読書 円地文子訳「源氏物語<1>」
2008-11-25 21:56:29 テーマ:読書について。- 源氏物語 1 (1) (新潮文庫 え 2-16)/紫式部
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『星屑』を書く上で、やっぱり筆致や表現、構成などを参考にするうえで、『源氏物語』は私にとって欠かせないもののようです。現在、円地源氏(まだ、『夕顔』までです)を読んでいるのですが、寂聴源氏よりも大人向けとでもいいましょうか、特に夜の表現がなまめかしいです。(円地さんの意訳である、とのことですが)
私が中学時代に挫折したのが、この「円地源氏」なのです。なぜ脱落したのかというと、寂聴源氏では『源氏の君』『空蝉』『夕顔』など、通称名を出してくれるのですが、円地源氏ではおそらく原語に沿っているのでしょうが、『君』『中将』『女君』『北の方』など、個人名が全く分からず、いったい誰のことを言っているのかで迷子になるのです。
特に『中将』『右近』なんて言われたら、女房なのか官職なのか、どっちやねん! という感じになります。そういうわけなので、私の感覚としては、まずは寂聴源氏に慣れてから円地源氏というのが、ルートとしては読みやすいかもしれません。
それはともかく、やはり紫式部という人は、繊細かつ感性豊かな人だったのだろうと推し量ります。読めば読むほど、この人の筆づかいの巧みさに驚嘆せずにはいられません。同じ景色を見て何かを感じても、感性豊かで語彙が豊富ならば、鮮やかで美しい言葉を並べ、あたかもその場に読者がいるかのような錯覚に陥らせることが出来ます。
私も、それなりに本は読んできたつもりですが、どのような小説を読んでも、情景描写が細やかで心の動きや季節の流れなどを効果的に挿入しているものは、滅多にお目にかかったことはありません。しかもそれが千年も昔に成されていたというのが、とてつもないことのように思えました。だからこそ、ユネスコ世界の偉人に、日本人として唯一登録されているのかもしれません。
今も書き溜めているのですが、『源氏』に刺激を受けながら、完結まで地道に、今度は筆を休めることなく執筆していきたいと思っています。
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