2006-06-02 19:03:27

『こんにちは おにさん』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

内田麟太郎、広野多珂子絵

『こんにちは おにさん』

個人的お気に入り度:★★★


内田 麟太郎, 広野 多珂子
こんにちはおにさん


(こんなお話)


本当はやさしくて、いつもイタチとタヌキを肩車してくれるのに、

他の誰かの前では威張って強そうなフリをしていた鬼。


ある日鬼は、クマとイノシシの前で毛虫におどろき、
タヌキにしがみついてしまう。

クマたちに笑われて恥ずかしくなった鬼は
家にとじこもり、イタチとタヌキが呼んでも出てこない。

真夏の日差しの下で待ち続けたふたりは倒れてしまう。

鬼はもう二度と外に出てこないのだろうか。


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(感想)

友達思いのイタチとタヌキ、2人のけなげさと、

鬼の人間らしさに共感でき、2度読んだが2度ともほろりとなった。


鬼が出てくるのをまちきれず

(夏から「さくらが散る頃」なんてとても待てない)

2人が実行した作戦(?)がなんとも素敵で、

その場面の絵もページをひらいたとたんぱっとはなやかで、

感動してしまう。


このページに限らず絵がきれいで、

雨の降るページ(梅雨の季節)は雨音まで聞こえてくるよう。


裏表紙では、鬼のことを笑っていたクマがイノシシを肩車していて、

鬼たちの友情がうらやましくなったんだろうなあと、

これもまたほほえましい。



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2006-04-10 19:08:43

『ドロボービルのものがたり』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

ジャネット&アラン・アルバーグ、佐野洋子訳

『ドロボービルのものがたり』

個人的お気に入り度:★★★★


ジャネット アルバーグ, アラン アルバーグ, Janet Ahlberg, Allan Ahlberg, 佐野 洋子
ドロボービルのものがたり


ドロボーのビルは、ドロボーしてきた物に囲まれて暮らしている。


ドロボーしてきたフィッシュ&チップスと紅茶の夜食をとって

毎晩ドロボーに出かけ、
ドロボーしてきたトーストにマーマレード、コーヒーで朝食を食べ、

ドロボーしてきたベッドで夜まで眠るのだった。


ある晩、ドロボーに入った家の玄関で、

穴のたくさん開いた大きな茶色の箱を見つけ、

いかす茶色のはこ 」 と言って持ち帰る。


ところが朝ごはんの後、パトカーが2台きたような物音がする。
音は例の箱の中から聞こえてきた。

なんと、箱の中には赤ん坊がいたのだ。


馴れないながらも献身的に世話をするビル。


ところがその晩、階下で物音が。

なんとドロボーの家にドロボーが入った模様。
そうっと2階から降りてきたビルが明かりをつけると、、。



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なんだか憎めない泥棒たちの、ちょっといいお話。


実はこのあと自分の罪を反省したビルは改心し、

幸せな第二の人生をスタートすることになる。

しかし、足を洗っても警察の前は通らないのが可笑しい。


また、盗んできたものを全部元の持ち主に返すのだが、

(さすがに食べ物なんかは返せなかったと思うが)

