既存事務所との差異

テーマ:

 このブログはあまり見られていないと思って特に一昨日は過激なことを書いたが(削除済)、自分のホームページ経由で見ている人が割りといるようなので、少し控えようと思う。


 さて、小さな特許事務所が大きな特許事務所との差異として、明細書の質をよくアピールする。しかし、どうであろうか?かつては流れ作業的な仕事を行っていた大手事務所も、近年は優秀な人材がそろい、財力にものをいわせて教育体制も整えてきており、質の良し悪しでそう簡単に勝負できなくなったと思われる。それに、もともと顧客側は要求事項さえ書いてあれば、そんなに質の良し悪しについては判断できないと思うし、却って格調のある書き方をすると読みにくい印象を与えて逆効果かもしれない。

 そうすると、既存事務所との差異を出すのは無理なように思ってもしまう。しかし、自分の場合、明細書作成の迅速さでは大手にも退けをとらない自信がある。確かに、大手では豊富な人材による人海戦術で緊急案件をこなしているようで、迅速さは大手のアピールポイントのようにも思われる。ところが、通常案件で考えると、大手はギリギリまでに終わればよいという意識で、納品が事務担当になっているような事務所だと、明細書作成者が早く仕上げたとしても、事務の段階で止まってしまったり、逆に明細書作成者がなかなか着手しないというケースも多いと思う。また、大手でない既存事務所でも、所長やリーダー格の自己満足的な質の向上目的で、内部チェックによる修正が多く、納品が遅れることがよくある。

 それを考えると、個人で仕事をやってればそのようなしがらみがなく、フレキシブルな対応が可能であり、迅速さで既存事務所に対して差異をつけることは可能かもしれない。


 そうはいっても、迅速対応ということはあまり売り込みたくないのが本音だ。便利な事務所と思われて急ぎの案件ばかりが来てしまうようになる虞があるからだ。

通常案件を納期より早目に納品するということは、やりがいがあるし追い詰められることもない。しかし、依頼から一週間や二週間で出願までしなければならないような案件というのは、自分も最短で翌日までに出願という案件で二時間半足らずで明細書を書き上げたこともあったぐらいで、やってやれないということはないのだが、もし不測の事態があったらお手上げとなってしまう虞もあり、後がないという不安や焦りでものすごく切迫するものだ。

それに、いくら必要事項が書いてあればよいといっても、得てして急な案件というのは本来なら気付くようなことを見落とすということが往々にしてあり、質が悪くなることが多い。そのときの客先担当者は事情を知っているからともかく、後で担当者が変わることもよくあることで、後任の担当者は事情を知らないのだから、明細書を見て「この弁理士(あるいは事務所)は何を書いているのか」と評価が下がってしまうことにもなりかねないのだ。

AD