こんにちは、行政書士の石井くるみですニコニコ
事務所近くの日本橋の桜通りでは、桜のつぼみが膨らんできました。開花が待ち遠しいですね桜

 

「上場企業に学ぶ民泊参入戦略」シリーズ、第5回では、AMBITIONグループ(以下「AMBITION」)と株式会社アドベンチャー(以下「アドベンチャー」)の民泊参入戦略から学んでいきます!!

 

東京23区のプレミアムエリアの取扱物件に強みを持つAMBITIONグループは、航空券予約サイ「skyticket」及びオプショナルツアー予約サイト「WannaTrip」を運営するマザーズ上場の旅行会社アドベンチャーと提携して民泊事業を行う予定です。インバウンド賃貸管理の専門会社となる期待の高まりを受け、株価も大幅に上昇しています。

 

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2016年2月4日 / プレスリリース

株式会社AMBITION(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:清水剛 以下、当社)は、18言語対応の国内・海外航空券を提供する航空券予約サイト「skyticket」の運営を行う株式会社アドベンチャー(本社:東京都港区、代表取締役:中村俊一 以下、アドベンチャー)と、民泊事業において、当社が保有する民泊物件の宿泊予約・販売の業務提携に関する覚書を締結いたしました。

 

■業務提携に至る経緯について

当社は「不動産SPA」企業としてプロパティマネジメント事業からインベスト事業、不動産賃貸仲介業「ルームピア」・「VALOR」まで、一気通貫のサービスを提供しております。

 

特に東京23区内のプレミアムエリアの取扱物件に強みを持っているなかで、力を入れているインバウンド需要の拡充に向けて“民泊事業”も欠かせないプロジェクトとして考えております。近年、訪日外国人観光客が増加するなかで、外国人観光客にとって首都圏エリアでの慢性的なホテル不足は深刻であり、外国人観光客に当社の取扱い物件を提供することが、社会的意義と捉えています。

 

一方、アドベンチャーが運営する航空券予約サイト「skyticket」やアクティビティ販売サイト「WannaTrip」は、2015年11月18日に民泊事業への参入を発表。18言語といった多言語対応や外国人向け国内ツアー商品の拡充など、2020年に向けて政府が期待している訪日外国人旅行者に向けてのサービスを強化しております。

 

こうした状況を踏まえ、当社のもつ東京23区内のプレミアムエリアの取扱物件の強みと、アドベンチャーのもつオンライン旅行事業の強みを生かし、アドベンチャーが民泊向け宿泊物件の予約・販売の代行及び、アドベンチャーが獲得している不動産物件の物件査定を当社がおこなう業務提携に関する覚書を締結することに至りました。

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前回紹介したシノケンと同様、AMBITIONも旅行業者との提携を発表しています。AMBITIONの賃貸物件の状況からは、同社の戦略は「特区民泊×旅行パッケージ」の組み合せで、長期旅行客を積極的に創造していくものと想像しますニコニコキラキラ

 

まず、プレスリリースのとおり、AMBITIONの管理物件は、首都圏(特に東京23区)のマンションに集中していますDASH!(下記の赤いボタン。首都圏に物件がびっしり!!

 

 

居住用マンションで旅館業の許可を取るのは困難であるため、同社は簡易宿所ではなく、主に特区民泊で運用すると考えられます。

 

すると、一般的な旅行ニーズからは6泊7日の最低滞在日数がネックとなりますが、旅行会社アドベンチャーとの提携により、首都圏の豊富な観光資源を活用して、一週間以上滞在型の長期旅行ニーズを創り出せる可能性がありますアップ

 

アドベンチャーが運営するWanna Trip (jp.wannatrip.com)のサイトを見ると、東京には

「スカイツリー・浅草ツアー東京タワー

「ジブリ美術館映画

「スカイバスツアーバス

「着物体験雛人形

「スプラッシュツアー船

「初めての秋葉原ツアーカメラ

「コスプレショッピングツアープレゼント

「桃・さくらんぼ狩りさくらんぼ

「お茶会体験お茶

「富士山日帰りバスツアー富士山

「鎌倉日帰りバスツアー神社

「バーチャルサーキット車

「相撲観戦ツアー日本

等々、様々なオプショナルツアーが62個も用意びっくり!!