中には歯ブラシなんかもあって、

それも律儀に返しているのが笑えた。


ビル独特の選択眼で色んなものを盗む場面、

赤ちゃんとのやりとりなども楽しい。

短い話だが、映画なんかになっても楽しそうだなと思った。


隅々まで丁寧に描かれた絵も好き。

びっくりして毛を逆立てるビルの猫、

まるまるとしたバスタオルおむつの赤ちゃんなどの絵が面白い。



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2006-04-06 20:54:04

『どうしたの』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

シャーロッテ・デーマートンス、小池昌代

『どうしたの』

個人的お気に入り度:★★★


シャーロッテ デーマートンス, Charlotte Dematons, 小池 昌代
どうしたの


nao-yuuka-ayuchan5さんのブログで知り、読んでみました。

ありがとうございます^^

naoさんの記事はこちら → ちょとした優しさが素敵。


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ぬいぐるみのくまたち(中にはパンダやコアラなど

厳密にはくまの親類だったり、くまでないのも含む) が、

夜明け前のおもちゃ屋さんの店内で、

ぐっすり眠っているが、一匹だけ、

眠れずに目をぱっちりあけている子ぐまがいた。


せんたくぐまが彼の赤いセーターを洗うからぬぐよう声をかけても、

白くまがあたためてあげても、

はちみつぐまがお腹がすいたのだろうと蜂蜜を分けてあげても、

彼は不安そうに座ったまま、口を開こうとしない。


蜂蜜がこぼれて大さわぎになるが、

おおくまたちが怒り出して、みんなは静まり返る。

静寂の中、キャラメル色のちいさなくまが

あの子ぐまのところにやってきて、

不安な気持ちをときほぐそうとしてくれるのだった。

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寒いのでも、お腹がすいたのでもなく、

ただなんとなく不安で、やりきれない。


そんなときに一番救いになるのが、

「きゃらめるぐま」 が見せたような、さりげないやさしさ。

100%わかったみたいに言うのではなく、

ちょっとだけわかるんだ 」 という、あのひかえめさがすてき。


また、子ぐまの不安を和らげることはできなかったが、

どのくまも子ぐまのことを気づかう様子が感じられ、

それぞれ親切にしてあげているのにも好感がもてた。

ぬいぐるみに生まれ変わることがあったら、

こんなお店に並びたいなあ。


絵もすてき。

棚全体の絵が3回登場し、

ぐったりして正体もなく眠りこけている様子、

(あの子ぐまだけは目をぱっちり開けている)

怒るおおくまの大声に、迷惑顔をしたり、見て見ぬ振りのくまたち、

開店直後の営業スマイル(?)のくまたち、

と、ずいぶんようすがちがっていて面白い。


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2006-03-14 19:53:15

『ぼくのかわいくないいもうと』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

浜田桂子

『ぼくのかわいくないいもうと』

個人的お気に入り度:★★★


浜田 桂子
ぼくのかわいくないいもうと


ぼく(はやしこうた、2年生)の妹(まほ、1年生)は、

ぼくの休み時間になると、ぼくの教室にとんでくる。

すごいおしゃべりですごいでしゃばりなのだ。


うちにいるときは宿題の最中に絵本を読めと言ってくるし、

ぼくの誕生会には呼びもしないのに邪魔をして、

かわいい女の子がくれたカップを

これおにいちゃんもってるおんなじー」とばらしてしまったりする。

ぼくはへきえきし、妹のことで落ち込んだために(?)

