体が覚えてる そして、みんなが覚えてる
テーマ:映画を語る か行
3月16日(日)に鑑賞。
「タイヨウのうた」の小泉徳宏監督の2作目ということで楽しみしていました。
「タイヨウのうた 」は大好きな作品です。
YUIの魅力が最大限に活かされていました。
この映画で、初めて彼女を知り、今ではすっかりファンの一人です。
NEW アルバム「I LOVED YESTERDAY」も只今視聴中。
さて、私の中で佐藤隆太というのは「IWGP」(「池袋ウエストゲートパーク」)組という認識があります。
長瀬智也をはじめとして、妻夫木聡、坂口憲二、窪塚洋介、山下智久、阿部サダヲと実に多くの、今をときめく人気者を輩出して来た作品。
その彼がスタントもなしに傷だらけで、ガッツリ取り組んだ熱い想いの溢れた作品。
劇団モダンスイマーズの舞台劇「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~」が原作。
モダンスイマーズの作演出の蓬莱竜太は「劇団演技者」の中の「さよなら西湖くん(06)」や
「舞台 世界の中心で、愛をさけぶ」「舞台 東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン」など潤色にも定評がある。
名脚色で名を馳せた、その稀代の劇作家が今度は自作を脚色される側に。
この作品の脚本は何と、無駄な動きの多いレフェリー、ボラギノール日野役で映画にも出演している
西田正史が担当。
多才だ!
伏線を上手く張った脚本は彼本人の出演場面で最大限に活かされることとなる。
あのスローモーションの場面は緊迫した中、ホント心から笑わせてもらった。
あれはズルイ!というか面白すぎ。
一服の清涼剤的名?迷?シーンとなった。
「タイヨウのうた」の雨音 薫もそうだったが、今回も主人公五十嵐良一は高次脳機能障害という病に侵されている。
小泉監督は枷を背負った主人公が好きなのだと、誰もが思ったことだろう。
しかし話を聞くと、どうもそうではないようだ。
彼は人に指摘されて初めて気付いたというくらい、そのことには無頓着だったのだから。
小泉監督曰く
「僕は日常生活で壁にぶつかっているとか、逆境に立ち向かっている人にすごく魅かれます。
もしかすると、無意識の内にこういう題材を選んでいるのかもしれない」
彼のこの少し天然な感じが、映画の中でさりげない優しさ、暖かさとして上手く表現されているように感じる。
例えば、息子良一(佐藤隆太)と上手く接することが出来なくなった恒雄パパ(泉谷しげる)が初めて息子の日記を読む場面がそれに当たる。
泉谷パパのやさしい眼差しと滲み出る息子への愛情に、心が洗われるような、胸が締め付けられるような、何とも言葉では上手く言い表せない感情が湧き出てきて、私はそこだけで、思わず涙がこぼれてしまった・・・・・・。
妹の茜(仲 里依紗)が兄のために、授業そっちのけで自転車を走らせるシーンにもそれは顕著だ。
例えば、五十嵐が激しい雨に打たれるシーンに代表される、少し雨が降り過ぎでオーバーかなと感じるところも多々あるのだが、全体が優しさに包まれているので、私は余りそのわざとらしさが気にならなかった。
何よりも映画全体を支配している熱い想いがいい!
私は小泉監督の作風が好きなんだと思う。
彼の想いに共感できることに幸せを感じた。
最大の見せ場である最後のプロレスの試合シーンはもう最高!!!
涙涙涙
( ´(ェ)`)、涙無くしては観られませんでした。
大感動でした。
映画館が暗くて良かったと思える瞬間。
奇跡のように全てを記憶していた五十嵐が、試合直前にに全くゼロからのスタートになってしまう哀しさ。
それを見せられているだけに、余計に試合のシーンは引き込まれてしまった。
また相手チームのシーラカンズが憎憎しくって良い!
とことんヒールに徹しているのが素晴らしい。
だからこそラストのカタルシスが心に染みる。
「ロッキー」に通じる美学がある。
例え精神が忘れてしまっても体は覚えているものだ。
そのことは五十嵐に教えられるまでもなく、今年で15年目に突入した歌のレッスンにおいて
先生から常日頃から言われていたが、今回映画を観て、そのことをより強く認識することとなった。
歌の先生は言う。
「とにかく体が反応することが大事だ」と。
出来ないことは出来ないのではない。
多くの場合、考えすぎて、自分で自分を駄目にしているのだと。
出来ないと言うほどそのことを経験していないのだとも・・・・・・。
苦手だ。
出来ません。
そう言う前にちょっと考えてみよう。
苦手と言えるほど、その苦手なものに対して経験を積んでいるのかと。
この映画の五十嵐は教えられたことを一日経てば、みな忘れてしまう。
でも、最後の最後で証明してみせる。
頭は忘れても体は覚えているのだと。
大切なのは自分の肉体を信じることだ!
この一点がが特に心に響いた。
もっと自分を信じて生きてみようじゃないか。
馬鹿な頭はいらないのだよ、捨ててしまえと。
役者陣も好演で、特に泉谷しげるのパパのあったかさ、生足が妙に色っぽいサエコ、
舞台では日野役だったデビルドクロさんを演じた小椋 毅の強面の外見からは想像ももつかない優しさ、
ドロップキック佐田を演じた川岡大次郎の胡散臭い三枚目演技が印象に残った。彼女役も最高!!
そして忘れてならないのは主人公五十嵐良一を演じた佐藤隆太の誠実な演技。
試合をやり切った彼の澄み切った笑顔に心から拍手を送っている私がいた。
何とも気持ちのいい映画ではないか。
勝負なんて関係ない!
その瞬間に全てを賭けられるか、それが大事。
だって、後悔したって同じ瞬間は2度と来ないのだから・・・・・・。
五十嵐、オレはあんたを一生忘れないよ!!
好きな人が出来ました。
おっと、間違えたо(ж>▽<)y
好きな映画がまたひとつ出来ました(笑)。
















1 ■こんばんは。
ご訪問ありがとうございました。
この映画、本当に素晴らしい作品だったのに、あまりヒットしなかった様子で残念です。こんな感動できる映画こそ多くの人に観てもらいたいのに、なかなか伝わらないものですね。