宮崎県央部で感染拡大が続いていた家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)が、県南西部にある日本最大級の畜産エリアに飛び火した。9日夜、農水省と県が発表した同県都城市での疑い例。同市には約2600戸の牛飼育農家と、190戸を超す養豚農家があり、飼育頭数は45万頭を超える。「皆が気をつけていたのに」「どうなるのか」。悲痛な言葉が相次いだ。

 宮崎県庁で9日午後10時から開かれた会見。押川延夫県農政水産部次長は「まずは1例目をたたき、まん延させないことが先」と語ったが、都城での発生は想定外だったと明かし、うなだれた。

 都城市は県央部から南西に約60キロ。1955年以前から兵庫県の有名ブランド牛「但馬牛」を導入して血統の改良を進め、06年の和牛販売額は110億円。多数の畜産農家を抱える都城への感染拡大は県や地元が恐れる「最悪の事態」だった。

 市によると、今回疑い例が出た農家の半径1キロ以内に、飼育頭数が1万頭を超える大規模養豚農家1軒を含む計7戸の農場がある。市は周辺道路を封鎖し消毒作業を始めた。長峯誠市長は「早め早めに行動したい」と語り、疑いが出た農家の250頭を10日中に殺処分・埋却する方向で準備を進めている。

 牛300頭を飼育する50代の男性は「私だけでなく、農家全員が気を付けてきたのに。今日は症状が出なくても明日は分からない。これからは毎日が感染の恐怖との闘いになる」と頭を抱えた。

 都城市内で牛、豚計7万頭以上を飼育している牧場は従業員を急きょ集め、畜舎の消毒に追われた。男性従業員(56)は「県内で発生して以来、出入りする人や車両などの消毒を徹底していたのに」。肉牛約100頭を飼育する男性(72)は「感染ルートが分からず、非常に恐ろしい。他の農家も同じ状態だと思う」と、見えないウイルスへの恐怖を募らせた。

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