今回の件。
    かなりイレギュラーなことだったとわかっていながらも提案させていただきました。
    改めてどんな提案をさせていただいたのかを再度。6月16日から始まる『27』という新しいアルバムを引っさげての我々のリリースツアー。これの岡山公演、10月8日のCRAZY MAMA 2nd roomでのワンマンコンサートの会場を、CRAZY MAMA KINGDOMに変更させていただけないだろうかという提案でした。
    ツアーの一次予約に、我々の予想を遥かに上回る応募をいただきまして、一次の予約でCRAZY MAMA 2nd room(キャパシティ200人)がソールドアウトになってしまったことを受け、たまたま同日に使用可能であった同系列のCRAZY MAMA KINGDOM(キャパシティ650人)を使わせていただけるという提案をしていただいたことが、理由です。

    すごく単純に。”観たかった”思ってくれる人を、”観られてよかった”と言ってもらえる様にしかったんだよね。ツアーの当選落選の報告をSNSや、直接、たくさん耳にした。当選しましたって報告は、我々と、その日見に来てくれた人とその日の空気を一緒に共有できるわけだから、そりゃもうなんだか自分のことの様に嬉しくて。しかしながら落選しましたって報告は、あア折角一緒に居たいと思ってくれてたのに、我々も一緒に居たいと思ってるのに、なんでだアみたいに、我々はそんなふうに悲しくなってしまったんだね。そりゃ運だし、仕方ないことだってわかってはいるのだけど、なんだかね。
    だから、岡山の会場を大きくできるって聞いて、それならば!って、そう思った。
    でもね、CRAZY MAMA 2nd roomだからこそ、キャパシティ200人だからこそ観たいって思ってくれてる人だっている。それに同系列の大きめの会場が空いていたからたまたまできた提案であって、他のソールドアウトしてしまった会場で、同じことをしてあげられない訳だから、なんで岡山だけって思う人だっている。その他にだってたくさんの想いがあるって、それもちゃんとわかっていたつもりだった。
    だからこそ、まずはこの我々の、叶うんならば観たいと思ってくれる人の気持ちに応えたいっていう我々の意志を提示させてもらって、その上で、ツアーに参加しようとしてくれている全員のGOをもらってからじゃないと、敢行しちゃダメだろって思った。誰一人蔑ろにしたくなかったからさ。
    それが筋を通すってことだし、我々が一番大切にしている”人と人”ってことだろうと思った。
    実際イレギュラーだってわかっていたから、提案することも結構怖かった。常識的なことから逸脱するってヒリヒリするでしょ、まさしくその感覚。でも意志が強くあったから、提案だけはしたかった訳だ、行動を起こさないと何一つ始められないからね。

    で、提案させてもらった。

    そうしたらやっぱりたくさんのことばをもらった。いろんな角度からのことばをもらった。喜んでくれる人も、素直に喜べない人も、いた。
    再びのチャンスの可能性に喜んでくれた気持ちも、意志がリンクしてGOしてくれた人の気持ちも、思い入れのあるCRAZY MAMA 2nd roomだから会場変更は嫌だって気持ちも、theライブハウスって場所で観させてくれよって気持ちも。
    頂いたことば、気持ち全部受け止めさせてもらった。
    なんだか私はその全部を受けて、とても嬉しくなってしまった。
    喜べなかった人にとって嬉しくなってんじゃねエよってところだろうけど、嬉しかったんだから仕方ない。
    要するにね、こんなに気持ちが強い人たちが我々に向けて意思表示をしてくれて、こんなに気持ちの強い人たちが我々を応援してくれてる人たちなんだってことに、改めて気づかせてもらえたから。自己主張、意思表示、もしかしたら口には出せない人もいたのかもしれないけど、その全部に嘘はなかったんだもんな。
    露呈したのは、”あなた”の強い気持ちと、我々の気持ちと向き合ってくれる”あなた”の優しさ。
    誤算だったのは、我々のキャパシティに対する認識(仕方ないやね、各地で売り切れるなんて経験なかったんだから!)
    嘘じゃなかったのは、たくさんの人に喜んでもらいたかった我々の気持ちと、誰一人蔑ろにしたくないというSUPER BEAVERの意志。
    無責任だけど、今回はこれで良かったと思ってる。どこにも嘘がなかったから、あったのは意志だけ。後ろめたいことは一つもないよ。

