離婚訴訟における財産分与の裁判で

申立人の申立てた財産分与額よりも多い額が認められる

ことがあります。

 

平成2年の財産分与を命じた判決に対する控訴審では

第1審で定めた分与の額が正当でないとして

申立人の主張を超えた財産分与額が認められました。

 

しかし

原判決を上訴審で上訴人に不利益に変更してはならない

とする訴訟における原則があることから

最高裁ではその適用の有無が争点となり

結論としては以下の通り判示し、適用はないとしました。

 

『裁判所は申立人の主張に拘束されることなく

自らその正当と認めるところに従って

分与の有無、その額および方法を定めるべきものであって

裁判所が申立人の主張を超えて有利に分与の額等を

認定しても民訴法の規定に違反するものではない。』

 

申立人が不服を申立てていないのに

裁判所が裁量により

財産分与額を正当ではないと判断したわけですから

分与する側にしてみれば

分与される本人が不満を言っていないのにどうして?

との思いが強かったことでしょう。

 

離婚後の生活設計に大きく影響する財産分与については

裁判所も一切の事情を考慮したうえで

慎重に判断されてみえることと思いますが

お金が絡む問題の場合

裁判の当事者が判決に満足したというケースは

あまり多くないのではないでしょうか。

自分の希望が通らないことも覚悟の上で

裁判に臨む姿勢が大切だと思います。

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