ポーの一族 ☆☆☆☆☆

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02142007

今や伝説となった、少女漫画の不朽の名作「ポーの一族」

30年の時を経て、今甦るエドガーとアラン♪

さすが、バンパネラである。

30年ぶりに読んでも、ちっとも歳をとってない、少年のままだ!(当たり前^^;)

ともあれ、大人になって読み返してもおかしくないどころか、大人になったからこそ理解が深まり、その物語の奥深さにますます感動した。あたくしも随分と大人になったもんだなあ。(遠い目)

時を経ても色褪せないものこそ名作といわれる所以である。

「ポーの一族」とは、バンパネラ(吸血鬼)に拾われたエドガーが、バンパネラとして永遠の命を与えられるという物語。

そこには、少年のまま歳を取ることのないエドガーが持つ孤独と苦悩に満ちた永遠の時間が待っている。

歳をとらないバンパネラたちは、ある時期が来ると、周囲の人間たちに疑われないように、住んでいた場所から姿を消さなければならない。その苦悩とスリルとさまざまな時代の人間関係が時空を超えて展開するストーリーの面白さ!


エドガーとメリーベル兄妹を軸に、何代にも亘る時間と空間を描いたこの壮大なストーリーは、少女漫画という枠を遥かに超えた、深遠な哲学を語っている。

まず、あらゆる点に辻褄が合うように布石されたディテールも素晴らしいけれど、生身の人間たちの哀しみとバンパネラとしての哀しみの対比は、読む人すべてに人生の意味を深く考えさせてくれる。

永遠の命は、人間の永遠の夢と憧れかもしれないけれど、人の命は儚く限りがあるからこそ、尊く美しく精一杯燃焼して輝くのだ。

何十年ぶりかで読んでみて、ますますこの物語の深さに感動した。

とても残念なのは、「少女漫画」であるために、読者層が限られてしまうこと。
老若男女を問わず、多くの人にぜひぜひ読んで欲しい作品です。


萩尾 望都
ポーの一族 (1)
萩尾 望都
ポーの一族 (2)
萩尾 望都
ポーの一族 (3)


編集後記

あまりの感動にしばらく ポーっとしちゃって。。。

ああん、ぐたちゃんの馬鹿馬鹿馬鹿~!

せっかくの感動的な作品が台無しっ!(号泣)


この記事は2006年12月に書いたものです。

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dino  画像と本の内容は関係ないよう。



まず、読み始め2ページで、嫌になった。

それから日を置いて、ぐずぐずぐずぐず、64ページ読むのに一週間かけた。

思わせぶりで冗漫な導入部。
やっと興味が湧いてきたのは、主人公が四肢麻痺患者で犯罪心理分析のスペシャリストだという設定。

登場人物のおおまかなプロフィールと事件の概要を語るのに、4章も費やしている。
日本語なのに、たどたどしく、つっかえつっかえ読むのは辛い。


これは作者が悪いのか、訳者が悪いのか。

両者だな。(笑)
読者に気を持たせようとする作為が嫌らしいし、翻訳はきちんとしていても、日本語の文章が非常に拙いために、わかりにくい話の展開がよけい分かりにくい。


会話部分は面白いのだが、情景描写や風景描写がほとんどない。これは、作者が描写を書くのが苦手なのだと思う。

作品自体にムラが多く、スピーディーにスムーズに展開する場面もあれば、くどくど以前の話を蒸し返したりもする。

アメリカでは、この手の犯罪捜査に関する本や映画がごまんとあるので(というか、最近のアメリカのフィクションといったら、犯罪物ばかりで普通の本はないみたいだ^^;)、よっぽど特徴がないと記憶に残らない。


ストーリーは。。。

犯罪心理分析において、抜群の才能を持つ主人公ライムが、事故の為に四肢麻痺障害者となってしまう。連続殺人事件を解決する為に、ライムの病室を捜査本部とし、新人警官のサックスをライムの手足として使い、猟奇殺人事件の解決にあたる。

ライムもサックスもそれぞれの個人的な問題や苦悩を抱え、事件と共にそれらを乗り越えていく。


という、めちゃめちゃアメリカンチックなストーリーで、着眼と発想は面白いんだけどね。

ボーンコレクターというタイトルと装丁も好きなんだけどなあ。。。

あたくしって、どうも骨が好き。(笑)

サンマの骨なんか美しいものですわよ^^;




ジェフリー ディーヴァー, Jeffery Deaver, 池田 真紀子
ボーン・コレクター


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のだめカンタービレのお蔭で、すっかりクラッシックブームである^^♪

あたくしはクラッシックに疎いけれど、内心密かに、

野田恵~フジコ・ヘミング~ヴラジミル・ホロヴィッツは同じ系統だと思っている^^;。

つまり、型にとらわれない天才ピアニスト。

そのとき気分で曲の雰囲気が変わったり、ちょっと音をはずしちゃったり^^;。

人間なんだからさあ、譜面どおりにきっちりと、計ったように弾くこともないし。

却って味わいがあっていいじゃない。

なんていうのが、受け入れられた今日この頃。
いい世の中になりました。(笑)

さて、この「ザ・ラスト・レコーディング」は、その名の通り、86歳のホロヴィッツの最期のレコーディング。
この作品集の収録後、4日後に亡くなった。

指をのばしたまま弾く独特の技法も、異端とも言われる踏み外した奏法も、天才的な才能に裏付けられているからこそ許されるもの。

変に身体を揺らしたり、目を閉じて自己陶酔したりしないで、鍵盤を手のひらでぴちゃぴちゃ叩いているだけなのに、小学生のようにお行儀のよい姿勢から、とんでもない音が出てくるホロヴィッツの姿は本当にかっこいい!

