モンド 海をみたことがなかった少年


監督 トニー・ガトリフ

出演 オヴィデュー・バラン, モーリス・モラン, ジェリー・スミス

1996年




どこから来たのかわからない少年モンドとニースの町の人たちとのふれあいを描く。


モンド少年の笑顔がとてもかわいくて素敵だった。


ハトをトランクにいれ道に座り込んでいるホームレスの老人。つりをする人。パン屋のおばさん。郵便屋さん。一人で暮らすベトナムの老女・・・・・・・・・・

一緒につりをしたり、手品をみたり・・・・時には、字を知らないモンドに石に文字を書いて教えてくれたりする。モンドはあらゆるものに愛情を持って接する。静かに流れる時間の中で、純粋で無垢なモンドとふれあうことによって、関わった人たちに、幸せが訪れるように思う。


身寄りのないモンドは、いつ捕まる間のわからない野良犬だと想像させる場面があったが、自然の中ですごし、人にそっとよりそっているその様子は、まるで犬のようにも思える。とても自然体なのだ。


葉っぱに溜まった水をモンドが飲む場面など、水が輝いていた。

太陽の光を浴びて輝く自然の姿。植物や虫たち。見慣れている風景。町並みや海。それらが、きらきら輝いて見え、新鮮に映った。映像美がとてもすばらしい映画だ。


お気に入り度★★★★