キスの解読

消え残った劣情と詭弁

共感ぶっただけの相槌を

打ってしまうのが怖くて

傍観者に成り下がる

一緒に溺れてあげられる愚かさもなくて

この指先に魔法が宿ると吹聴できるのか

美学に酔う醜さに心底嫌悪する

それさえきっと安い美学なのだろう


舌を出してしまえば

開き直った汚物でいられる


その本能的な触覚で

素直な残酷を突き刺して欲しい


解読なんていらないキスで

世界を終わらせてしまおう


  

今日にめり込んで

人生にのめり込んで

猫が見つける手っ取り早い幸福を

見えないフリの僕らは


初めましての5分後に触れられる

君の頬に

ありもしない秘密を探して踊る夜は

聞こえないメロディーを探す

口笛みたいにブサイクで

それでいいと

呼吸や鼓動や体温が

命であれと僕を諭してしまう


丸ノ内線のホームの遠い孤独達

飛び込む自由さえない安全という拷問


想像上の苦渋が 一番重い


早く残酷に触れたくて

僕は


君の闇に逃げたいと

祈る


命みたいに