マルサの女2 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


マルサの女2
1988年(日)伊丹十三監督作品

本作品はDVDで初見だった。
そして劇場公開時に視に行かなかったことを、
激しく後悔することになった。

今回も、
颯爽とマルサの女板倉亮子の大活躍だが、
前作よりもチームプレイが目立ち、
やや、控えめ。
あくまでも、ややですが。

今作で国税ポリスが対峙する相手は、
宗教法人と地上げ屋。
それに群がるヤクザや政治家たち。

1988年といえば昭和63年。
まもなくバブルの頂点を迎えようとするころ。
伊丹監督は臆することなくこのデリケートなテーマに挑む。

悪質な地上げ。
現在不動産業に就いている僕は、
バブルが一服したころにこの業界に入ってきたのだが、
先輩たちにはすごい(ひどい)地上げの話をよく聞いていた。

それを見事に再現している。
この映画で描かれていることは誇張ではなく事実。
ばらまかれる金の流れも事実。

もうひとつ、
伊丹監督は宗教法人にかみついた。
怪しげな音楽に身をくゆらせて踊る信者の姿は、
もうすぐやってくるオウム真理教を模したものではないか。

一種タブーとなっている宗教法人の金の流れにメスを入れる。
伊丹監督のことだ、
相当な取材をもとにフィクションとして作っているが、
それはとても現実に近いものだったのだろう。

最後は大企業や、
自らの手を汚さぬ政治家の勝利となる。
なんというBAD ENDだ。
後味の悪さも超一流。

宗教法人の管主演じる三國連太郎。
ラストは一層恐ろしい金の亡者となる。

大ヒット作の続編ということで、
並みの監督なら物語を置きに行くところだが、
伊丹監督は更なる挑戦をみせた。

前作に引けを取らない傑作だと思います。
『予告編』

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