徳川美術館で「よみがえる源氏物語絵巻」という企画展示が開催されていたので行ってきた。休日ということもあって当日券売り場に列ができている。館内も混雑しており、なかなか展示物が見られない状況であった。それでもなんとかいつもの常設展の部分をクリアし、目的の源氏物語絵巻のコーナーまでたどりついた。
まず現物の展示があった。金箔があしらわれた巻物には文章とかすれた挿絵が描かれている。時代を感じる。それぞれの展示にはタイトルと簡単な解説が添えられている。少し読んでみたが、源氏物語を読んでいない私にとってはいまひとつピンとこない。人混みを割って「復元模写」の展示コーナーに入った。さきほどの絵とはうってかわってとても鮮やかな絵が展示されている。
今回は徳川美術館と五島美術館所蔵の19面の復元模写が展示してあったのだが、NHKの番組「よみがえる源氏物語絵巻 ~浄土を夢見た女たち~」によると質感を再現するために、あえてその当時の画法による模写を行ったという事である。細かいところまではわからなかったが、デジタル解析により絵を再現する事で、いままで見えていなかった部分が再現されたため、物語の内容についての理解がさらに深まったのではないかと思う。
源氏物語を読まれた方がみたらきっと感動するだろう。

◎徳川美術館開館70周年・NHK名古屋放送局開局80周年記念番組
◎徳川美術館

genji