香港3人旅『余談』〜おでかけ三昧海外編vol.87〜 | ガムラがいるよ

香港3人旅『余談』〜おでかけ三昧海外編vol.87〜





余談その一:『カイダン』


俺達が泊まったホテルは築年数もかなり経つであろうビルの17階。実際の高さで言うと23階建ての古ビルだった。

先日書いた記事のピンポンマンションからどうにもならない欲求不満を抱えたままで部屋に戻った俺達。ビルのエレベーターは6基あるが、全階層に止まるのは一番奥の1基のみ。迷わずその奥の1基に乗り込み『17階』のボタンを押す。

降りた17階はまさしく迷路のようだ。

エレベーターを降り左に向かうと、真っすぐ伸びる廊下と左に曲がる廊下がある。そこを左折。
突き当たって左手の非常口のようなドアを開けて、最初のドアをカードキーで解除。
そして室内に入り左右のドアを無視し、3つ目のドアをまた別のカードキーで解除。
そこが俺達の部屋だった。

俺「なんかめんどくせぇ部屋だけど、なんか落ち着くなぁ。」

カズ「ねw こんな部屋だけど何故か『帰って来た感』ありますよね♪」


そんな会話をしている時に、こんな声が聴こえてきた。





宗ちゃん「腹減りません?




・・・・

・・・・

・・・・

・・正気か?

飲んで食って、挙げ句にシメで吉野家で牛丼食って、ランジェリー姿の女の子を見るだけで何もせず、エレベーターを17階まで登って、迷路を抜けて、やっと部屋に辿り着いて、「落ち着くなぁ」の会話後すぐに

『またメシに行こう』


だと?


宗ちゃん「なんかマック食いたくないすか?

おお、ここに来て深夜にマックだと?

カズ「いいねぇ!!マック食べたーい♪

おお、おお、お前までもか。

俺「お前らまだ食うんかっ!? 食えるんか?」

宗ちゃん「食えます食えます!余裕で食えます!! なんか街中にマックあったじゃないすか、食いたくなっちゃって。」

カズ「食べれますよー♪」



若いのかバカなのか、前にも言ったがそこそこ時間空けてから腹減るってのが意味分からん。確かに食えと言われれば俺だって食える。何しろちゃんとデブだ。
しかしこの時点で3回目くらいの夕食を平らげ、このマックで実に4食目だ。宗ちゃんなんかは、

宗ちゃん「絶対食いたくなると思って持って来ました!!」

と日本からデカ盛りタイプのカップ麺すら持参してる。それでこの食欲。
数分前までピンポンマンションに居たのに性欲が高ぶらず食欲が高ぶってるなんてある意味異常者だ。

俺達はエレベーターに向かった。





1階に降り、彌敦道(ネイザン・ロード)を地下道通って反対側に渡り、一本裏の通りに出て北に向かう。
女人街(ノイヤンガイ)付近でマップを頼りにマクドナルドを見付ける。深夜営業ももちろんしている。

ピンクス◯イムで話題になったファストフードを思い思いに買い、また来た道を戻る。
香港は深夜でもバスが走っている。こんな深夜に地下道を通っても危険を感じない。こんな深夜に道端で将棋を指している爺さんも居れば、それを囲んで観戦しているギャラリーもいる。
夜中にマックをまさかのテイクアウトする日本人(俺ら)もいる。

謎の食欲に襲われている2人とその謎が解けずにいる俺はホテルに辿り着く。ビルのエレベーターは6基あるが、全階層に止まるのは一番奥の1基のみ。迷わず奥のエレベーターを

・・・

・・・

・・・

動いてない。

俺「あれ?2階から動いてねぇな。」

カズ「あれ?これ止まってるんですかね。」


他のエレベーターは『3,4階 23階』のみ止まるタイプや『10階まで直通』のタイプ。
どうしたものか。


俺「こりゃあれだな、23階まで行って、5階分非常階段で降りるしか無ぇな。


俺達は隣のエレベーターに乗り込んだ。


3階でドアが開くと、突然けたたましい音楽が聴こえてきた。どうやらナイトクラブのようだ。しかもエレベーターが開くと『いきなり店内』のような造りで、ホステス風の女性に見送られ男性がエレベーター内に入ってきた。4階のボタンを押す。

4階でドアが開くと、もう一度けたたましい音楽が聴こえてきた。どうやらまったく同じナイトクラブのようだ。

俺( え?おんなじ? )

宗ちゃん( 同じ階じゃないよな?)

