2010-02-13 19:20:55 テーマ:---

多重債務者と多重会務者

日弁連の会長選挙の再投票が3月10日に行われることになった。

多重債務者問題等で脚光を浴びてきた著名人の一人である宇都宮弁護士と、地道に弁護士会務に取り組んできた苦労人の山本弁護士の一騎討ちである。


日弁連の会長選挙がマスコミの話題に上るということは珍しい。

つい先日まで国会議員を務めていたが、私も弁護士。

弁護士会のことについても若干触れておいた方がいいだろう。


弁護士会では、多重会務者問題、という問題がある。


一人でいくつもの会務を抱えている人のことだ。

弁護士会ほど日本でシンクタンク的な役割を果たしている職能団体は他にはないと思うが、出来る人ほど沢山の仕事を託されるようになる。

次から次へと様々な仕事が押し寄せる。


いくらなんでもそれは気の毒だ、ということで、なるべく大勢の人に仕事を担ってもらうように工夫をしてきた。

会務参加の義務化なども行ってきた。

しかし、頼りになるのは、やはり骨身を惜しまないで会務に従事してきた人。


嫌な顔をしないで、なんでも引き受けてくれる。


山本弁護士は、多重会務者の一人。

私もかつてはその一人だった。


弁護士会の仕事を託すとしたら、やはり弁護士会や弁護士会の会務に精通した人に限る。

そういうことで、私は山本弁護士の多くの推薦人の一人に名前を連ねている。


一方の宇都宮弁護士は、私が東京弁護士会の法律扶助委員会の副委員長を務めていた頃、私と前後して副委員長になった一人。

随分昔から知っている。

一貫してサラ金問題、多重債務者問題に取り組んでいるから、弁護士会の中でよりも外で有名になった。


その宇都宮弁護士とは、私が国会議員になってからよく会うようになった。

貸金業規正法の改正問題や地下鉄サリン事件被害者救済問題、さらには派遣村等の問題や消費者庁設置問題でも話を聞いたことがあったかも知れない。

有能な人である。

訥弁のように感じるときがあったが、実に能弁だ。

自民党の部会で説明をしてもらったときなど、実に立て板に水のような見事な弁舌を大勢の国会議員を前にしてしていた。


この人の仕事場は、多分国会が一番向いていると思う。

単に数合わせの国会議員ではなく、本当に仕事をする国会議員。

民主党の政権が当分続くのだから、宇都宮弁護士に消費者担当大臣をさせたらいい。

福島瑞穂参議院議員よりもよほど仕事をしそうだ。


私は、そう思っている。


ということで、私は日弁連会長には山本弁護士に就任してもらうのがいいと思っている。


ところで、マスコミの理解では、争点は一つ、ということになっている。

司法試験の合格者を現在の2000人程度から1500人程度に減らすかどうか、ということ。

山本弁護士はどちらかというと現状維持路線だということだが、この際、司法試験合格者数の大幅見直しに舵を切ったらどうだろうか。

出来るだけ全国の弁護士の本音のところの要望を受け容れ、譲れるところは譲って都市と地方との対決構造を弁護士界に持ち込まないようにすることが大事だ。


さて、同業者の皆さん、如何ですか。

コメント

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1 ■無題

職業免許の「仕分け」を

http://ikedanobuo.livedoor.biz/

弁護士免許なんていらないらしいっすよ。

2 ■無題

そういう国もあるようですが、社会が近代化、高度化すると専門的な教育制度を構築し、かつ資格試験制度を導入するようですね。

3 ■最近ご無沙汰してます

忙しくて最近コメントを書いておりませんが,
ずっと拝読しています。

>山本弁護士はどちらかというと現状維持路線だということだが、この際、司法試験合格者数の大幅見直しに舵を切ったらどうだろうか。

弁護士会長選挙戦略としては至極もっともです。
そうすれば再投票で勝てるでしょう。

しかし
司法試験の合格者数を
そのような政治的思惑で決めていいはずがありません。

本来法曹の仕事ができるかどうかを判定する資格試験のはずなのに
現在法曹になっている人を保護するための
競争試験として運用するのは間違いです。

合格者数をあらかじめ定めず
一定のレベルを越えれば合格する
二回試験のようなシステムにすべきです。

二回試験さえあれば
司法試験は不必要だと思います。

公認会計士や不動産鑑定士は
かつて司法試験・二回試験と同じ二段階の試験で
会計士補・不動産鑑定士補から
公認会計士・不動産鑑定士になるシステムで
実務修習もありましたが,
今は1回の合格すれば
いきなり公認会計士,不動産鑑定士です。

