2011-07-23

アマリリスの来歴について

テーマ:豆知識

アマリリスはヒガンバナ科の植物です。同じヒガンバナ科の仲間には、スイセン、ハマオモト、リュゼンツランといったものがあります。西洋の俗名としては、ベラドンナ・リリーという名前で呼ばれています。ベラドンナというのはイタリア語で美しい奥方という意味があります。この言葉が植物の名前として、ナス科の有毒植物の名前になっているのです。


昔はこのベラドンナの果実を白粉に使ったりしました。そして、現在では葉や根から作ったアストロピンという薬液を目にさすと瞳孔が開く事でよく知られています。アマリリスから抽出した液も同じように目をはっきりさせるために使われたため、ベラドンナのように目をはっきりさせるユリという意味で、この名前ができたようです。


この花はもともと喜望峰の原産で、アフリカ西北岸にあるマデイラ島に移植されました。この島はマデイラ酒でご存知の方も多いと思います。その後、アマリリスはポルトガルやイタリアにも伝わったようです。学名は、アマリリス・ベラドンナで、1633年にローマで刊行された植物書にはじめて記載されました。現在、園芸家や花屋の人がアマリリスと呼んでいるものはベニスジサンジコという花なので、少し違う花のようです。


アマリリスという名はギリシャ語の輝かしいという意味の言葉がその語源です。口調が良く詩的な名前であった事から、ローマの詩人たちは牧歌に登場させる田舎娘や羊飼いの娘に、好んでこの名前を使ったということです。

2011-06-23

ヒヤシンスの来歴と種類

テーマ:豆知識

 ヒヤシンスはギリシャから小アジアにかけての地域が原産のユリ科の多年草です。日本に渡来したのは幕末の1863年でその当時はヒヤシントと呼ばれていたと言います。明治時代になると、飛信子、あるいは風信子といった当て字が用いられたりもしたようです。花が咲くのは3月~4月で、色の種類が、赤、ピンク、白、紫、青、黄など、比較的豊富ですから、いろいろな色を植えておくとカラフルで楽しめます。


 現在ある華麗な園芸品種が作られるようになったのは、16世紀にオランダに入ったヒヤシンスが改良された結果です。一般的にダッチ・ヒヤシンスの名で、広く知られているのが、このオランダで改良されたヒヤシンスです。
 一方、フランスで主に改良されたものはローマン・ヒヤシンスと呼ばれています。この種類は草丈が低く、花も小さくてまばらにしかつかないので、一見ぱっとしませんが、丈夫で繁殖力が旺盛なので、群植すると大変美しい姿が観賞できます。


 近年では、マルチフローラ・ヒヤシンスといって、球根から3、4本の花茎を出す、鉢植え専用の品種なども登場してきています。一口にヒヤシンスといっても、実に様々な種類があるものです。


 一般的には一重咲きの種類が多く出回っていますが、八重咲きの種類も結構知られるようになっています。甘い香りとボリューム感のある花の姿は、春を感じさせてくれる球根植物の代表格といった趣きがあり、多くの人を魅了するのも頷けるような気がしますね。

2011-06-03

フクジュソウの興味深い習性

テーマ:豆知識

 フクジュソウは、漢字で福寿草と書くその名の通り、大変おめでたい花とされています。また、元旦草という別名からも分かる通り、正月にとても縁の深い植物でもあります。


 さらに、雪の残る早春になると、他の花に先んじて、真っ先にこがね色したきれいな花を咲かせる事から、一足早く春を感じさせてくれる風雅な植物として、大変人気が有ります。そのため江戸時代の頃から盛んに栽培されてきています。今では60種以上の園芸品種があるということです。


 2月から3月にかけて開花するフクジュソウですが、この花には大変面白い習性がある事が知られています。日を受けると花が正開して、日が暮れると花を閉じてしまうのです。そうすると、また正開した花の中は、外気温に比べて温度が少し高くなります。2月から3月と言うと、外はまだ寒いため、虫たちはまだ活発に活動しません。そういう時期に花を咲かせるフクジュソウは、虫たちに受粉してもらうために、花の中の温度を高くして、虫たちを呼び集めるというわけです。


 受粉ができないという事になれば、子孫を残す上で大問題となるわけですから、フクジュソウとしても必死に編み出した作戦なのでしょう。しかしながら、実に巧妙な手を使うものだと、つくづく感心してしまいます。


 こんな身近な自然の中にも、人智では計り知れない驚異の世界が繰り広げられているという事に、いまさらながら驚嘆させられる思いです。おめでたい福寿草の花を目にしながら、こうした自然の神秘に思いを致すのも、たまには悪くありませんよね。

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