おたふくかぜにかかってしまう。

そして、ぼくがなおったあと、今度は妹が。


はじめは妹がいなくてせいせいしているようすのぼくだが、

だんだん妹のことが気になり、ちょっとさびしくなってきて・・
妹の好きな絵本

ぼくのかわいいいもうと」 を読んであげるのだった。

元気になった妹は、前のようにおしゃべりででしゃばり。

校長先生におにいちゃんが好きな絵本を読んでくれたので

おたふくかぜがなおった、と話す。


やんなっちゃう、といいながらも、

まんざらでもない表情の兄なのであった。


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兄の照れくささややさしさが伝わってきて、共感できる。


クラスメイトのきょうだいと妹をくらべて、

あんなきょうだいだったら良かったのに・・

なんて言っているが、

その妹と「ぼく」とがそっくりなところが可笑しい。


図書室で妹が先生に

これ(「ぼくのかわいいいもうと」)おにいちゃんが好きな本、

と言っている場面がある。


もしかすると、「ぼくのかわいいいもうと」は、

もともとぼくの絵本だったのかもしれない、と思う。

ぼくが大きくなったから、妹の絵本になったのかも。

実はかわいくないかわいくないといいながら、

はじめからずっと、

お兄ちゃんは妹をかわいいと思っているのかもしれない。



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2006-02-15 19:49:53

『ともだちや』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

内田麟太郎、降矢なな絵

『ともだちや』

個人的お気に入り度:★★★★


内田 麟太郎, 降矢 なな
ともだちや

再読。


1時間100円の商売、「ともだちや」 を始めたキツネ。


ウズラのおかあさんに呼ばれたと思ったら

赤ちゃんがねむったばかりなの 」 と注意される。


そこで今度は小声で歩いていると、
クマが何屋だか聞こえないままに声をかけてきて、

雇ってもらえることになったはいいが、
相手がクマだけにちょっとこわごわ
一緒にイチゴを食べたり、蜂蜜を食べたり。

疲れた様子のキツネに、今度はオオカミが

おい、キツネ 」 と声をかける。

オオカミと楽しくトランプをしたあとに、

キツネはお代を頂戴しようとするのだが・・。


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この後の展開で、

キツネが本当はいかにさびしく、

友だちを欲していたかがわかり、ほほえましくなった。


絵もかわいくて、

なんだかオシャレな感じがして好き。


有名なシリーズなのだが、

私はこれ一冊しか読んだことがなく、

新歌さんのブログ で始めて他にもあることを知った。


友だちってなんだろうと、

色々な角度から考えさせてくれそうなこのシリーズ、
いずれは全作読んでみたい。


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2005-12-26 19:51:15

『すてきな三にんぐみ』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

トミー=アンゲラー、いまえよしとも訳

『すてきな三にんぐみ』

個人的お気に入り度:★★★


トミー=アンゲラー, いまえ よしとも
すてきな三にんぐみ

読みたいなあと思っていたがなかなか手を出せず、

micaさん のブログで紹介されたのをきっかけに

ついに読めました(笑)

