蝉しぐれ

テーマ:

蝉しぐれ


監督・脚本/黒土三男  原作/藤沢周平

出演/市川染五郎 木村佳乃 緒方拳 ふかわりょう 今田耕二 原田美枝子

配給/東宝



市川染五郎見直す度  90点       「日本」の四季の美しさに感動度 100点


★★★★★★★☆☆☆


ストーリー

貧しい地方武士の子供文四郎。

尊敬する父、優しい母、隣家で幼馴染のふくとの平穏な暮らしの中、突然父が無実の罪で捕らえられる。

文四郎との短い接見のあと、切腹に処された父。父の遺体を運ぶのを手伝ってくれたふく。

謀反を起こした男の子供として不遇にさらされた、文四郎だが、それは、将軍の側室となったふくの子供をめぐる、藩の派閥抗争、父の冤罪と同じ事態にまきこまれたのだったが・・・




派手さはない。

しかし、心に染みる、本当にとてもいい映画だった。

市川染五郎、私の中では、歌舞伎のひげの青い人。そんな認識だった。というか、偏見だった。

が、しかし、歌舞伎という、ある種生まれたときからレールを引かれた人の、潔さというか歴史が非常にプラスに働いており、びっくりした。

武士の立ち振る舞い。和室での歩き方、座り方、一つとっても、小さい頃から身につけられた伝統を感じずにはいられなかった。

ふかわ・今田の「なぜ、この配役?」の芸人役者も、心配していたほどに、めちゃめちゃでもなく。

そして、なにより、緒方拳。

緒方拳の息子との接見は、近年邦画、10本の指に入る名演技だと思う。

涙で前が見えなくなったシーン。







家が貧しいから奉公に出され、将軍の側室に召されればそれを断る事は勿論出来ず、その子供も策略によって危ぶまれるふく。

謀反を起こした男の子として不遇にさらされ、母を守り、友を大事にし、日々の生活をこなしながら、巻き込まれた策略の出口を探す文四郎。

思いあっても、決して結ばれる事のない二人。

結ばれない事を嘆くのではなく、運命を受け入れ、そして、その思いを大事にして行こうと決めた二人。

「文四郎さんの子が私の子で、私の子が文四郎さんの子であることはできなかったのでしょうか」

思わず口に出すふくに、「一生の後悔だ」と述べる文四郎。

けれども、前を向いて行く二人に、今の「純愛ブーム」なるものがいかにうそくさいかを見せ付けられているようだ。







木村佳乃のキレイさは、ちょっと、殿堂入りです。べっくらです。

そして、日本の四季の美しさも。

謀略の後、海岸に打ちさした刀。「死に行くものの気持ちがわかるのか」と詰め寄った文四郎。

人を思う事。誇りを守る事。

キャッチコピーどおり、「日本の誇り」ですね。

一つのバクダンで問題が片付くと思っている人に、見せてやりたいです。



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