一度口にしたものの味は絶対に忘れない麒麟の舌を持つ男の物語。70年前の料理人を西島秀俊が、現在の料理人を二宮和也が演じている。このドラマの面白いところは、麒麟の舌を持つ料理人が70年の時を超えて繋がっていくところにある。彼らに託された大日本帝国満漢全席とはいったい何なのか?物語が進むにつれて少しずつその真相が明らかになっていくミステリー感が良い。そしてそこには満州日本がたどってきた歴史的な背景があり、時代を超えたロマンを感じる。
全体の物語の筋としては、二宮くんが主演という事になるが、どちらかというと西島さんが主演のような感じだった。
それから、助演の綾野剛も存在感があり、いい味付けになっている。脚本もよく、とても良く出来た作品だったが、演出、美術的に緊迫感が弱く、映画として若干リアリティに欠ける。(★★★☆)

 

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