ウォーターボーイズ
監督: 矢口史靖
出演: 妻夫木聡/玉木宏/金子貴俊/三浦哲郎/近藤公園/竹中直人/平山あや
2001年 日本
唯野高校の水泳部は、部員が鈴木智(妻夫木聡)ただ1人で、廃部寸前。そんな水泳部に救世主、若くて美人の佐久間先生(眞鍋かをり)が顧問に就任。佐久間先生目当てに部員は大増員する。
ところが、佐久間先生の専門はシンクロナイズドスイミングだった!部員はあっという間に減員。残ったのは鈴木を含めてたったの5人。佐久間先生の独断で、文化祭での演技披露が決まってしまった。
それにもかかわらず、佐久間先生が突然産休に入ることに。困った5人は、水族館のイルカの調教師、磯村(竹中直人)に指導を仰ぐが・・・・。
弾けるプールの水と、男子の足が爽やか(?)な青春ムービーです。
はじめはなんだかちぐはぐで、とんちんかんで、やる気のなかった5人。それがまず、生粋の水泳部員の鈴木が奮起し、周りを取り込み、5人一緒になって練習に励む。その姿に顔がほころびます。
それぞれが得意分野を活かして、それを吸収する。苦手分野は、みんなで協力して克服する。いやになっても、あきらめそうになっても、友達がいるから前に進める。ただひたすらストイックに進むのではなく、ふざけたり、楽しみを見つけながら進んでいく。高校生らしい時間ですよね。いつの間にか、彼らを応援している自分がいます。
そして高校生なので、男女にラブがあるのは普通ですが、男同士が裸の付き合いをすれば、ラブもおもしろい方向に( ´艸`)
泳いで、恋して、高校3年生、いい汗かいてます。汗がまぶしいっ。まさに笑いあり、涙あり。暑い夏にきらめく青春を、爽快に満喫できる映画です。
水泳部員を演じた役者さんたちは、たいへんな努力をしたことでしょう。泳ぎが得意だって、シンクロは難しいと思います。あんな水中でさかさまになって足伸ばして、さらに周りと合わせなければいけないのだから。
主演の妻夫木くんをはじめとする5人は、映画の撮影をしながら、シンクロの練習もする。密度の濃い時間だったでしょう。それが自然に画面に表れていますね。最後に披露する演技には心から拍手です。
妻夫木聡は爽やかでかっこいいですね~。どっから見ても主役って感じ。微妙な表情などもとても上手いです。
金子貴俊はキャラが前面に出がちですが、いい味付けにはなっているし、シンクロのほうも頑張っていました。
玉木宏はまだブレイク前。でも私はこの時のボンバーヘッドの玉木宏が一番好きです。最近ちょっとかっこつけ過ぎじゃない?
さらに、映画の中で5人を指導するのは、イルカ調教師の磯村。演じるは、竹中直人。この人がおおいに笑わせてくれるのですが・・・・竹中直人、放置プレイ(笑)。そんな台詞や動きは本当に台本にあるのか?と聞きたくなるくらい、のびのびとしています。
この男子シンクロのアイデアは、埼玉県の川越高校がモデルになっているのは有名な話です。
私たち埼玉県民は川高=カワタカと呼んでいます。川高は県内でもトップクラスに頭のいい高校です。私なんて間違っても入れない。そもそも男子校だから、どんなに間違っても入れないけど。そんな成績優秀な高校でも、勉強ばかりするのではなく、行事にも力を入れてしっかり楽しむというのがいいですね。
私も高校生のとき、川高の文化祭に行き、男子シンクロを見ました。初めて見たときは本当に驚いて、プールからヌッと飛び出す逞しい足が可笑しくて仕方ありませんでした。でも映画と同じように、大きな歓声と拍手に包まれていました。
もはや夏の定番となった『ウォーターボーイズ』。まだ観てない人は、今すぐ観ましょう!
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