時差のせいで、すでに日本では31日ですが、
こちらはまだ5月30日、
スティーブ・プリフォンテーンの命日です。
プリフォンテーンは
一時2000mから10000mの全米記録を独占した
伝説的な長距離ランナーで、
彼の走りをリアルタイムで見たことの無い
今の大学生などでも、
プリフォンテーンを自分のアイドルとするランナーは多いようです。
アメリカではこんな具合ですが、アメリカの外では
そんなによく知られた選手ではありません。
72年のミュンヘンオリンピックの5000mで4位を取ったものの、
次のモントリオール大会を前にして
24歳の若さで亡くなってしまったからです。
オレゴンの田舎町クーズベイ生まれで、
州内の高校の大会では最後の2年間負け知らず。
そして、陸上の強豪だったオレゴン大学に入り、
4年連続で5000mの全米チャンピオンになりました。
ものすごく活動的な人だったようで、
厳しいトレーニングを自分に課しながらも、
刑務所の収容者に
陸上トレーニングを薦めるボランティア活動をしたり、
アマチュア選手が協会から補助金をもらえるように
運動したりしたようです。
1975年5月30日、パーティーからの帰り道で
彼の運転していた車は道からそれ、
転覆した車から脱出できず、亡くなりました。
その前日に、オレゴン大のトラックで
レースに勝ったばかりでした。
ところで、オレゴン大のビル・バウアーマン監督は、
悪天候でも使えるトラックを開発したりして、
合理的なトレーニングをする人だったようで、
Nikeの創立者の一人としても知られています。
彼のアイディアで、ワッフルの型にゴムを流し込んで
靴底を作ったと言う話が残っています。
オレゴン大のチームカラーは緑。
当時Nikeが作った緑の靴の復刻版 が出ているようですね。
プリフォンテーンが
Nikeの靴を使った最初の有名な選手だったという事で、
死後30年を機に彼を称えるNikeのCM も流されています。