• 29 Jan
    • 【映画】沈黙

      映画「沈黙」は江戸初期、キリシタン弾圧下でキリスト教布教に命をかける宣教師の物語である。前半は隠れ切支丹とそれを取り締まる役人との拷問、処刑などの厳しい現実が描かれ、目を背けたくなるようなシーンが何度となく出てくるが、その背景にある大きなテーマが、じわじわと浮かび上がってくる。布教とは何なのか?神を信じるとはどういうことなのか?人が生きていく上で宗教とはどのようにあるべきなのか? 本作のキャストの中で印象に残ったのは、奉行役のイッセー尾形、裏切り者として生き延びるキチジロー役の窪塚洋介、そしてモキチ役の塚本晋也だ。 イッセー尾形が語りは、論理的であり、そのたとえ話に引き込まれていく。窪塚洋介の役は切支丹としてとても重要な役柄であり、彼の行動が村人たちとの対極を示す。そしてどれだけ減量したかわからないが、塚本晋也の役作りは感服させられた。 遠藤周作の原作を読んでないのでわからないが、脚本も良く、内容もわかりやすかった。とても重い映画ではあるが、内容の深い作品に仕上がっていた。(★★★★)  

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  • 22 Jan
    • 【映画】ネオン・デーモン

      美への執着と嫉妬をモデル業界を通して描いた作品である。全編静かな感じで、キューブリックを彷彿とさせる映像表現が随所に見られる。ストーリーは身寄りの無い17歳の少女が、その美貌を生かし、ファッション界に足をふみいれるところから始まる。美しい物が生き残る世界で、女同士の嫉妬と美への執着が彼女の人生を狂わし、強烈なエンディングにつながっていく。美を描くかなで生のエロスと死への誘惑を示すタナトスの世界観が表現されているがこのあたりが哲学的でおもしろい所だ。全体として、冷たい感じが漂うと同時に、ホラー的な要素も盛り込まれており、サスペンスとしても楽しめるが、後味の悪さを感じずにはいられなかった。(★★★) ◎ネオン・デーモン

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  • 09 Jan
    • 【映画】こころに剣士を

      第二次世界大戦後ドイツからソ連へとその支配が変わったエストニア。この状況の中で、男は秘密警察に次々と捕らえられ、田舎町ハープサルは女子供と老人だけの街になっていた。そんな街に赴任してくた元フェンシング選手の体育教師と子供たちのフェンシングを通した絆を描いた作品なのであるが、話は複雑で、主人公のエンデル自身も逃亡中の身であり、素性がばれれば即拘束といった状況だ。子供達は父親を取られ、日々不安な生活を送っているのだ。そしてそんな絶望的な状況を救う一つの希望がフェンシングであり、どんな状況であっても、信念をかえずに生きていくエンデルの生き方に共感する。後半のフェンシングのシーンと駅のシーンが良かった。(★★★☆)

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  • 31 Dec
    • 【映画】エクス・マキナ

      AI元年といわれた2016年、エクス・マキナは今旬のテーマを扱ったSFホラーだ。設定は、人が容易に立ち入る事ができない研究施設で行われるAI実験であり、その閉塞的な世界は映画シャイニングを思い起こさせる。無機質な建物、ガラス張りの壁などは、ガタカのようだ。ここで行われるAI実験はAI自身が思考する事ができるかという点であり、実験者ケイレブとエヴァ(AIロボット)との情緒的な繋がりのようなところまで踏み込んでいるところが興味深い。そしてなんといっても目を引かれるのはエヴァの異様な美しさだ。CGで合成された映像は自然で違和感が無い。AIというとスピルバークのAIを思い出すが、それとは全く違った意味で人間を超える世界が描かれているように思う。近い将来、ロボット(AI)は人間にとってどのような存在になっていくのだろうか?ラストの展開は衝撃的で、心理的な恐怖感を感じる。 エクス・マキナは「機械仕掛けの神」の意味。(★★★★)

