最初のプロローグから一気にラ・ラ・ランドの世界に引き込まれた。これから起こるラブストーリーを暗示させる音楽とダンス。ミュージカルならではの展開だ。物語はライアン・ゴスリング演じるジャズピアニスト、セバスチャンと、ハリウッドスターを夢見るエマ・ストーン演じるミアの偶然の出会いから始まる。そして、映画史に残るであろうあの、マジックアワーでのダンスシーン、プラネタリウムでの夢のようなシーンにつながっていく。タイムズが「観る者全てが恋に落ちる」と書いているが、これは言い過ぎ根は無く、そういう気持ちにさせてくれる映画だった。見終わったあと、これだけ余韻を味わいたいと思った映画は本当に久しぶりだ。そして、なによりジャズと映画への愛が詰まったシーンの至る所に観られるところもたまらなく嬉しかった。明日、アカデミー賞があるが、作品賞、監督賞、撮影賞あたりはラ・ラ・ランドが取るのではないかと思う。個々数年で見た映画の中でもNo.1かもしれない。(★★★★★)