メロメロパーク
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2011年09月26日(月)

クソババアと銀行と

テーマ:ブログ
銀行へ行った。
駐車場は混んでいて、次から次へと車が入ってきた。
私は入庫を終え、車を降りて銀行の方へ歩いている所だった。
駐車場の入り口付近の駐車スペースで、
車の向きを整え、入庫しようとしている車がいた。
私は立ち止まり、待っていた。
大きく前へでて、バックで入れようとしている。
なかなかバックしないので、私の事を通そうと止まっていると私は判断した。
ところが、私が前に進むと、その車は急にバックした。
私はハッとし、今度は車の前の方から進もうと向きを変え、歩を進めた。
すると、あろう事か、車は私の方へ進んできた。
右往左往する私。
その時、笑い声が響いた。
私はあたりを見回す。
赤い軽自動車からだった。
下品に顔を歪めながら笑う、下品なおばさんと目が合った。
私は反射的に目を逸らした。
クソババアが。
心の中でつぶやく。
ATMで現金を引き出し、車へ戻る時にも、
クソバアは私をみていた。
私も見返すと、クソババアが笑った。
私は我慢ならずに、クソババアの方へ真っ直ぐに歩いて行く。
クソババアは視線をそらし下を向く。
私は我に返り、自分の車へ向かった。

いったい俺は、なにをやってるんだ。

微かな自己嫌悪。
そして、処理出来ずに腹の奥で燻る怒り。

結局、一歩も前に進んでないじゃないか。

私は車へ乗り込み、アクセルを踏んだ。

クソババアの方を見やる。
赤い軽自動車はもう無かった。
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2011年09月21日(水)

命よりも大切な、お仕事

テーマ:ブログ
一時間くらい前に、職場の人間から電話があった。

台風の直撃により、出社を一時間遅らせるとの通達だった。

外はとんでもない風雨で、私の友人の所は業務を早めに切り上げたという。

私は尋ねた。
「外はものすごいことになってるのですが、
これで出社できるのでしょうか?」

職場の人間は、当たり前だという様にこう答えた。

「上の人間が、一時間遅らせると言っているのに、台風だから会社に行けないとは言えないでしょう」

私は何も言えなかった。

嵐の中、

ものが飛び交い、

路面に様々なものが落ちているこの夜に、

我々は命懸けで会社にいかなければならなかった。

友人に話すと、スゲえな、と言って笑っていた。

またこうも言った。

台風だから行けない。

それで良いんじゃないか、と。
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2011年09月18日(日)

カフェを、カフェにて

テーマ:ショートショート
その男はカフェを経営したいと思っていた。
男は、うっとりとしながら夢想する。
小さな店で、
その長方形の店内の、長い方の壁一面に大きな本棚を据え付け、
好きな本で埋め尽くす。
ビート文学。
紀行もの。
ニューエイジ系。
科学関係。
古典文学。
時代小説。
SF小説。
溢れんばかりの本に取り囲まれて、
ゆっくりと本を読む。
最高の空間だろうと男は思う。
それから男は考える。
カフェなのだから、飲みものを出さねばならない。
勿論珈琲を出すのだが、男はさほど珈琲が好きではなかった。
食べるものもにも興味がなく、
店で出せる様なものなど作れるはずもなかった。
男はそこまで考えて、気付くのだった。
俺はカフェなんかをやりたいのではなく、
おそらくは、本屋をやりたいのかも知れない、と。
男は気を取り直し、再度想像の世界に入ってゆく。
狭い店内に、列をなす書棚。
奥のカウンターに男が座っている。
暗い店内。
客はなく、男は自分が途方に暮れる姿を想像する。
男の想像力は乏しかった。
どうしても、男の経営する書店が繁盛するというところまで、
想像出来ない。
男はもう一度、カフェを経営する自分を想像する。
こちらの方は、とても繁盛している。
眼鏡を掛けた、可愛らしいアルバイトの女の子に笑いかける。
女の子は軽く頷き、客に珈琲を運ぶ。
珈琲の香り。
そこに少しだけ、古びた本の香りが重なる。
男は満足げに微笑み、珈琲を入れる。
男は夢見心地のまま、日曜日の黄昏時を、
一杯300円の珈琲を飲みながら、
とあるカフェで過ごすのだった。
それは決して悪いことではない。
夢をみる。
どんな偉業も、
ほんの些細な成功物語も、
やろうと思っていた風呂場のタイル磨きも、
全てはそこから始まるのではあるまいか?



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