ありがとうございます^^

micaさんの記事はこちら → 『すてきな三にんぐみ』/トミー=アンゲラー


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黒いマントに黒い帽子の3人のどろぼうは、

「こしょうふきつけ」 で馬車をとめ、

まさかりで車輪をまっぷたつにし、

ラッパ銃で人々をおどして金品を奪い、

秘密の隠れ家に溜め込んでいた。


ある晩いつものように強盗をしたが、

馬車にのっていたのはみなしごのティファニーちゃんだけ。

3人はいじわるなおばさんのところに行く予定だった

ティファニーちゃんを隠れ家に連れ帰る。

宝の山を見たティファニーちゃんは、

これをどうするつもりかとたずねる。

どうするつもりもなかった泥棒たちは話し合い、

身寄りのない子ども達を集めて、

すてきなお城でみんなでくらすことにするのだった。

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ティファニーちゃんの一言で、3人組が、

溜めたお宝を良いことに使い始めるのがすてき。


良いことを始めるのは後半だが、

前半の影絵のような強盗シーンも、

絵的にはなかなかかっこよいと思ってしまった。


こしょうふきつけ、ラッパ銃など、

こわいのかこわくないのかよくわからない武器もすてき。

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2005-12-18 19:30:15

『しゅくだい』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

宗正美子原案、いもとようこ文・絵

『しゅくだい』

個人的お気に入り度:★★★


宗正 美子, いもと ようこ
しゅくだい


「おうちのひとにだっこしてもらう」 という宿題が出た日、

もぐらのもぐくんは喜んで家に帰る。


しかし、お母さんは赤ちゃんが生まれてから忙しくて、

宿題のことをちゃんと聞いてくれるひまもない。

もぐくんは宿題がだっこだと言い出しそびれてしまうが、

夕飯のあとにはお父さんとお母さんとおばあちゃんに

宿題を手伝ってもらうことができるのだった。


お兄ちゃんになってしまってからというもの、

だっこしてもらうきっかけがなかったもぐくん。


そんなもぐくんにとってだっこの宿題は気が利いていて、

おそらくこのクラス全員にとっても、すてきな宿題だったのだろう、

翌日のみんなの生き生きとした顔がなんとも心がなごむ。

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私が家族がらみの宿題で心に残っているのは、

「夕飯のときの家族の会話」 をテーマに書けと言われた作文。

ニュースで取り上げられた事件や話題、

家族にとって身近なできごとなど何でもいいが、

なるべく1つのテーマについて話したことを書いてくるように。


そう言われたのに、うちの家族ときたら、

テレビのニュースを見ては

やれ誰が死んでかわいそうだの、

そうかと思えば食卓にのっているレバーの炒め物、

これは体にいいからちゃんと食べなさいよ、

そのうちにテレビがコマーシャルになると出演している芸能人の話、

その次は父の仕事の話・・・といった具合。


「今日のこの会話は作文にするから、

なるべく1つのことをきちんと話してね」

と、あらかじめ釘をさしておいたにもかかわらず、

各人が好き勝手に話題を変え、

話題が多すぎてとてもまとめられないのだった。

しかもどの話題もとりたてて作文にするほどのものでもなく。

(と小学2、3年生には感じられ)


私は絶望して(大げさ)かんしゃくを起こし、

泣き叫んだのであった。


結局、正直に状況を記し、

「我が家はまとまりのない会話です」

みたいな内容の作文を提出したと思うが、


今になってみると、何の目的であの作文を書かされたのかわからない。

私はさんざん困ったので、

先生がクラスのみんなを困らせてやろうと思っただけの気もする。


でもちゃんと、「最近巷で話題のあの事件」とか、

「どこか遠くの国の戦争や貧困問題」とか、

「○○ちゃんが仲間はずれになっていることについて」とか、

そういうことを一家で話しましたよ、

みたいな作文を書いてきていた人もいて、

やっぱり困ったのは私だけなのかもしれない。


だっこの宿題なんて一度ももらったことがない。

今考えてもうらやましいなあ。


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2005-12-07 19:44:43

『いちばんすてきなプレゼント』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

ホリー・ケラー、あかぎかんこ・あかぎかずまさ訳

『いちばんすてきなプレゼント』

個人的お気に入り度:★★★


ホリー ケラー, Holly Keller, あかぎ かんこ, あかぎ かずまさ
いちばんすてきなプレゼント


ロージーは病院に入院しているおばあちゃんを

見舞いに行きたいが、
病院は10才未満の子どもは入れない規則だという。


ロージーはどうしてもおばあちゃんに会いたくて、

友だちのケイトの手助けを借りて、

10才に見えるようにちょっとした変装をする。


はたしてうまくおばあちゃんの病室へ行けるだろうか。

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いちばんすてきなプレゼントとは、

ロージーがおばあちゃんにあげたお見舞いのこと。


ロージーがおばあちゃんのために努力したことを、

おばあちゃんがわかってくれていた、

とわかる場面が、ほろりとなった。


世の中、結果が全てという局面も沢山あるけれど、

やっぱりそうじゃない場合も多々あって、

こういう絵本を読んだときには、

やっぱり大事なのは真心だよねえ~、

という思いが強まる。


絵は一見淡々として何も考えず描いているように見えて、

カメラワークというか、切り取り方というか、

動きがあって説得力のある構図で、

実は意外と工夫が凝らされているかも、と思った。


それにしても、10才未満は入れないとか、

そんな規則あるんだなあ。

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2005-11-09 19:04:08

『しあわせいっぱい荘にやってきたワニ』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

アーシュラ・ウィリアムズ、吉上恭太訳、堀川理万子絵

『しあわせいっぱい荘にやってきたワニ』

個人的お気に入り度:★★★


アーシュラ・ウィリアムズ, 吉上 恭太, 堀川 理万子
しあわせいっぱい荘にやってきたワニ


原題は“Johnnie Golightly and His Crocodile ”
(ジョニー・ゴライトリーと(彼の)ワニ)
だが、邦題の方がなんとなく雰囲気はいいと思った。