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  • 30 Dec
    • 2016外国語映画年間ベスト10

      今年の外国語映画ベスト10発表します。鑑賞作品数は23です。第1位「ダゲレオタイプの女」第2位「オデッセイ」第3位「サウスポー」 第4位「ブルーに生まれついて」第5位「キャロル」第6位「手紙は憶えている」第7位「エクス・マキナ」第8位「ラスト・タンゴ」第9位「祈りの力」第10位「裸足の季節」【コメント】今年は大作が少なかったが、エクス・マキナやキャロルなどテーマ性の高い作品が多かった。また、ザ・ビートルズ、ブルーに生まれついてやラストタンゴ、JACOなど音楽映画も多く発表された年でもありました。---------------------------------------------------------------【監督賞】 作品名[黒沢清] (「ダゲレオタイプの女」)【コメント】日本人監督による外映画作品を監督賞にしました。生とは何か、死とはなにかを芸術的な視点で描いたところに共感。【脚本賞】[ベンジャミン・オーガスト] (「手紙は憶えている」)【コメント】物語としては今年一番面白かった。認知症という状況を巧みに使った復讐劇なんで考えもしなかった。【主演男優賞】[イーサン・ホーク] (「ブルーに生まれついて」)【コメント】イーサンの熱演は文句なし、チャット・ベイカーがそこにいるような感覚になった。【主演女優賞】[ケイト・ブランシェット] (「キャロル」)【コメント】貫禄の演技。女性の強さと弱さなど複雑な感情を見事に演じていた。【助演男優賞】[フォレスト・ウィテカー] (「サウスポー」)【コメント】訳ありな演技をさせたら最高ですね。影のあるトレーナー、はまり役です。【助演女優賞】[ルーニー・マーラ] (「キャロル」)【コメント】助演女優は主演女優と同じキャロルから、主演の存在感を食うほど魅力的でした。【ニューフェイスブレイク賞】[アリシア・ヴィキャンデル] (「エクス・マキナ」)【コメント】AIロボットという難しい役柄を魅力的に演じていた。【音楽賞】「ブルーに生まれついて」【コメント】イーサンのマイ・ファニー・バレンタインに、ぐっと来ました。【ブラックラズベリー賞】「ローグワン」【コメント】映像は良かったが‥。-----------------------------------------------------------------【勝手に○×賞】[ジャズドキュメンタリー賞] ◎「JACO」【コメント】誰もが天才とみとめるジャコパストリアス。音楽家として生きていくための苦悩。謎の多いジャコの半生を記録映像とインタビューで綴った本作品はジャコファンにとって意味深いものになりました。

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  • 29 Dec
    • 【映画】2016邦画年間ベストテン