私は、ホロヴィッツの作品集の中で、このCDが一番好き。
そして、ピアノ曲の中でも一番好きなのは、ショパンの幻想即興曲♪
こんなに早く弾いているのに、蝶が舞うように軽やかな旋律。

特に出だしの部分は、ぞぞぞっとするほど良い。

息苦しくならずに、心安らかに聴けるのは、ホロヴィッツの演奏だけである。(笑)

ちょっと音をふみはずしちゃっているのも、やっぱり素敵^^;♪




ホロヴィッツ(ウラジミール), ハイドン, ショパン
ザ・ラスト・レコーディング



デヴィッド デュバル, David Dubal, 小藤 隆志
ホロヴィッツの夕べ

ホロヴィッツの波乱万丈の自伝もすごく興味深い。



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久々に、第一線で活躍している忙しい男の文章を読んだ気がする。
あたくしのように、うだうだした言い回しとか、修辞句とか一切なしに、ズバズバと伝えたいことのみを、たたみ込むように書いていくさまは、いっそ気持ちがいい。(忙しいんだなあ、この人。と同情する^^;)
さすが書くことのプロである。

あたくしは本を読むときに、余計な先入観を持ちたくないので、出版時の状況とか書評とかは一切見ないで、読み始めることが多い。
書評という形式としては、柳田邦男の「人間の事実」に似ているんだけど、ジャンルはバラバラでも、そこはそれ、立花隆の方が、読ませ方を知っている^^;

短刀直入に、本の内容や情報を述べながら、かつ自分の意見もさらりと書き、読者がぜひ読みたくなるようにまとめる。というのは、並大抵の才能では出来ない。

いいないいな。あたくしもこんな風に書けたらな~♪

なんて思ったけど、もしそんなことが出来たら、とっくに作家になってますってば!(爆)

未読記事で書いた、目次にある一つのサブジェクトにある3つのテーマには、何の関連性もなく、ひとつひとつ独立した読書感想だったけれど、そんなことには関係なく、本当に面白く楽しく読めた。

まるで、興味がない本でも、立花氏の書評を読んでいると、どうしても読みたくなってくる。(笑)

というわけで、大絶賛のこの本だけど、難点は、挙げられている本がとても高価な本が多かったこと。ちょっとそこらへんの本屋さんでは入手困難なものがほとんどだけど、本好きとしては、書評を読むだけでも愉しめたりする。(笑)

というわけで、あたくしが読みたくなった本は。。。

あまりにも多すぎるので、次回リストしようと思います。

大量読書術・速読術については、巻頭で延べている。

こちらのほうは、東大出身者特有の、冗漫ではないんだけど、頭が良すぎてしつこい記述。(笑)

興味のある方は、各自てめえで立ち読みするようにね。(笑)

(21ー36ページくらいを読めば充分でしょう^^;)

最後に立花隆の忠告をひとつ。

<本に書いてあるからといって、何でもすぐに信用するな。自分で手にとって、自分で確かめるまで、人のいうことは信じるな。この本も含めて。>


はいっ、わかりました!

だからね、信用しちゃだめだってば。あたくしの読書感情文も。(笑)



立花 隆
ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術








柳田 邦男
人間の事実


関連記事:
ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・脅威の速読術(未読)

文藝百物語 ☆☆☆

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そもそも百物語とは、様々な決まりや作法があるものの、だいたいの形式は次の通り。

蝋燭を百本灯して、参加者が一つずつ怪談を語る。(参加者が百人というわけではない)

語り終えるごとに、蝋燭を一本一本吹き消してゆく。(つまり、だんだんだんだん暗闇が広がっていくわけだ!)
最後の九十九話を語り終えた時に。。。。((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル

というわけなんです!

謂わば、江戸時代に広まった庶民の娯楽(冥界遊び)のようなものなのですが、そこはそれ、こっくりさんと同じく、低級霊やら百鬼夜行に行き会ってしまう危険も無きにしもあらず。(怖)

この本における百物語の参加者は、ミステリー・ホラーファンなら御存知ある作家ばかり。

井上雅彦、加門七海、菊池秀行、篠田節子、霧島ケイ、竹内義和、田中文雄、森真沙子、東雅夫(=編)

というわけで、東京根津のある古びた旅館で行なわれた、この百物語は、結界を張っての本格的なものでした。

内容が結構、内輪ネタばかりで、参加者の紹介もなく話が始まるので、これらの作家に馴染みの無い人にとっては、戸惑い白けることも多々。(苦笑)
つまり、百物語を主催している側が大いに喜んじゃって盛り上がっているんです。(笑)

たった8人が参加する百物語で、よく百以上もの怪談が出てくるなと感心するでしょうけれど、人から聞いた話でも構わないわけだし、そもそも百物語をこれだけ大々的にするからには、参加者自体が霊感体質でもあるわけですよね^^;。

そこはそれ。

百話読み終えましたけど、そりゃあ、怖いですよ!

でもね、こういう怪談って受け取る側の問題だと思いました。

霊の存在を信じる人、信じたい人にとっては、めっちゃ怖い。
でも、信じない人、信じられない人にとっては、「気のせいじゃないの?」とか「偶然の一致でしょ?」で済んでしまうんだと思うんです。(当たり前ちゃあ当たり前^^;)

そして何より一番怖いのは、

信じる者は祟られる!? ((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル

つまり、信じない人にとっては、霊障であることにすら気づいていないはずですから。(笑)


井上 雅彦, 田中 文雄, 森 真沙子, 加門 七海, 菊地 秀行, 篠田 節子, 霜島 ケイ, 竹内 義和, 東 雅夫
文藝百物語