あなたならどうする?

テーマ:
少年に暴行されるホームレス

あなたが道を歩いていると、少年たちがホームレスに暴行しているところに出くわしました。少年たちはホームレスを取り囲んで、「臭い」とか「出て行け」などと罵りながら、彼の荷物を道端に放り投げています。
さて、あなたはどうしますか?

「What would you do?」

ご安心ください。実はホームレスも少年たちも全て役者さんです。これはアメリカの「What would you do?(あなたならどうする?)」というテレビのドッキリ番組です。



町山さんの紹介でも言ってますが、日本の芸能人を騙すどっきりと違って、一般の人をそれも人種差別とか障害者差別など、より社会派としての内容となっています。

この番組はその人の本音とか本質的な部分を明らかにしていきます。

日本でならどうするか?

もし、この番組の舞台が日本だったらどうでしょうか?

もちろん差別ネタを日本のテレビ局が扱うことは絶対にないでしょう。どっきりでなかったとしても、このような場面に出くわしたらまず誰も見て見ぬふりをするのではないでしょうか?

さすがに急病で倒れた、といったように生命に関わる場合は救急車を呼ぶでしょうが、目の前で子供を連れた同性愛者の家族がレストランのウェイトレスから罵られようと、助けに入る人がいるとは思えません。

番組によるとどっきりを行う場所にもよるそうですが、この同性愛者の家族のどっきりでは、テキサス州での実験では53人中24人が助けに入りました。しかし、ニューヨーク州では100人中10人しかいませんでした。これが日本なら「自分には関係の無いことだ」と考えて、誰も声を上げないように思います。

実際に日本ではこの前、視覚障害者がホームの端を歩いていているのを駅員も乗客も見ていたにもかかわらず、誰も声を掛けて注意を促さなかったためにホームに転落して電車に轢かれてしまった、という痛ましい事故がありました。

日本人はなぜ声をあげられないのか?

その理由が、よく言われるように「日本人がシャイだから」というのとも違うと思います。ツイッターやブログの炎上のように、ネット上では他人の発言に黙っていられないからです。自分にとって不愉快な発言があったとしても、リアルで文句を言うと反撃されて自分が傷つくかもしれないので、リアルとネットでの態度が違うのではないでしょうか。

つまり、自分に害が及ばない限り、他人には感心がないのでしょう。

大部分が同じ民族である日本では他人に無関心で、逆に移民の寄せ集めであるアメリカの方が行動を起こす、というのは皮肉な結果です。おそらく人種も宗教も様々なアメリカだからこそ、隣人に無関心ではいられないのでしょう。

黙っていられない人達

その反対に口を出さずにいられない人達はなぜ声を上げるのでしょうか?

ムスリムの少女がパン屋に買い物に来て、店員から「イスラム教徒には売らない」と言われたとき、横から店員に「間違っている」と言った少女は、彼女もムスリムの友人を連れていました。

スーパーのレジで袋詰めの仕事をしていたダウン症の店員に対し、「仕事が遅いlと口汚く罵っていた男性に文句を言い、さらにそのダウン症の店員に声を掛けて励ましていた男性は、彼にも同じダウン症の妹がいたということでした。

もちろん、知り合いにそういった人がいない人でも、正義のために行動を起こしています。

行動を起こせるかどうかは、その人たちに「共感」ができるかどうかで決まるのではないでしょうか?

つまり、無関心の正反対です。

ファミリーレストランで白人の娘から黒人の恋人を紹介され激怒している父親(ここまでは仕込み)に対して、隣の席の白人の婦人は、「異人種間の恋愛は認めるべきではない」と白人の父親の方に同意していましたが、話を聞いてみると彼女には黒人の友人がいて異人種間の結婚では子供がハーフだといじめられるからだ、と言っていました。ですから、彼女は彼女で共感はしていたけど、それが父親の方であったのです。

おすすめ動画

Youtubeで「あなたならどうする?」や「What would you do?」と検索すると簡単にいくつも見つけられます。もちろん日本語字幕つきです。そのうちいくつかリンクを貼っておきます。

「誰もが自由なんだ、だから俺はこの軍服を着ている」
ムスリムの店員を罵る客編

「近くを通るたびにここに来て正義のために戦ってやる」
ムスリムの少女をテロリストと言うパン屋の店員編

「さっさと商品をケツの穴に詰めてここから出て行きなさいよ」
ダウン症のレジ係を罵る客編

「人は最後には非難の言葉ではなく友達の沈黙を覚えているものなのです」
同性愛者を罵るウェイトレス編

「またヤツが何か言ってきても俺たちが守ってやるさ」
ヒスパニックの親子に絡む男編

「もし助けが必要になったら連絡をくれ」
自分が同性愛者と父に打ち明ける少年編

中でも最も印象にのこったのは、恵んでもらったお金で飲食店に入ってきたホームレスを店員が追い出すものです。

「人は誰でも難しい時期に直面するものなんだ」
ホームレスを追い出す飲食店編

ホームレスを追い出す店員をたしなめ、「俺は間違っているのか」という店員に対して老人が、
「君はひもじい思いをしたことはないのか?
1度でも誰かの助けが必要だったことはないのか?
不幸だったことは1度もなかったのか?
抜け出したくなるような不幸を感じたことはないのか?
それにどういう経緯で彼がああなったか君は知りもしないじゃないか

といってたしなめます。

その後、老人にこれがどっきりの番組であることを打ち明けます。そして、先ほどの発言のことを彼に尋ねます。すると彼は、こう答えます。

「人は誰でも難しい時期に直面するものなんだ。
でも私たちはどうにかそれを乗り越えてきた。
その時には必ず誰かが手を差し伸べてくれたり、背中を押してくれるものさ」



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