      今年も個人的に恒例の映画ランキングを発表します。まずは邦画から今年の鑑賞本数は16本。ちょっと少なめですが、いきます。第1位「リップヴァンウィンクルの花嫁」(5点)第2位「ちはやふる 上の句」(4点)第3位「永い言い訳」 (4点)第4位「ヒメアノール」(4点)第5位「海賊と言われた男」(4点)第6位「シン・ゴジラ」(3点)第7位「怒り」(2点)第8位「クリーピー偽りの隣人」(2点)第9位「ピンクとグレー」(1点)第10位「ちはやふる 下の句」(1点)【コメント】今年もコミック原作の作品が多かった邦画。その中でもちはやふるやヒメアノールなどは完成度が高かったように思う。物語としてのレベルが上がってきているのかもしれないけれども、来年はやはりオリジナル脚本の作品を期待したい。---------------------------------------------------------------【監督賞】 作品名[田中光敏] (「ちはやふる(上の句・下の句)」)【コメント】競技カルタの世界を痛快な演出とわかりやすい脚本で見事にまとめている。なにより楽しく見る事ができた。次回の作品も期待したい。【脚本賞】[西川美和] (「永い言い訳」)【コメント】登場人物の一人一人の台詞が心に突き刺さる。愛するって事はなんなのかを正面から考えさせられる見事な脚本でした。【主演男優賞】[森田剛] (「ヒメアノール」)【コメント】完全に入っている。悲しい猟期殺人鬼を見事に演じている。リアルというより本物を見ているような感じがした。【主演女優賞】[黒木華] (「リップヴァンウィンクルの花嫁」)【コメント】まったく違和感のない、自然体の演技が好印象。永い言い訳の不倫相手という役も、意外な感じでよかった。【助演男優賞】[綾野剛] (「リップヴァンウィンクルの花嫁」「怒り」)【コメント】本当に何でもこなす演技の幅が広い人ですね。ラストのリリィさんとのからみも良かった、怒りの弱い男の役も良かった。【助演女優賞】[Cocco] (「リップヴァンウィンクルの花嫁」)【コメント】彼女が登場するとちょっとしたシーンなのに、不思議な緊張感を感じる。この映画でも主人公の人生に影響を与えるとても重要な役柄だったと思います。【ニューフェイスブレイク賞】[松岡茉優] (「ちはやふる」)【コメント】クールなカルタ女王と少女的な所のギャップが良かった。ちょっとたどたどしい京都弁もよかったですね。【音楽賞】[Flash]【コメント】Pafumeのアップテンポなテクノ調のリズム。この音楽を聞くと「ちはやふる」を思い出します。【ブラックラズベリー賞】「太陽」【コメント】これは演劇。実写でやるなら現実性を排除しファンタジーかコメディに仕上げたほうがよかったかもね。演出もすごく違和感を感じた。-----------------------------------------------------------------【勝手に○×賞】[復活賞] ◎「シン・ゴジラ」【コメント】この作品には賛否両論があったようですが、ゴジラを自然災害など、人類が対処していかなければならない象徴として設定し、社会性の高い群像劇としてまとめ、新しいゴジラ像を作り上げていた事に賞賛を送りたい。

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    • 【映画】ローグワン/スターウォーズ・ストーリー

      スターウォーズのアナザーストーリー。正直期待はずれだった。CGや戦闘シーン、アクションシーンは完成度も高く良かったが、いいとこ取りしすぎて物語としての面白みに欠けていた気がする。スターウォーズ、オリジナルは宇宙をかけてお姫様を救け、正義をもって悪と戦うというSF(スペースファンタジー)的な要素がその根本にあると思う。今回もそれを意識しているような感じをうけるが、印象としては、ただそれを別の人物と物語でただなぞっているだけという感じで、個々のキャラクターが弱いために、ただの戦争映画になってしまっているような気がした。おなじみのキャラクターが要所に出てくるが、これによって物語を繋ぎ止めている感じで最後の10分がなければ、何の映画かわからない。まさしくスターウォーズファンのためのアナザーストーリーでしたね(★★★)

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    • 【映画】ヒッチコック/トリフォー

      トリフォーの熱烈なオファーにヒッチコックが答えたインタビュー音声を元に映像化した作品だ。インタビューは映画対する考え方や作品の具体的なシーンに関するものなど、かなり突っ込んだものだ。そしてヒッチコックに影響を受けた多くの監督からのヒッチコックへの熱いコメントも面白かった。一番印象に残ったのは、ヒッチコックが映画を作るときに大切にしている事についてのコメントだ。ネタバレになってしまうので詳しくは書かないが、当たり前のように思えるこの事が今、表現出来る監督はそれほど多くはないだろう。もしかすると、淀川長治のような見る側の感覚に近いのかもしれない。恐怖とサスペンスは違う。映画が最上の娯楽だった時代、フィルムメーカーならではの思考に感銘を受けた。(★★★☆) ◎ヒッチコック/トリフォーホームページ

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  • 24 Dec
    • 【映画】海賊と呼ばれた男