司法試験合格者増のためといって
修習生給費制は廃止されました。
給費制だけ廃止して合格者を減らすなら
司法修習も希望者だけ行けばいい制度にすべきです。

二回試験に受かれば文句はないでしょう。

4 ■司法試験成績順位と二回試験成績順位の相関関係データの公表

(規制改革会議に私が出した要望を転載)
司法試験合格者数については,
規制改革推進のための3か年計画(再改定)(平成21年3月31日閣議決定)
III 措置事項7法務関係ア①aで「3,000人程度への増員に向けて計画的かつ早期の実施を図る。」とされている。
しかし,司法修習生の質が低下したとして,司法試験合格者数の増加に慎重な意見がある。司法修習生の質の低下の根拠とされるものは,
かつて受験者の99%以上が合格していた二回試験(司法修習生考試)の合格率が,ここ2年間は94~95%台になっていることである。

5 ■■司法試験成績順位と二回試験成績順位の相関関係データの公表

そこで司法試験の合格者数増加と二回試験の合格率低下の間に,因果関係があるかないか検証する必要がある。
司法試験成績と二回試験成績の間に正の相関関係があり,司法試験をボーダーラインぎりぎりで合格したものが二回試験に落第しているのなら,司法試験合格者数増加と二回試験合格率低下は因果関係がある。よって,司法試験合格者増加は慎重にすべきといえる。
司法試験成績と二回試験成績に間に相関関係がなく,司法試験に上位合格したものが二回試験に落第し,司法試験に不合格だったものが,二回試験合格相当の成績をとるならば,司法試験合格者数増加と二回試験合格率低下に因果関係はない。よって二回試験合格率低下は司法試験合格者数抑制の根拠にならないといえる。
現在の制度では司法試験不合格者には二回試験受験資格がないため,司法試験不合格者が二回試験でどのような成績になるのか調査できない。
司法試験不合格者も含めて司法試験成績と二回試験成績のデータを取り,より厳密に検証するため,司法試験不合格者中の希望者に二回試験受験をさせるべきである。
もちろん司法試験不合格者がサンプル受験で二回試験合格相当の成績をとっても,法曹資格は得られないことは当然である。
III 措置事項7法務関係ア②dで,法科大学院の成績と司法試験の結果,司法研修所の成績との相関が検証されるよう関係機関の協力を得る旨決定されている。
これは法科大学院教育の成果を検証するためとされているが,司法試験が司法研修所を修了する能力を有する者を選抜するふるいとして有効に機能しているかどうかも検証すべきである。
法科大学院から修了生の成績を得ることは,法科大学院の協力を得ないとできず,すすんでいない。協力を得やすい国の機関からのデータ収集・公表をまず先に行うべきである。
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/accept/200906/0904/index.html

6 ■法務省の回答

司法試験成績順位及び二回試験の成績は個人情報であることから,その取扱いについては十分注意する必要があり,関係機関とも慎重に検討する必要がある。
また,受験資格のない者について二回試験を受験させることは,不適法であり,厳格かつ適正な試験の実施を妨げる恐れもあるので,受け入れられない。

7 ■ためにする議論

法務省は
きちんとしたデータに基づいて
司法修習生の質が低下したのかしないのか
検証する気がありません。

はじめに合格者数減という結論ありきの議論だからです。

実際に検証して
司法試験順位と二回試験順位の相関関係がなかったら
質の低下したから合格者減らせ論は崩壊します。

醜い既得権維持の主張を
お化粧して美しいユーザー保護論にすりかえる。

私は弁護士になったら
法曹人口増加反対論者が多い地方で開業して
顧客を奪ってやろうと思っています。

8 ■無題

全体の質を上げたいなら、一時のハードルを上げるよりも、新規参入を増やして競争を促進したほうが効果があると思うぜ。

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