at Home
本多孝好 角川書店 2010年10月
そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか?ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。
「at Home」
16歳の僕は中卒で働いている。父は泥棒。母は詐欺師。弟隆史は学校に行かず、妹明日香が、家事をしている。こんな特殊な家族。
普通、一般にはこういう家族は受け入れられないだろう。問題が山積みのように感じる。
しかし、事件が起きた時、この家族は一丸となって解決を導いていくのだ。その団結力は見事。ここでこの家族の秘密が明かされるが、家族のことを深く思いやるその気持ちに、この家族を応援したくなった。
「日曜日のヤドカリ」
俺はスナックで知り合った真澄と結婚したが、真澄には小学生の弥生さんがいた。弥生さんはとってもできた子だった。よく晴れた日曜日の昼、弥生さんの同じ クラスの男の子が父親と一緒に来る。彼らと話が終わった後、マキオと名乗る少年が、僕のお父さんが来ていないかと訪ねてくる・・・・・・
「リバイバル」
私は矢島さんに毎月の期限に借金を必ず返し続けてきた。矢島さんから、もう終わりにしないか?と持ちかけられる。
言葉も通じない相手で、ただ、一緒の部屋にいるというだけでも情がわくものだ。一人でいることが普通だったのに、いつもいた人がいないというのは、どこか寂しさを感じるのだろう。
「共犯者たち」
僕が11歳のときに家を出て行った親父の老後の面倒を見るつもりはない。しかし、もう5年も、毎年会いにいっている。僕は妹の茜の息子拓真を預かるが、風呂に入れようとして、服を脱がせたら、痣があった・・・・・
家族とはいったい何なのだろう。
血のつながりだけではないつながりがある。
何年もはなれていても、切り離せない関係。
よそから見たのではわからない家族のさまざまな姿があった。
お気に入り度★★★★
本多孝好 角川書店 2010年10月
- at Home/本多 孝好
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか?ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。
「at Home」
16歳の僕は中卒で働いている。父は泥棒。母は詐欺師。弟隆史は学校に行かず、妹明日香が、家事をしている。こんな特殊な家族。
普通、一般にはこういう家族は受け入れられないだろう。問題が山積みのように感じる。
しかし、事件が起きた時、この家族は一丸となって解決を導いていくのだ。その団結力は見事。ここでこの家族の秘密が明かされるが、家族のことを深く思いやるその気持ちに、この家族を応援したくなった。
「日曜日のヤドカリ」
俺はスナックで知り合った真澄と結婚したが、真澄には小学生の弥生さんがいた。弥生さんはとってもできた子だった。よく晴れた日曜日の昼、弥生さんの同じ クラスの男の子が父親と一緒に来る。彼らと話が終わった後、マキオと名乗る少年が、僕のお父さんが来ていないかと訪ねてくる・・・・・・
「リバイバル」
私は矢島さんに毎月の期限に借金を必ず返し続けてきた。矢島さんから、もう終わりにしないか?と持ちかけられる。
言葉も通じない相手で、ただ、一緒の部屋にいるというだけでも情がわくものだ。一人でいることが普通だったのに、いつもいた人がいないというのは、どこか寂しさを感じるのだろう。
「共犯者たち」
僕が11歳のときに家を出て行った親父の老後の面倒を見るつもりはない。しかし、もう5年も、毎年会いにいっている。僕は妹の茜の息子拓真を預かるが、風呂に入れようとして、服を脱がせたら、痣があった・・・・・
家族とはいったい何なのだろう。
血のつながりだけではないつながりがある。
何年もはなれていても、切り離せない関係。
よそから見たのではわからない家族のさまざまな姿があった。
お気に入り度★★★★