      海賊と呼ばれた男を見てきた。永遠のゼロ同様、主人公の国岡鐵造の半生を演じた岡田准一が期待通りの熱演。脇を固める役者も影響をうけてか、いい演技をしていた。物語を面白くしているのは、国岡商店の前に立ちはだかる敵との対立構造。敵は地元の競合からはじまり、石油配給組織、アメリカのメジャーへと会社の拡大とともに大きくなっていく。そしてどんな困難に対してもひるむ事無く、知恵と勇気と団結力で立ち向かっていく鐵造と社員たちの姿に胸を打たれた。145分という上映時間も長く感じなかったが演出には少しやりすぎ感を感じた。原作を読んでいないので、どの程度小説を反映させているかわからないが詰め込みすぎ感は否めない。もう少し時代とテーマを絞り込んで編集した方がよかったかな。(★★★★) 

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  • 27 Nov
    • 【映画】ブルーに生まれついて

      チャット・ベイカーの音楽は良く聞いているが、彼がどのような人生を送ってきたかは、この映画を見るまで知らなかった。映画としては、暴行を受け、再起不能と言われたミュージシャンの苦闘の人生ドラマであるが、実際には映画で語られている以上に苦しい人生だった事は映像からみても想像がつく。その中で大切になってくるのが、家族、仕事仲間、そして最愛の彼女。彼女との生活のシーンは見方を変えると、恋愛映画のようにも思えるくらいにドラマティックだった。チャットの人生を狂わせた原因は全てドラッグであり、この点を見れば、社会的な映画とも言えるかもしれない。ラストのクライマックスでは、それら全てが集約され、彼の数奇な運命を物語る。主演のイーサン・ホークの熱演はすばらしく、違和感はほとんどない。劇中歌われる、マイ・ファニーバレンタインは本人が歌っているようであった。(★★★★) ◎ブルーに生まれついて公式ホームページ

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  • 14 Nov
    • 【映画】手紙は憶えている

       認知症サスペンスとでも言えばよいのだろうか。眠ると記憶がなくなるという怖さと孤独。彼が生きる生き甲斐は与えられた復讐心。物語は認知症のユダヤ人の老人が妻の死をきっかけに、家族を殺したアウシュビッツの責任者に復讐をするという話である。なんとなく、結末が想像できてしまったが、ラストは秀逸、いままでのストーリーは全てこのラストのために組み立てられているといっても過言ではない。編集がすばらしく、特にディテールカットが効いていて、とても分かりやすかった。記憶がなくなる映画といえば、メメントを思い出すが、どちらも、手紙やメモが頼みの綱。これが書き換えられたものだとしても信じるほかはないのである。「手紙は憶えている」。楽しくみさせていただきました。(★★★★)

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  • 06 Nov
    • 【映画】永い言い訳

       愛人と浮気をしている最中に妻が旅先で事故で死んでしまう。そんなシチュエーションから、人と人との繋がりや、人が人を思う気持ち、人生観とは何かといった事を物語の中で丁寧に語る作品。だれに共感するかは、様々だと思うが、私が気になった台詞は、本木雅弘演じる主人公が妻の親友の家族に言う「自分の価値観で人の人生をきめるけるな」といった風の台詞だ。この台詞は人はそれぞれがそれぞれの価値観を持って生きているという事から、人が人を愛する事の難しさや、思いが伝わらない歯がゆさといった事を提示し、ストーリー全体を通して引っかかってくる。この作品、人や物事にもっと関心をもちなさいと上から目線で言われているような感じもうけなくもないが、登場人物の心理描写と台詞一つ一つが秀逸で、心の内面をついてくるところは見事。原作者自らが作ったオリジナル脚本ならではといった感じだ。(★★★★) ◎永い言い訳ホームページ

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  • 03 Nov
    • 【映画】ダゲレオタイプの女