カズ( 2階分連続?)


全員がそう思った瞬間、男性は4階で降りて行った。

カズ「はしご?」

ドアが閉まるや否やカズが呟いた。


23階に到着した。人気のない廊下、右側の扉を開けて非常階段に出ると、何故か線香の香りが充満している。
外階段では無く内階段なので、外のLEDの光は差し込まず薄暗い。コンクリートむき出しの階段を下って行く。1階分降りるごとに線香の香りが強くなる。
階段の踊り場にある通風窓には錆びた鉄格子。壁が厚いのか、外の喧噪と光は窓のずっと奥に見えた。

非常灯の赤い光の階もあれば、何故か人が何年も通ってないように埃が厚く積もっている階もある。響くのは俺達の冷たい足音だけ。

17階。廊下を曲がり曲がって、カードキーを2回使い、やっとの思いで辿り着いた17階のマイルーム。

カズ「すごい階段でしたねー。」

俺「バイオハザードみてぇだったなw」


和気あいあいとベッドの上で買って来たマックを食べる。まるで修学旅行のようだ。

俺「いやーーー!食ったな!どれ一服して寝っか!!」



『一服して寝っか』


俺は自然とそう言い、ハッとした。
香港は屋内全て禁煙。つまり、

1階まで降りないと
タバコが吸えないのだ。




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【ある海外旅行の都市伝説】

4人の若者が海外旅行に行き、超高層ホテルに泊った。
しかも、見晴らし最高の100階だ。

その夜、若者たちは繁華街へと出かけた。
フロントにカギを預けるとき、ホテルスタッフからは
「今夜、エレベーターのメンテナンスを行うので、深夜12時までには帰って来てくださいね。朝までエレベーターが使えなくなりますから」
と注意をされていた。

彼らは夢中になって遊んだ。
急いで帰ってきたものの、ホテルについたのは深夜1時を過ぎていた。

忠告どおり、すべてのエレベーターは運転停止中。
やむなく階段で、自分たちの部屋がある100階へと昇ることにした。

100階まで普通に階段を昇るのも退屈なので
「1階ごとに、1つ怖い話しをしようじゃないか」
ということになった。

4人で順番に怖い話をしつつ、階段を昇る。
話しは盛りあがり、気がつけば99階だった。

「次の話しで最後か。……これは本当に怖いからな。心して聞いてくれよ」

100話目を話すこととなった1人が、深刻な面持ちで、語りはじめた。




「…すまん。1階のフロントで部屋のカギもらうの忘れた」


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その瞬間この都市伝説は実話だったんじゃないかと思うのだった。




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皆さんレコードを盛り上げていきましょう!!!


-----Tiger Motor Show とは-----

『バイクにまたがるレゲエ好き』をコンセプトに始まった
KIKYO KOBOのアパレルライン。
ハードなデザインの中にほのかに香るレゲエテイスト。
どことなくジャマイカで、どことなくアジア。
風を感じながら音と自分に酔いしれて、少年少女だった頃にタイムスリップ。
行き先なんかどこだっていいじゃないか、だって俺達はずっと自由だ。
海に行こう、山に行こう、隣町のスーパーに行こう、
いや、やっぱりクラブに行こう。
半径1km圏内だって、そうさ、俺達は永遠の旅人なのさ。
ガソリン値上がりしないでおくれ。


COCOBEAT RECORDS
http://www.cocobeat-records.com/