 

「富士山日帰りツアー」や「鎌倉日帰りツアー」など遠出に丸1、2日使うと、東京には六本木、渋谷、原宿、浅草、谷根千、中野、吉祥寺、新宿、銀座、築地、丸の内、日本橋うさぎクッキーなど、魅力的な街が数多く存在しますので、6泊7日の滞在日数では短すぎるくらいです叫びあせる

 

「宿泊先の特区民泊(AMBITION)」×「オプショナルツアー(Wanna Trip)」×「航空券(Skyticket)」をパッケージ化してリーズナブルな価格で提供すれば、長期バケーションの滞在先を探している顧客のハートをがっちり掴めるかも恋の矢

 

東京の長期旅行滞在の魅力を高めるため、東京都(都営地下鉄・バス)、JR東日本、東京メトロ等の旅客運送業界には、特区民泊との組み合わせで、東京近郊で使える1週間滞在用の交通フリーパスや割引制度をぜひ導入してほしいです音譜 全国初の特区民泊条例を施行した大田区の勇気ある決断に応えるためにも、官民が一体となって特区民泊をサポートし、観光立国を推進していけたら素敵だなと思いますおねがいラブラブ

 

最近、特区民泊は6泊7日の最低滞在日数により魅力に乏しいと言われることが多いですが、長期旅行のパッケージツアー化のように、1週間以上の短中期滞在ニーズを満たす事業モデルとの組み合わせ次第で、大変魅力的な制度となる可能性を秘めていますビックリマーク

 

前回解説した許可取得ハードルの低さや転用・イグジットのしやすさを考慮すると、旅館業法に基づくホテル営業や簡易宿所営業よりも、特区民泊の方が使い勝手が良いかもしれません星

 

他の可能性を挙げると、大田区には大田区産業プラザPIOという素晴らしい産業支援施設ビルがあります。特区民泊を、産業プラザPIOにおける1週間単位のビジネスニーズ(研修、会議利用等)と組み合わせれば、新たな短中期滞在ニーズを開拓できるかもはてなマーク

羽田空港へのアクセスの良さや、下町ロケットロケットに象徴される高い技術力を持つ中小企業といったビジネス資源を有する大田区の強みを活かした特区民泊活用にも期待したいです流れ星

 

なお、自社サイトと旅行サイトどちらが集客に優位かは、各社の想定する顧客次第と言えるでしょう。特区民泊で長期旅行ニーズを狙うのであれば旅行サイトが優位でしょうし、ビジネス滞在ニーズ等を狙うのであれば自社サイトの方が適している可能性がありますDASH!

 

この論点に関して、本シリーズの記事を読んでくださった民泊に詳しい友人とFacebook上でディスカッションさせていただいたところ、

現実的には、集客力のあるOTA(Online Travel Agent)との提携が、現在のところ最善の選択肢だろう

理想的には、民泊参入各社がAirbnbに代わる許可物件のみを掲載する共通プラットフォームを作るのが良いかもしれない

 

とのご意見をいただきましたおねがい音譜

 

実際に、簡易宿所営業許可を取った合法民泊物件は、無許可民泊が前提のAirbnbではなく、より質の高い集客が可能なOTAサイト(booking.com, expedia等)で集客される傾向にあります(例えば京都で低価格順にホテル検索すると「ゲストハウス」(簡易宿所)がたくさん出てきます)ひらめき電球

 

また、理想論かもしれませんが、アパマン、大京といった大手上場企業には、自社サイトを更に一歩推し進めて、リフォーム期間中の一時滞在や出張といった、旅行以外のニーズに応える短中期滞在施設の共通プラットフォームを作りを主導してもらえると、利用者の立場としては嬉しいですねニコニコ

 

私の好きな経営学の本の言葉で「企業の目的は顧客の創造である」「マネジメントとは市場を見つけるだけではなく、自ら市場を創造すべき存在である」があります。特区民泊における6泊7日の制約を、長期旅行客の創造の機会と捉え、自ら市場の創造を目指す(と想像される)AMBITIONとアドベンチャーは、社名のとおり起業家精神に溢れた会社と言えるでしょうキラキラ 両社がどんな民泊コラボレーションをしていくのか、とってもワクワクしますおねがいラブラブ

 

次回はシリーズ最終回です。上場4社に対する株式市場の反応から、民泊の未来について考えていきます音譜

 

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当事務所代表・石井くるみが講師を務める民泊セミナーのお知らせ虹

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3月29日(火) 10:00~11:30 @茅場町第二長岡ビル(茅場町駅徒歩4分) 受付中

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