秋田県上小阿仁村は今年から、国と使用契約を結ぶ国有林に入る村外の人を対象に、「入山料」の徴収を始めた。

 最近、山菜を根こそぎ持って帰ったり、山にゴミを捨てるなど、マナーを守らない人が続出。村では入山料徴収をきっかけに、注意喚起を図り、マナー向上につなげたいという狙いがある。

 「以前は1~2時間で大きめのリュックからあふれるほどの山菜が採れたが、今は1日中歩いても3分の1しか採れないんだ」。八木沢地区で農林業を営む佐藤良蔵さん(86)は、荒らされた山林の現状を嘆いた。

 上小阿仁村産業課によると、ここ数年、林野一面に広がる山菜を鎌などで根こそぎ刈り取ってしまう人も多く、山菜の生産量が激減した。一方で、茂みや川の中に冷蔵庫やテレビなどの粗大ゴミや生ゴミの不法投棄が目立ち、たばこの吸い殻を草地に捨てたりする入山者も後を絶たないという。

 そこで、マナー違反に歯止めをかけるため、村は入山料の徴収を決めた。徴収する際、入山者に対し、山菜の採取方法を始め、高山植物を採取しないことやゴミを投棄しないことなど具体的な禁止事項を説明し、協力を求める。

 入山料徴収の対象となるのは不動羅、中茂、八木沢の3集落にある計約2600ヘクタールの国有林。4月21日~6月18日の間、入山する村外の人たちは1人1000円を支払い、許可証の交付を受ける。

 入山は午前7時~午後3時で、申請書に氏名と住所、電話番号を記入するほか、車のナンバーも記録される。許可証は当日限り有効で、山菜採りをしている間は携帯が義務づけられる。

 入山料徴収にあたって今年度から不動羅、中茂地区の監視員として村民5人を雇用。八木沢地区は地域おこし協力隊と住民が交代で業務にあたる。入山料は今後、監視員の人件費や国有林の管理費などに充てるという。

 来年度以降は条例を整備して村有林でも入山料徴収をする方針で、将来的には全20集落に監視員を置くことも検討している。

 村は採取可能な林産物を限定しておらず、村内の国有林では山菜以外にも、きのこ、たけのこ、木の実など豊富な山の幸が数時間の散策で手に入る。

 佐藤さんは「山菜を守るため、『3本のうち2本は残す』『小さいのは採らない』など、我々の常識を村外の入山者に伝えたい。マナーを守り、良い気分で春の味覚を楽しんでほしい」と話す。

 小林宏晨村長も「入山料をきっかけにマナーが向上し、恵み豊かな山の姿を取り戻すことができれば」と話す。(糸井裕哉)

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