笑うハーレキン

道夫秀介 中央公論新社 2013年1月


笑うハーレキン/道尾 秀介
¥1,680
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経営していた会社も家族も失い、川辺の空き地に住みついた家具職人・東口。仲間と肩を寄せ合い、日銭を嫁ぐ生活。そこへ飛び込んでくる、謎の女・奈々恵。川底の哀しい人影。そして、奇妙な修理依頼と、迫りくる危険―!たくらみとエールに満ちた、エンターテインメント長篇。


家具職人として働いてきた東口だが、会社は倒産。息子を亡くし、妻とも離婚。スクラップ工場の空き地で生活し、出張家具修理の仕事をすつ毎日。ホームレスの人たちとも知り合い、声を掛け合う日々・・・・

そこに、奈々恵という女性が弟子入り・・・・・

イヤホンをさしたままの音を消したテレビで息子のビデオを見ている彼の姿は悲しげだ。厄病神にとりつかれどこか覇気がない。



ある日、舞い込んだ棚の修理の依頼。これを受ける話は、そんな展開になるはずがないと思うところはある。そこは、エンタメ作品ということで・・・・・・

でも、ホームレスにとっても働けるということはうれしいことなんだと感じた。
そして、一緒に働くということは、仲間意識ができるということ。修理の依頼主の手伝い人、スカともいい感じで仕事してた。


そして、最後の方で明かされた事実には、びっくり。道尾さん得意の仕掛け・・・・・・・・
ああ、なるほど、そういうことだったのね。東口の心の闇のわけを知った。

エピローグで書かれていることが実現できたらいいのにな・・・・・・・


お気に入り度★★★