メロメロパーク
2011年01月24日(月)

悪夢、それとも?

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夜勤明け、そして。

俺は病院にいた。

健康診断だった。

小さなアンプルを肩に注射され、

白い、まるでアンドロイドの血液のような液体を飲まされ、

これから回転式台座に乗って、

放射線を浴びるために。


その白い液体は、重金属らしい。

つまりは有害物質だ。


「クスリが効くまで、ベンチでお休みください」

俺は寒さに震えながら、ベンチで目を閉じた。


すぐに睡魔に襲われ、

意識が途切れ、

別の映像が目の前に広がった。



これは夢なのか?

それとも?



褐色の肌の女が目の前にいた。

どこの国の出身か。


何だか眠そうな目をしている。

顔色も悪い。


何故?


目の前のその女は、

苦痛で顔をゆがめているのだということが、わかった。

俺はなぜだか、その表情を美しいと感じた。

俺はその女を抱き起こし、

手を取ってみつめた。


茶色のセーターの、

腹のあたりに穴があいていていた。

その穴から、

赤黒い液体がぬめりとした光を放っていた。


銃かなにかで撃たれたのか?


女は俺に何か言いたげで、

唇を動かしている。


俺はたまらずに、女を支えている両手に力を入れる。


なんてこった。


死ぬなよ。


たのむよ。



ひょっとして、


俺が撃たれるべきだったんじゃないか?


そう思ったとき、看護婦の声で俺は目を覚ました。




俺はバリウムを飲み込み、

可動式の台の上で考えていた。


今の夢はいったい何だったのか?


発泡剤を飲まされたときに、

ゲップは我慢してくださいと言われていた。


しかし、


俺は我慢出来なかった。


多分、胃の中のガスは相当量抜けてしまったに違いない。


俺は医師のいる方向をちらと、盗み見た。


「………」

すると、


年老いた医師の間の抜けた声が聞こえる。

「はい、左へ向いて息を止めてください」


俺はほっとし、

医師の言われるがままに息を止めた。



「被爆している」


俺はそんなことを何となく頭の中でつぶやき、

そのまま目を閉じた。
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2011年01月16日(日)

幻影

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それは影なのか。

それとも?


いつも同じ夢の中へ俺を引き込み、


はらわたを抉り、



最後には、自ら首をかっ切ることを強要する。


悪魔とも、

神ともつかないお前は?



きれいな顔。


完璧なシンメトリー。


つまりは人ではないという事だけは確かだ。


わかったよ。



ほら。


いつも俺は、


最後にその言葉を言う。


やつはそれを聞き、

大きくうなずく。



明日世界が滅ぶのならそれもいいさ。


十分戦って来た。

そして、


その時が来たんだ。
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2011年01月14日(金)

時計

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時計が壊れた。


ほう。


まあ、いいか。




あるとき、


車のグローブボックスに投げ込まれたままのその時計を観ると、


秒針が外れ、分針の下に嵌り込み文字通り時が止まっていた。


この時計を修理をする必要など無い。

壊れてよかったと思う。


この時計は、娘の母親に選んでもらった時計なのだ。


あいつの呪縛から逃れろと、時計が言っているような気もするくらいに。


時計は死んだのだ。



宝物を売り払い、その金でこの時計を買った。

嫌な思い出でしかない。こんな時計!!



娘の母親に時計を選んでもらった経緯はこうだ。



俺の唯一の宝物。

そう。

以前付き合っていた女性から、スイス製の高級時計をもらった事がある。


結婚したとき、その時計を娘の母親が発見し、激高した。



女の人から贈られた時計を、大事にしているなんて、考えられる!



何故女性からの贈り物だと、娘の母親にはわかったのか?


多分、俺の所有するものの中で、唯一高価な品物で、

そんなものを俺が金を払って買う訳がないと思ったに違いない。


実際にその考えは、当たっていた訳だが。



俺と娘の母親は、この時計を持って、時計屋を回った。


個人の時計店が一番高い値をつけてくれた。


六万円だった。


俺はそのうちの二万の予算で、新しい時計を娘の母親に見繕ってもらった。


娘の母親が選んでくれたその時計は、

どうみても俺の趣味では無かったが、

女房に選んでもらった時計を身に付けるのも悪くないと、そのときの俺は思ったのだった。


残りの四万は娘の母親に渡した。



その時計を使い始めて五年か六年は経っただろうか?




俺は最後までこの時計に愛着が湧かなかった。


時計が壊れてから、

俺は携帯で時間を確認しているのだが、

どうしても、手首が寂しくてならなかった。


時計がないというのは、俺にとってとても不安なことで、


何だか落ち着かなくて。



驚いた事に、

職場の連中を観ると、時計を巻いているやつなど一人もいなかった。


みんな携帯が時計代わりなのね。


なんだかなあ。



Amazon

楽天。


ネットで腕時計を眺めてみる。



どうしても、クロノグラフタイプの時計に目がいってしまう。



そう。



俺が以前所有していた宝物は、

スイス製のばかでかい機械式クロノグラフだった。


出来る事ならば、

もう一度、買い戻したい。


ひと月分の給料以上のその品物を。

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