早川忠孝の一念発起・日々新たなり  通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。


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今朝の法務部会は、自民党の良識を反映したような会議だった。


マスコミは原案が承認されたと報道していた、とのブログへの書き込みがあったが、それは、当初のPT案を修正したもので、PT原案ではない。

私の修正提案の六割強が今日提出された法案要綱に織り込まれていた。


処罰規定の適用を1年遅らせる、という私の提案は既に受け入れられていた。


一般的な所持禁止に止まらず、罰則を付して所持をするのであれば、法律の構成要件をより一層厳格化すべきで、濫用の虞がないようにしなければならない、と提案もしていた。


この点については、「法の適用・解釈の留意事項」をより厳格化することになった。

これで、「児童の保護」という本来の法の目的を逸脱して処罰規定が濫用される虞が少なくなった。


さらに私は、処罰の構成要件をより一層明確化することを求めていた。

すなわち、所持だけでは逮捕も強制捜査もできないようにするために、所持にプラスして、所持に至った原因行為である取得行為や製造行為の立証も必要になるような規定ぶりを提案していた。


残念ながら、これは、受け入れられなかった。

しかし、今朝の自民党の部会の議論としては、私の見るところ、私の修正提案の方がより周到で良い、という評価が大勢だったようだ。

私の修正提案が法務部会としての結論にならなかったのは、あくまで政治的な配慮によるもの。


この国会では、とりあえず提案するだけである。

まだ民主党の検討も済んでおらず、この通常国会では成立の可能性がない。

今回の改正が本当に実現するためには、民主党と十分協議をしなければならない。

そのときの交渉材料にすれば、いいのじゃないか。


そんな感じだった。

賛成は出来ないが、まあ仕方のないところではある。

今日の段階ではここまでの修正はしないことにして、将来の修正協議に期待して原案を承認した、というところである。


最後まで反対、反対の大声を声を上げ続け倉田部会長を困惑させる、という方法もあるが、それでは私と同意見の倉田部会長を困らせることになる。

目的は、最後の法案の姿が、様々な懸念事項を解消し、児童の保護という目的に合致するようになること。

目先のことに拘りすぎて、折角の「法の適用・解釈についての留意事項」の改正が飛んでしまったのでは、何の意味もない。


そう思って、私は、法務部会の閉会直前に退席した。

それにしても、出席したそれぞれの議員から主要な問題点がほぼ全部指摘されたことは嬉しかった。


刑罰の適用は、行為の悪質性に応じて考えるべきで、軽微な事案で懲役や罰金というのはおかしい。

刑罰に当たらない「過料」なども考えていいんじゃないか。


法律はいったん出来ると、一人歩きする。

国会議員は法律を作ることには熱心だが、その後どうなっているかについて関心を払わなくなる傾向がある。

しっかり検討しなくてはいけない。


宮沢りえのサンタフェやジャニーズの上半身裸の写真が児童ポルノに該当しない、ということを明確にせよ。

自分の子どもと一緒にお風呂に入っている写真が児童ポルノには該当しない、ということも言明して貰わなければならない。

本当に大丈夫か。


自分で判断能力のない幼児の児童ポルノと、自分の自由意志で裸の写真を撮る高校生を同じように児童ポルノの範疇に置くことはおかしい。

なんとか規定ぶりを変えられないか。

児童の定義を変えて、幼児だけを対象にするようにしたらどうか。


まさにポイントを突いた意見が開陳された。

このブログでも交換された意見と同じような議論である。


皆さんのメールやファックスが自民党の国会議員の認識を高めたのかも知れない。


その外にも、国会図書館で閲覧禁止となっている本の指摘もあった。


国会図書館だけでなく、その他の官公署が保管している書籍は、どうするのか。

これまでに書店で購入して所持していた物がまさか違反だ、といって摘発されるようなことはないだろうな。

そう、法務当局を厳しく追及するような声も上がった。


ここまで自民党の一般の国会議員がこの法案の問題点を認識していたのである。

この法案が法務委員会に付託されたら、国民の前で充実した議論が展開されることは間違いない。

密室で議論するより、国民の前に問題点をさらけだして議論を展開し、そのうえで法案の修正を図ることが一番望ましい。


どうやらこの法案は、そういう路線を辿りそうだ。


「今回の改正は、処罰にあるのではない。

児童ポルノによる児童の被害をどうやってなくすか、というのが法の本来の目的である。

日本が児童ポルノ大国だ、などというアメリカ大使の認識は改めさせなければならない。

この法律は、児童買春、児童ポルノ等の被害から児童を保護する法律である。

児童ポルノ禁止法などとあまり言わない方が良い。」


私は、そのように述べておいた。


私の修正提案の六割方(ひょっとして七割方と言ってもいいかも知れない。)は、既に受け入れられた。

これからは、残りの修正を勝ち取る正念場である。


これからが、皆さんが世論を動かす正念場である。


(さて、こんなことは、お決まりの、通り一遍の取材しかしないマスコミには分からないだろうな。)

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