    バタバタさせてごめん。期待させてごめん。複雑な気持ちにさせてごめん。迷わせてごめん。
    でも、なによりもこの一件で、”あなた”に伝えたいと思ったのは、やっぱり”ありがとう”だ。
    SUPER BEAVERはこういうバンドです、これからもよろしく。
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    何も解散するわけじゃアなし、そしてあくまでも”途中”と位置付けているこの場所で特別なことをするなんざ、ちと違うのかなアと思いながらも。
    あくまでも象徴でしかないこのきりの良い10という数字、10周年という節目だけであれば、こういうことはしなかったかなと思うのだけれど。
    それでもなんか伝えてみたいと思うのは、折角だからというそれだけの理由で振り返ったこの道のりに、あまりにも大勢の気持ちを発見してしまったからである。
    順風満帆とは言えないよな。紆余曲折山あり谷あり、随分とたくさんの人のお世話になって、そして人と人とはなんぞやと、考える機会を幾度も与えていただいた。オンステージさせていただくにあたり、”あなたたち”ではなく”あなた”と照準をはっきり絞ることが出来たのもそのおかげ、だ。
    あなたがステージに上げてくれたから、あなたと対話をしに行くんだよ。校長先生が全校生徒の前で的をあやふやにしながら話すあれとは訳が違う(私の学校に限った例えだったらごめん)。我々は、暑苦しいと言われようが、本気過ぎると言われようが、そこがあなたが上げてくれたステージならば絶対にスタンスは変えない。

    10年だ。ずっと前から応援してくれているあなたのおかげで我々は大きくなれた。
    10年だ。新しく出会えたあなたのおかげで我々はもっと素敵な景色に手を延ばせそうだ。

    遊びの延長で始めた。訳も分からずメジャーデビューした。あっけなく潰れた。自分たちだけで再起をはかった。自分たちじゃないことに気付かせてもらった。仲間が増えた。あなたに見てもらうんなら素敵な景色がいいと大きな欲をかけるようになった。
    あなたはいろいろくれましたね、あなたはいろいろくれようとしてくれていますね。
    さて、愛に基づいた仕返しが始まるぞ。覚悟しろよ。あなたには随分と大きなものが返ってくるぞ。
    明日、SUPER BEAVERがオンステージするは、Zepp DiverCity。チケットは完全売り切れ大感謝。
    好きなだけ求めてくれていい。意思表示してくれ、声を聞かせてくれ、どうしてここに来たのか我々に見せてくれ(こられなかった人も猛スピードで気持ち飛ばしてな)。

    10年だ。時間の単位じゃなくて、これは我々と”あなた”の意志の単位だ。

    何も解散するわけじゃアなし、そしてあくまでも”途中”と位置付けているこの場所で特別なことをするなんざ、ちと違うのかなアと思ってはみながらも。それでも。
    明日普段の我々と違う特別は期待しないでくれ、いつもの通り、いつも通りに過去最高を狙っていく所存。
    楽しい日にしよう。凄いのやるから、ついてこいよ。

