偉大なる、しゅららぼん

万城目学 集英社 2011年4月

偉大なる、しゅららぼん/万城目 学
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琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。高校に入学した日出涼介、日出淡十郎、棗広海が偶然同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がった!



試験も受けないで決まった高校、学生服は、なんと赤。城に住み、船で学校まで送り迎え・・・・・・・・うそのような毎日を送ることになった日出涼介。

涼介には、日出家として受け継がれた「力」があったのだ。そして日出家と敵対する棗(なつめ)家の広海と同じクラスになり・・・・・・

相手がどんな「力」をもっているのかって、敵対するわけだから、知ることもない。あたりまえのことだけれど、仲良くなって初めて相手の持っている力を知ることになるって、何か新鮮!


代々受け継がれてきた「力」に悩む者、力を持つことを拒否する者。そこに、高校生の愛や友情も交えて話は進み、思わぬ展開に・・・・・・・

ばかばかしいような部分もあるのだが、なぜか、話に引き込まれてしまう。

日出淡十郎、棗広海、グレート清子、バタ子さん・・・・・・とにかく登場するキャラが個性的なこと!

それに、「力」のことや「しゅららぽん」なる不思議な言葉と、奇抜な設定は、万城目節全開といった感じだ。

そして、あの人が・・・・という驚きも用意されていて、ミステリーを読んだ気分も味わった。

ラストに、にやり!

お気に入り度★★★★★