奈良地裁で18日に始まった強姦(ごうかん)致傷事件の裁判員裁判で、耳が不自由な女性が補充裁判員に選任され、話の内容をその場で文字にして伝える要約筆記者3人が法廷に配置された。地裁は21日の判決まで配置する予定。全日本ろうあ連盟によると、裁判員裁判でこうしたケースは異例という。

地裁によると、女性は裁判所からの事前質問票に要約筆記を希望。この日の選任手続きでは、要約筆記者がノートにメモを取るなどして協力した。

また、午後からの初公判では、女性は補聴器を地裁から借りて利用した。検察官もゆっくりと聞こえやすく供述調書を朗読するなど配慮。要約筆記者が交代で検察官や弁護人らのやり取りをパソコンに入力し、女性の手元のモニターに文字を映し出した。

最高裁によると、視覚・聴覚障害者も著しい支障がない限り、裁判員や補充裁判員になれる。配慮の仕方は、本人の希望に応じて地裁が対応を決める。

全日本ろうあ連盟の久松三二(みつじ)事務局長は「今回のようなケースは聞いたことがない。それぞれに合ったコミュニケーション手段が保障されることが大切で、地裁の対応は高く評価したい」と話した。【高瀬浩平、岡奈津希】

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