というわけで、新しい学校生活が始まったのだが、



この学校は、なかなか馴染めなかった。



悪がきが多かったってのもあるが、
いろんなことが上手くいかなかった。


狭山のときは、「運動ができる」というので人気者になれたのだが、
ここはレベルが高く、走ってもクラスで5~6番目。


ほとんど目立たなかった。



さらに、


教室で相撲が始まった。

1番悪がきのジャイアンみたいな子がいて、
誰もかなわなかったが、
福岡でそこそこ強かった僕は、彼を投げ飛ばし勝ってしまったのだ。


皆はとても沸いていたが、それから彼に陰湿なイジメに合う。


力は侮れないと思ったのか、直接的な攻撃はしてこなかったが、
彼は僕を孤立させるには十分な政治力を持っていた。

それほど残酷な物ではなかったが。

無敵を誇っていたのに、負かされてしまったため、
むかついたのだろう。


この学校は嫌だ、と夕食時に泣いた記憶がある。




さらにさらに、


小学校は学区というものがあるが、
どうやら本当は違う学区だったようで・・


近所には全く友達はおらず、
隣の小学校に通う集団登校の子たちとすれ違いながら登校した。

当然、僕には集団登校のグループは無く、一人で登校した。

結構遠かったので、色々近道を探索した結果、



線路を通るのが一番近いとわかり、


線路の上を歩いて登校した。


たまに電車にひかれそうになりながら。




寂しいとは思わなかった。

なんか、一人の方が自由で気ままだ。




この頃、「独り」に、慣れたのかもしれない。



タカスィの記憶