    わかるかい、”あなたたち”じゃなく、”あなた”に言ってるんだゼ。

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    はい、要するに、もうメジャーをクビチョンパになる覚悟で、もう今の状況ではやって行きたくありません、という旨をオトナにしっかり伝えたわけである。
伝えたわけである、なんてさも自らが先陣を切って!みたいに綴っているが、入退院、そしてメンバーに想いを伝えた先日の話し合いで、全て使い果たしてしまった私はおそらく体重も三キロくらいになっていて、身体を揺すればカラカラと音がし、ポカンと開けっ放しの口には宇宙のような果ての無い闇が広がっている様な状態。お麩が風化した結果残る空洞の化身の様な生き物と成り果ててい為、決意を伝える劇的にシリアスな幾多の場面では、私以外のメンバーが先陣を切ってくれた訳である。数々の話し合いの山場で、こんなんになっちなったじゃねエか、おおう!?と藤原が私を指差して凄み、私の横に座った上杉が私を激しく揺さぶりカラカラと音を鳴らし続けるとオトナたちは大体わかってくれた。話し合いが終わると柳沢が私を小脇にひょいと抱え、場をそそくさと後にしたのであった。
そんなことがあったかなかったかは空洞の化身の私が覚えている訳も無いが、幾多の場面、しっかり話せばみんな理解してくれたし、驚いたことにその殆どで謝罪の言葉と激励を頂戴するに至った。
若輩の分際で身勝手なことを言った訳であるから、その場ですぐにクビチョンパかと思っていたのだけれど、ありがたいことに、自分たちの作ってみたいものを最後に作ってごらん、と恩恵を頂けた。このチャンスで生まれたのが我々のセルフタイトルを付けた『SUPER BEAVER』である。殆どのディレクションも自分たちでやらせ頂き、この時新たに力を貸してくれたメジャーレーベルの様々な方は我々の意志、意見をその通りに汲んでくれて、そこからより良いものを、という本当のディスカッションをしてくれた。自分たちがやりたいこと、そして”音楽”として自分たちが何か始められる”ゼロ地点”をはっきりと意識することが出来た。その為、曲が全てが完成して揃った時に、我々のバンド名を冠にしようと満場一致で決定した訳である。この『SUPER BEAVER 』という盤を作れたということが、私自身の大きな活力となり、体重を戻し、お麩より人間に近い生き物に戻る大きなきっかけになったのだ(ここから現在の様に、メンバーにわがままを言ったり、自分が好きなものを譲らなかったり、ぎゃーぎゃー言うこの状態になるまでは、もうあと何年かかかる)。

結果として、それがメジャー最後の作品となり、まア心残りの無い様にというその恩恵のおかげで、我々は円満退社というか、そういうメジャー期の終わり方をさせてもらった。
いつもの様に朝が来て、夜になって、時間が経てばお腹が空いて、時間が経てば眠くなる。昨日と同じ。今までと同じだけど。我々は実質、四人になった。なんというか四人ぽっちになった。うんうん。いわゆる大元の形、かな。

さて、と。どうしましょうか。

というその言葉に悲観は一切なかった。
開放感に己を蝕まれす、地に足をつけて今まで出来なかったことをたくさんしに行こう。まずは挨拶回りじゃないか?今までまともに挨拶出来なかったライブハウスに、自分たちの足で挨拶をしにいこうゼ。ちゃんと話せなかったバンドにもう一度対バンをお願いしようよ。そうだ、今まで殆ど禁止状態だった打ち上げに全部参加しようか。ありがとうも、ごめんなさいも、言いたい人がたくさんだな。やりたいこといっぱいあるよ。伝えたいこと、嘘のないように伝えられるバンドでいなきゃな。で、その前にお金どうするよ、もうお給料出ないんだよね、当たり前か!アルバイトだ、アルバイト。生きていく為にはお金が必要だ、アルバイトを探そう。
当たり前のことを、こう、話しながら、ただ前を向けるこの感覚は素敵である。やりたくないこと、やらなければならなことを度外視するのではなく、きっと楽しいことより全然多いそれらを、素晴らしいと感じられるもっと大きな”今”で包んでやるのだ。数々の差し伸べられた手を掴んで、それを引っ張れるようになろうと力んで。そうして続く今に、現在のSUPER BEAVERがあると、感じている。


ちと、長くなるよとは、言ったものの。本当に長くなってしまった。
でも本当に表面だけなのだ。語らせてもらいたいことの表面だけ撫でさせてもらったようなそんな感じ。
十周年という節目を迎えて、こういった過去に、一つの意味を、歴史として消化(昇華?)する為の自己満足のに近いものだけど、今日に至る経緯を知ってくれたら嬉しなと思って。なんでこんなことを我々が歌いうのか、わかりきったことを、わざわざ必死に伝えようとするのか。ステージで、歌で、曲で、音楽で伝えられないこと、その背景であったりそういう付加価値は正直必要ないと思ってるのだけどあえて。

最近我々に知って応援してくれるを持ってくれた、あなたに。
随分と前から応援してくれてる、あなたに。
あなた居てこその我々です、あなた無しでは意味を成さない我々です。今までありがとう。これからもよろしく頼む、と言いたくてペンを取った次第。
十年に、意図して”たかが”をつけて。まだまだ続くこの先でいい景色見せるよ、どうぞ楽しみに、ついてこい。

あ、あと素直な気持ちでいっておこうかな。これを書き終えて改めて。その時分携わってくれた”オトナ”に、むけて。
ありがとうございました。

  
最後まで読んでくれてありがとう。
SUPER BEAVERの意志として語らせてくれたメンバー、チームにも感謝。
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