全国自治体病院協議会(全自病)は4月8日の常務理事会で、医学部やメディカルスクールなど医育機関の増設・創設について議論したが、意見を集約できなかった。邉見公雄会長は同日の記者会見で、「地域によって賛成の人、反対の人がいる。なかなか(意見の)集約が難しい」と述べ、今後も議論を続ける考えを示した。

 邉見会長は会見で、常務理事会での議論について、「(医師の)診療科偏在や地域偏在(の解消)に本当に役立つのか」「現状の改善無くして医大をつくるのはあまり意味がない」など、医育機関を新たに整備することへの慎重論が多かったことを明らかにした。その上で、医師を増やす方向では一致しているが、どのような方法で増やすかについては「もう少し議論が必要」との認識を示した。また、新設に伴い教員を新たに確保するため、自治体病院の幹部職員が引き抜かれれば、地域医療の崩壊に結び付きかねないとの懸念も出ているとした。
 一方、既存の大学での定員増のほか、診療科での医師の適正配置や総合医の養成など、「今の医療の困っている部分を緩和するような施策」の必要性を指摘する意見も出たという。

 邉見会長は、民間の大学が医学部を新設した場合、将来的に医師が過剰になっても養成規模の縮小は難しいと指摘。歯学部の現状を例に挙げ、「削減しようとしても減らせず、結局国公立が減らしていく。同じようなことを医科大にもやるのか」との懸念を示した。


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