       映画「ダゲレオタイプの女」は黒澤清監督の海外初監督作品だ。ジャンルとしては、サスペンスホラーの部類に入ると思うが、ラブロマンスや社会派ドラマ的な要素も含んでいる。今回題材となっているのはダゲレオタイプというフランスで開発された世界最古の写真技術であり、映画に登場するのは、1対1の実寸代の像を映すダゲレオタイプだ。ダゲレオタイプは紙ではなく、銀盤に直接像を映し込むため、露光時間が長く、その間モデルは固定され、まったく動く事他出来ないという身体的な苦痛を味わう事になる。映画の中で、「存在する物を記録し、焼き付ける事でその瞬間は永遠になる。」といった意味合いの台詞が出てくるが、この点こそがこの作品のテーマであり、人生とはなんなのかを深く問いただすものだと私は思った。目の前に見えている物は幻想であり、それはすべて執着のたまものに過ぎないのだ。この映画はまさに神の視点で描かれており、どの登場人物に共感を抱くかで、見る側の人生も分かってしまうような、そんな奥の深い作品であった。(★★★★☆)

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    • 【映画】怒り

      他人に対する怒り、自分に対する怒り、そして誰に対するものか分からない怒り。人は怒りのやり場に困り、他人や自分、社会に怒りを矛先を向ける。そんなやっかいな怒りの感情を群像劇のようにも見える構成で描いた作品が「怒り」だった。話の本筋は住宅街で起こった殺人事件。ドアには大きく血で怒と書かれていた。複雑化した競争社会の中で、人は自分の存在価値を自問自答しながら生きている。そして、そんなもがき続ける人々を演じる俳優人の演技がこの映画の見所の一つになっている。みなそれぞれが、個性を生かした迫力ある素晴らしい演技をしていたが、特にその中でも印象に残ったのが、宮崎あおいの自虐的な演技と、森山未來の攻撃的な演技だった。物語は東京、千葉、沖縄で起こるエピソードが交互に描かれ、クライマックスで怒りの正体が浮かび上がり、それぞれのエンディングに向かう。(★★★★) 

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  • 19 Sep
    • 【映画】リトル・ボーイ 小さなボクと戦争

      第二次世界大戦中のアメリカが舞台の映画。アメリカにおいても愛国心の名の下に、敵国日本と戦うために、多くの若者が戦地へ向かった。主人公の小さな8歳の少年ペッペー(リトル・ボーイ)は大好きなお父さんを戦争に取られてしまう。早く戦争が終わらせてお父さんを取り戻したい。そんなひたむきな思いから彼がとった行動が純粋で愛おしい。神父が彼に手渡したキリスト教の教えを説いたリストの中には街に戻ってきた日系人ハシモトに親切をの一文があった。なぜ敵国の人に親切にしなければいけないの?彼は父を取り戻したい一心でハシモトと接触し、交流が始まる。この作品で広島に投下された原子爆弾(リトル・ボーイ)が戦争を終わらせたといった意味合いの展開になっており、日本人としてはどうしも納得しきれない面もあるが、ペッパー少年とハシモトの間に芽生えた友情の中に、戦争の無い世界を実現するための真理が隠されているのかもしれない。(★★★☆)

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    • 【映画】オーバー・フェンス

      髪もの伸びた蒼井優、久々の主演、オーバー・フェンス。オダギリジョーとのコンビは微妙でしたが、人間味を感じられる秀作です。バツイチのオダギリジョーは職業訓練校で元妻との未練を断ち切ろうともんもんと過ごしている。恋愛ベタな蒼井優はホステスの仕事をしながら自分の人生を模索する。職業訓練校では生きていく意味をそれぞれが見つけようと日課をこなしていく。楽な人生なんてない、新しい自分へ、前に進むには乗り越えなければならない気持ちの整理が必用なのだ。「オーバー・フェンス」。柵を乗り越えた先に新しい人生が待っている。(★★★☆)

