中国電力島根原発1、2号機(松江市)が地震で大事故を起こす可能性があるとして、周辺住民ら133人が中国電に運転差し止めを求めた訴訟の判決が31日、松江地裁であり、片山憲一裁判長は「島根原発が安全性に欠け、住民に具体的危険があるとは認められない」として請求を棄却した。原告は控訴する方針。

 中国電力は1、2号機について、「周辺に活断層はない」との前提で国から設置許可を受け、運転を始めたが、98年、3号機増設前の調査で約2.5キロ先に活断層(宍道断層)を確認。住民らは、設置許可の重要前提が崩れ、95年の阪神大震災直後に当時の通産省が示した「原子炉は活断層の上には作らない」などの立地条件を満たさない--などとして提訴していた。

 宍道断層の長さや原発の耐震性について、中国電は断層の長さを当初は8キロ、追加調査で04年に10キロ、国の耐震指針改定に伴う再評価で08年に22キロと修正し、住民側は学者の調査を基に「少なくとも30キロになる可能性がある」と指摘した。これに対し、片山裁判長は「中国電力は資料と根拠を適切に示しており、22キロとする評価は相当」と判断した。

 想定する地震の規模について、住民側は、揺れを推測する中国電の計算方法は不適切と指摘し、中国電は「詳細に断層を調査し、条件設定をした。揺れの計算方式は全国の原発で適用されている方法で、合理的」と反論。判決は中国電力側の計算方式を「問題ない」とし、島根原発の耐震性を十分と判断した。

 東京電力柏崎刈羽原発で複数の機器が破損した新潟県中越沖地震(07年)など、裁判中、原発が想定より大きな揺れに襲われるケースが相次いだ。原子力安全委員会は06年、耐震指針を25年ぶりに改定。全国の原発で耐震安全性が再評価された。中国電は08年、「約22キロの宍道断層」を震源とする地震に対しても安全性が確保されていると報告し、経済産業省原子力安全・保安院は妥当と認めた。【岡崎英遠】

【関連ニュース】
島根原発:点検漏れ新たに380カ所 中国電力報告書
島根原発:点検漏れ 検査始まる
島根原発:3号機燃料、7~9月に輸送--中電 /島根
島根原発:点検・交換漏れ 「すべて言い訳」中電に批判が噴出--住民説明会 /島根
島根原発:点検・交換漏れ 集計漏れが複数--中間報告 /島根

<高校生死亡>暴行か 傷害容疑で少年逮捕 福岡(毎日新聞)
民主参院に首相退陣要求強まる、小沢氏と再会談へ(読売新聞)
「筋通した」福島・社民党 支持率3倍の世論調査も出る(J-CASTニュース)
相乗り3衛星、電波確認できず=大学が開発、H2Aで打ち上げ(時事通信)
<ノーベル平和賞>歴代受賞者が集う国際会議、広島開催決定(毎日新聞)
AD