聖夜の魔人

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昔ある国に聖夜にだけ現われる魔神がいました…


魔神は古の王との約束により毎年ひとりの男と ひとりの女それぞれの願いを叶えるのです…北の果ての聖獣に星を滑り降りる車を引かせ…粉雪と共に舞い降りるその姿は異形の赤…


選ばれし者にのみ見える
魔神…





男は一生の愛を誓ったばかりの妻が余命いくばくもないと知り…その夜も湖のほとりで祈っていました…


おとぎ話の魔神を信じて…


やがて粉雪が舞い降り…
子守歌に聴いた鈴の音…
赤い髪に白いひげの魔神が目を見開いて…


お前の願いをひとつ申せ…


男は驚く余裕さえなく当たり前の様に口を開きます…


どうか妻を…妻をお助けください…


駄目じゃ…寿命は変えられん…死神どもの担当じゃ…


男は悩みます…


それならば……私が自害しても…地獄ではなく天国に…


あいわかった…





女は病の床で幻のような鈴の音を聴きます…やがて粉雪と共に…


女…お前の願いをひとつ申せ…


女は幻にこたえます…


私の愛する男が…私を追って自害し…神の怒りに触れ地獄に堕ちるでしょう… ですからどうか…

どうか私も地獄に…





………………



あい……あいわかった…





その年の雪は なぜか しょっぱい雪でした…



魔神は それから ひとの願いを聴く事はなくなりました…ただ… 一年に一度 人々の靴下に金貨を一枚入れていくのです…





なにかをつぐなうかのように…







魔神が靴下に金貨を入れ始めてから千億の星が流れた夜に…北の果ての国で ひとりの男の子が産声を上げました…



そして同じ夜…南の果ての漆黒の森で…一頭の牝鹿がうまれおちました…


転生の刻には千億の星の末期の きらめきが必要だったのです… しかし、地獄からの転生は四つ足の獣というさだめ…


魔神は知っていました…

そのひとりと一頭が、自分の中の小さなトゲだと…

運命の歯車に手を加える行為に嫌悪を覚えた疑問の種だと…





聖夜が幾十か過ぎた夜…
北の果ての男は吟遊詩人となり国を旅立ちました…


やがて永い永い旅の果てに南の果ての昼のない森に迷い込み… 沼のほとりで寿命をまっとうしようとしている一頭の牝鹿に めぐり逢います…





その夜… まさに聖夜…



漆黒の闇に…凍えかけたひとりと一頭に‥しょっぱい粉雪が舞い降ります…


子守歌で聴いた…なぜか懐かしい鈴の音…



魔神は再び男の前に赤い異形の姿をさらします…


汝の…汝の願いを申せ…


男は なぜか懐かしく、老いた鹿を抱きしめながら呟きます…


どうか…この牝鹿をお助けください…






…………………








駄目じゃ…寿命は変えられぬ…死神どもの担当じゃ…





しかし…変わりの魂さえあればよいはず…





気の遠くなる苦悩の年月と引き換えに…主は魔神に思考と感情を与えました…



一寸先も見えぬ闇の森を抜ける為の赤い鼻を牝鹿に… 寒さをしのぐ赤い衣を男に与え…

魔神は死神たちとの血の儀式に身を投げました…




遠いむかしのお伽話…






赤い衣の吟遊詩人と…赤い鼻の牝鹿…





ひとりと一頭は今も聖夜に街に降りてきます…


なぜか靴下をさがして…



気の遠くなる時を越えて…






やっとめぐり逢えたね‥ 


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本文の「聖夜の魔人」をブログやメルマガで、クリスマスに掲載するようになってもう何年目だろう…


月日のたつのは早いものです。


この話は俺が書いたモノではありません。


某SNSで素敵な話を書いていた、ともやさん(ペンネーム)に許可取って掲載させてもらっています。







なんだか凄い合唱団ですねぇ

合唱というと、もう少しゆったりした歌のイメージなんですが、こんなステップ踏みながらも驚きました。


指揮者の先生の趣味じゃないですよね?

こういう合唱も斬新で良いかなσ(^_^;)


すみだ少年少女合唱団
「ポニーテールとシュシュ」
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http://www.youtube.com/embed/lbHKXQdeza8