2015-03-06 18:11:44

Wes Montgomery 親指ピッキング

テーマ:ブログ


今回はWesのプレイスタイルの中の親指ピッキングを考えてみたいと思う。
先日待ち望んでいた発売されたばかりのWes Montgomery in the beginning early recordings from 1949-1958を入手して聞いてみた。
時期的にはThe incredible以前のインディアナポリスでまだ無名の頃の音源だがすさまじいプレイである。

この頃からアイデア、テクニック、リズムどれを取っても誰も到達できないレベルである。
中でも早いテンポのプレイはまさに「アンビリーバブル」である。
Wesは「ピックの方が早く弾けるが親指の音の方が好きだ」と言っているが、Pat Martino真っ青の早弾きをしている。
スライド、ハンマリング、プリングを多様しているとはいえ親指のみでこのプレイは通常考えて不可能である。 
これはWesが並外れた身体的能力を持っているとしか考えられない。
さらにどんなに早いパッセージを弾いても溢れ出るアイデアと共に強力ドライブしている事は驚くばかりである。

Wesが言うように音色の点で確かに親指で弾いた方が太く暖かく良い音がする。 
また感情をダイレクトに伝え、楽器をコントロールという点でやはり指で直接触れて弾く方が有利であると思う。
しかしプラスの反面テクニックの面で大きいハンディーがある。

親指でのピッキングはピックのようにアップ、ダウンが困難なためダウンが主体になるが、親指の動きはそれほど早い動きが出来ない。
Wesはこの点、前述のスライド、ハンマリング、プリングを使いながら見事にこのハンディーを克服している。
(動画を見ると時折アップでピッキングをしているようだが)
このあたり弾き方を工夫しながら徐々にスタイルを作り上げていったのだろう。

Wesは休憩中に親指に出来た「堅くなったタコ」のような部分をよく歯でかじっていた、という事を聞いたことがある。
弦と当たる親指の部分がほど良い硬さになっていて、弦とちょっと触れるだけでシャープでしかも暖かい音を得ることが出来るのではないだろうか。

Wesの親指ピッキングの秘密はいろいろ有りそうだが、それが分かったとしても誰も真似できない事は確かである。
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