ジョニー・ゴライトリーという船乗りが

航海を終えて帰ってくる場所は、
「しあわせいっぱい荘」 という名の下宿屋。


いつも親切に彼を迎えてくれる大家のミネアポリスさんに、
ジョニーはいろいろ変わったお土産を持ってくる。


あるとき、ジョニーはワニを連れて帰ってくる。

さすがのミネアポリスさんもワニは、「だめ!」

ジョニーが追い払うと、

ワニはふたつぶの涙を流して去っていく。


ジョニーがワニの命を助けて以来、

ジョニーとワニは意気投合していい友だちなのだと知った

ミネアポリスさんは、

翌日帰ってきたワニを大喜びで迎える。


ミネアポリスさんはワニを家具と同じように磨いてやり、

日曜日にはジョニーとふたりでワニをさんぽにつれていく。


ワニが来てから3度目の航海から

ジョニーが戻ってきてみると、ミネアポリスさんがいない。

なんとワニの口の中をそうじしていて、

ワニにのみこまれてしまったのだ。


オウムにつつかせたり、消防士や医者に頼んだりと、

なんとかワニの口を開けさせようと、

ふたりはさまざまな手段を試みる。


--------------------------------


口を開けさせるための試みがいくつも繰り返され、

これでもダメか、これでもか、と楽しませてくれる。


また、飲み込まれるという憂き目にあいながらも、

ワニが痛い思いをする方法を拒絶し、

ワニの口の中をキレイにするのに夢中になった自分が悪いと

ワニをかばうミネアポリスさんのやさしさには

心があたたまる。


そんなミネアポリスさんに近所の人は

人がよすぎるとか、もっとしっかりしなくちゃだめよなどと

ことあるごとに言うのだが、

それをどこ吹く風と受け流すミネアポリスさんには

一本芯の通った強さも感じる。


滑稽だけれど、ちょっといい話。
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2005-08-07 19:15:32

『ヴァン・ゴッホ・カフェ』

テーマ:ほのぼの・ちょっといい話

シンシア・ライラント、中村妙子訳、ささめやゆき絵

『ヴァン・ゴッホ・カフェ』

個人的お気に入り度:★★★★


micaさん のブログで紹介 されていて興味をもち、

読んでみました。

ありがとうございます。


---------------------------------

カンザス州フラワーズという町にある。ヴァン・ゴッホ・カフェ。

かつて劇場だった建物に入っているこの店で起こる、

さまざまな魔法について描いた連作短編集。


オポッサムやカモメが居ついたり、

けんかしていたものたちが自然に仲直りしていたり、

料理がひとりでにできあがったり・・。

そういう大げさでない魔法が心地いい。


とくに気に入ったお話は以下のふたつ。


「いなびかり」

不思議ないなびかりのあと、料理を失敗しなくなった

店主のマークは、時間に余裕ができて詩を書き始める。

するとその詩がちょっとした未来のことを予言するようになる。


「まよいカモメ」

一羽のカモメが住み着くが、猫が仲良しになったことで話題となり、

マスコミや手紙が押し寄せて店の周りはすっかり騒々しくなる。

店の娘のクララはカモメに「カリフォルニアにいったら」と提案。

カモメは仲間たちと一緒に「ヒッチハイク」で旅立つのだが、

彼らが行き先を確かめた手段が気が利いている。



すべてのカフェには、カフェだというだけで、

なにかしらの魔法があるような気もする。

「なんとかカフェ」という名前がついているだけで気になるし、

何やらおしゃれだったり、アットホームだったり、

コーヒーやスイーツがおいしそうだと感じるし、

そこでは小さな舞台の上のように、常にドラマが進行していると思う。

『バグダッド・カフェ』しかり、『ハート・ブレイク・カフェ』しかり。


魔法を感じにカフェに行きたいし、

魅力的なカフェの話を、もっと読んでみたくなった。



シンシア ライラント, Cynthia Rylant, 中村 妙子, ささめや ゆき
ヴァン・ゴッホ・カフェ
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