そして、欧州ではこんな状況なんだそうで。
▼PSPの市場がヨーロッパでは崩壊している
現地のマーケティングスタッフの話では、P2Pを使った違法ダウンロードの数が、その筋で有名どころのDL数だけで売り上げの15倍を超えていて、ゲームとしての評判もいいとか・・・つまり、正規品が市場の一割にも達していない・・・
こりゃあ3DS出たら、ますますPSPの出番は無くなるな。SCEも違法ダウンロード対策はやってるんだろうけど、任天堂ほど強烈にアピールしてないというか、そっちの問題に対して本気で取り組んでいるという印象がまるでない。プラットフォーマーとしては商売敵かもしれないけど、違法行為については一緒に戦っていくという姿勢を見せてもいいと思うんだけどねぇ。
・・・ま、ゲームがなくても困らない会社だからいいのかもな。
※追記:
どうやらリンク先記事の数字は、P2Pを利用したものとのこと。早合点もうしわけない。
▼マルガの湖畔DIARY 7/18
日本と海外の市場のねじれは、今後も大きな問題となりそう。3DSが海外における携帯ゲーム機のシェアを拡大できれば良いけれど、そううまくは行かないんじゃないかとも思ったり。
携帯ゲーム機に関しては、キラーコンテンツを持っているのが任天堂だけという現実があって、日本国内で「モンスターハンターポータブル」という突然変異が生まれたことで、DS、PSPという2大ハードの牽引によって携帯ゲーム機市場が拡大した。つまり、海外で携帯ゲーム機がシェアを拡大するには、国内におけるMHPのような突然変異種が必要不可欠であると言える。
SCEは、据置で出ているヒット作をPSPへ誘致したりしていたけど、そのどれもが成功できなかったことを考えると、海外で成功できる独自の携帯ハード向けのIPを発掘するか、据置機に負けないだけのスペックを持った携帯ゲーム機を出すしかない。
で、方法としてどっちが簡単かというと、そりゃあ後者だよねって話になるんだよなぁ。3DSのライバルが出てくるとして、それがPSP2なのか、Microsoftから携帯ゲーム機が発表されるのか、全く別の第3勢力がやって来るのか分からないけど、PSPの現状を見ていると、そっちで任天堂とはやり合いたくないというのが本音かもしれない。でも、このまま据置ハードにこだわり続けても成長できない。
3DSを売りたい任天堂は、「nintendogs+cats」や「マリオカート」、「どうぶつの森」などのキラーコンテンツを早々に発表していて、ここに「Newスーパーマリオブラザーズ2」が加われば、全世界で加速度的に普及することは確定的に明らか。既に携帯ゲーム機が主流となっている国内市場に至っては、このままライバル機が登場しないとなれば、ほぼ独占的な市場を形成することは確実な情勢。
あまりに一方的な試合になりそうなもんだから、メディアはスマートフォンで大成功を収めているAppleとの対立軸を作って必死に煽ろうとしているけど、今のところ、競合する相手とは言えないよね。もちろん将来的には分からないし、当然、今後も意識していかなきゃいけない相手ではあるんだろうけど。
▼「いま超大作を作るのは間違っている」 ― Biowareが厳しい現状認識
海外のディベロッパーも大変そうだね。何度も書いてるけど、据置ハードはサイクルの末期に入ってるから、売れるゲームと売れないゲームが明確に分かれてる。この現状を打破するには次世代機を投入するしかないんだけど、プラットフォーマーはいずれも「まだ戦える」の一点張り。
来年に3DSが出て、次はXbox360の番だけど、次世代機は用意してるのかしら。・・・Kinectが控えてるし、まだ現行機で粘りそうな気もするな。
▼「WiiとMoveの見分けが付かないが、Kinectは凄い」モリニュー氏が語る
「コロンブスの卵」って言葉は海外ではマイナーらしい。
(KAY.Sak)