(参考:0614「パラミリタレスが復活」)

http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-10451935115.html


11月7日、コロンビアのアンティオキア県(北西部)、サンタ・ロサ・デ・オソス市、サン・イシドロのラ・エスパニャ農園で、トマトの収穫を終えた農民10人が殺害された。男性9人、女性1人である。かれらは銃器で穴だらけにされたあと遺体の上に手りゅう弾を爆発させられた。フアン・カルロス・ピンソン国防相は「犯罪組織」ロス・ラストロホスの指導者「ホルヘ18」(通称)の逮捕と関係があるとの見方を示唆した。


1週間後の11月15日、コロンビア政府軍、国家警察、最高検察による合同作戦で、ロス・ラストロホスの幹部オスカル・ダリオ・バルレラ(通称カラチョ)が実行犯の容疑で逮捕された。カラチョのほかにも虐殺に加わったとして2人が逮捕されている。ピンソンは「それが犯罪組織によるものであれ、テロリストによるものであれ、国家と治安機関は市民の生命と権利を守るために行動する。犯罪組織は平穏ではいられない。遅かれ早かれ倒される」と宣言した。


政府もマスメディアもこの事件を、Bacrimによるものと呼んでいる。犯罪組織(bandas criminales)の意味である。あえてパラミリタレス(右翼民兵)と表現しないことにたいして、愛国的行進(MP)は批判した。


「大マスコミが連日おこなっている歪曲とねつ造にも関わらず、いまや人民にとって、サンタロサデオソスの農民虐殺、土地を要求する指導者の殺害、人権の擁護者、学生運動、先住民運動の指導者への死の脅迫の背後には政治的、経済的支配者がいることは秘密ではなくなっている。かれらは大土地所有者、牧畜業者、企業経営者は右翼と結びついてその利益を守ろうとしており、公然と開始されようとしている平和協議に反対している」。


サンタロサデオソスの虐殺は政府軍第4旅団の目と鼻の先で起こされた。アンティオキア県の治安は、ファハルド知事がパラミリタレスのボス、ドン・ベルナ(Don Berna)の支配によって保たれている。これはDonbernabilidadと呼ばれる。「軍や警察は何もしてくれないのです。もしも軍に話したら、それは奴らに連絡されるでしょう。ここでは何も告発できません。かれらはすべてを支配しています。そして軍はあちらにいるのです」(ヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書)。(N0452)