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  • 27 Aug
    • 【映画】祈りのちから

      祈りとはどういうことなのか?国や宗教によってその解釈はいろいろだと思うが、願いや助けが必用な時に何か、未知なる力にすがってしまうのは人間が共通にもっている感覚だろう。本作はキリスト教的な世界観での祈りという事になっているが、その中で祈りを神にうけいれてもらうための約束事があり、これが人としていきるための大切な行いを説いている。この点がこの映画でとても重要な事であるように思う。劇中、キリスト教で言う「悔い改める」や「隣人愛」的な思想が問題を抱える家族の中で具体的に語られるが、こういった心の持ち方というものが自分とまわりの人間を変えていくのは確かである。映画としては脚本がとても良く出来ており、人が持っている三つの社会、すなわち「家族」「仕事」「コミュニティ」の全てがとても良いバランスでとりあげられている。家族の愛や人の優しさに心をつかまれ、じわじわと感動がこみ上げてくる。(★★★★) ◎祈りのちから公式サイト

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  • 09 Aug
    • 【映画】シアター・プノンペン

      ふとした偶然で見た古い映画の中に、自分の母親らしき女性が映し出される。そこから、主人公ソポンと家族をとりまく衝撃のドラマが始まっていく。カンボジアを描いた映画と言うと、やはりポルポトの大虐殺を扱ったキリング・フィールドを思い出してしまうが、本作もそんな悲劇の歴史によって、引き裂かれた恋がその背景に描かれている。密告性による恐怖政治で、人が人を信じる事が出来無い状況の中で起こった出来事は、映画の中で描かれる映画のストーリーとシンクロし、両親の複雑な関係性が次第に明らかになっていく。後半はどこかで見たような展開になり、少し強引にエンディングにもっていった感もあったが、カンボジアの暗黒の時代を、庶民の視点で描いたという点で、この作品の果たす役割は大きい。(★★★☆)◎シアター・プノンペン公式サイト

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  • 31 Jul
    • 【映画】シン・ゴジラ

      無駄な話はいっさい無い。ゴジラが現れ、被害を食い止めようと国家的な対処を行う。物語としてはいたってシンプルであり、この潔さが架空の生物ゴジラの物語にリアリティを感じさせる。核兵器へのアンチテーゼとして誕生したゴジラは、このシンゴジラで再定義される。唯一の被爆国であり、大震災によって核の恐ろしさを身近に経験しているという我々日本人にとって、ゴジラは単なるSFではないのである。映画の大半は政治的な色合いが強く、内政や外交、有事の際、日本はどうなってしまうのか、どうすべきなのかといった問題提起も示している。そして、なんといってもゴジラのデザインとディテール。撮影の視点、演出が素晴らしい、ゴジラがどれくらいの大きさで、どんな生き物なのかがよくわかるし、ゴジラが通った後の被害状況などもリアルだ。高熱を発する体や、長い尾を持った全体的なフォルムは見ていてほれぼれする。これが本当のゴジラなのだ。初代ゴジラから続く特撮作品のDNAを引き継いで新しい形で蘇らせてくれた、庵野総監督以下、スタッフに本当に感謝です。(★★★★)P.S.これから見られる方はラストカットを注意して見てください。

      2
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    • 【映画】シングストリート 未来へのうた

      1980年代、MTV、ミュージックビデオ全盛のあの興奮が蘇る。主人公のコナーは青春まっただ中の高校生。両親が離婚の危機をむかえている家庭は崩壊寸前。転校先の学校では、規則でしばる意外に規律を保てない生徒にとっては窮屈な世界だ。そんな中でコナーは自由をもとめ、自分の意思で前に進み始める。一目惚れした彼女を手に入れたいという良くある動機からバンドを結成し、兄弟や友人の助けを得ながら音楽にのめり込んでいく。音楽の方向性を見つけるために、はやりのミュージシャンに感化されファッションを真似たり、楽曲を真似るところが可愛い。何か新しいも、自由を求めていた80年代。デュランデュランやホール&オーツの音楽が懐かしかった。(★★★☆)◎シングストリート公式サイト

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