モラハラ行為ではない事例」について触れていきたいと思います.
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