最近の極楽はぜのブログでは子犬風デビアンの記事で盛り上がっています。もう一年半以上前にアップロードした記事ですが、このところ多くのアクセスをいただきうれしい悲鳴をあげています。ありがとうございます。

前エントリーはキーボードの認識が中途半端な設定にしかなっていない等残念な結果となっていましたので、debian も新バージョンになっていることもあり、再度インストールに挑戦してみました。幸いにも良い結果を得ましたので、簡単なメモにすることとしました。

子犬風デビアン DebianDog-Jessie は何者かと言いますと、子犬の皮をかぶったデビアンですが、軽量化のために英語圏以外のユーザを軽視したトンデモ・リナックスです。とは言いすぎですが、簡単には日本語化ができず、国際化とは何かを考えさせられますね。

本家フォーラムはここにあります。

DebianDog - Jessie  


さてインストールですが、この DebianDog には jwm 版と OpenBox 版の二つのバージョンがあります。


1.  JWM 版

DebianDog-Jessie-jwm_icewm-2015-09-02.iso - 160 Mb - kernel-3.16.0-4-586 (for older PC).
DebianDog-Jessie-jwm_icewm-2015-09-02-PAE.iso - 164 Mb - kernel-3.16.0-4-686-pae (for modern PC).
Default WM - JWM with option to switch to IceWM.
Default File Manager - XFE with option to use Rox.
Default Internet Browser - Dillo.


2.  OpenBox 版
DebianDog-Jessie-openbox_xfce-2015-09-02.iso - 197 Mb - kernel 3.16.0-4-586 (for older PC) - (from fredx181).
DebianDog-Jessie-openbox_xfce-2015-09-02-PAE.iso - 200 Mb - kernel-3.16.0-4-686-pae.iso (for modern PC) - (from fredx181).
Default WM - OpenBox with XFCE.
Default File Manager - Thunar with option to use Rox or XFE.
Default Internet Browser - Firefox.


今回はメニュー等の日本語化が比較的容易にできる OpenBox 版を使用しましたが、 ややハードルの高いJWM 版は次回アップロードする予定です。
インストールと日本語化はスキルのない極楽はぜですので、先人の成果を参考にさせてもらっています。ありがとうございました。


DebianDog apt が使える Debian ベース

Server World

Fomalhaut of Piscis Australis


1.  インストール

ダウンロードした ISO ファイルをクリックして開き、中にある本体ファィルの live フォルダを home(sda1) パーテーションへコピーします。これだけです。起動するには同梱されている boot-codes テキストから、必要箇所をメニューリストの末尾へコピーするだけで済みます。




このバージョンには三つの起動方法がISO同梱のテキストに記述されていますが、今回はその中でパピーリナックスの起動・保存によく似ている第3の方法 Debian-PorteusDog を採用してみました。これにも三種類の Changes 保存フォルダを作成・保存する方法がありますが、自動的に保存フォルダを作成してくれる一番上のスクリプトをメニューリストへコピーしました。

1. DebianDog live-boot-3x
2. DebianDog live-boot-2x
3. Debian-PorteusDog



再起動しますと、当然ですが英語版が立ち上がります。最初にすることは LAN 接続です。できる限り有線 LAN を使用して作業を進めるのを推奨します。と言うのは無線 LAN はどうしても不安定になりがちで、アップデート中にエラーが発生しやすいためです。接続できましたら再起動して Changes 保存ファイルをフィックスします。


それでは日本語化作業に入ります。
やることはターミナルを起動し、#以下をコピペし、赤字を書き換えるだけですが、作業中は当然ウェッブページは見れませんので、オリジナルサイト若しくはこのページをテキストエディタへコピーすることになります。

しかし、まだ日本語フォントが入っていませんので日本語は豆腐状態になります。必要なところを拾えば作業には特に支障はありませんが、気持ち悪い方は最初に日本語フォントを他のパピーから font フォルダへコピペしておいた方がよいでしょう。


2.  アップデート
最初にパッケージ情報を最新に更新します。リポジトリは日本サーバへ変更していませんが、デフォルトでも多少ロード時間が増えるだけで特段支障はないようです。
# apt-get update
# apt-get dist-upgrade


3.  ロケール
ロケールを入れて日本語を選択します。
# apt-get install locales
# dpkg-reconfigure locales

space キーで ja-JP.UTF-8 を選択し、 TAB キーで移動します。


4.  時刻設定
時刻設定をします。
# dpkg-reconfigure tzdata
Asia→Tokyo を選択します。



私のオールド PC は内臓電池がパーになっているせいか、ハードウエアクロックが狂っていたので手動で UTC に合わせ修正しました。


5.  キーボード
日本語キーボードに変更します。どう言う訳か私の環境では "jp106" は見当たりませんので、親戚の国際キーボード "pc105" を使用しました。
# leafpad /etc/default/keyboard
XKBMODEL=”pc105
XKBLAYOUT=”jp





しかしこれだけでは私が「かな入力」なのが原因なのですが、日本語の長音記号「ー」が「ろ」に変換されます。シフトを押せば正常に変換されますが、何かと不便ですので対策を考えました。例によってググルと、X のキー配列設定が変更されないのが原因のようで対処方法がありました。
setxkbmap jp


6.  フォント
日本語環境とフォントを導入します。最近の綺麗なフォントを入れたい向きは、後で手動でコピーしてください。
# apt-get install task-japanese task-japanese-desktop fonts-vlgothic fonts-takao

7.  インプットメソッド
インプットメソッドにuim-anthy を入れます。
# apt-get install uim uim-anthy im-config
# im-config -n uim


8.  確認
日本語設定を確認します。
# leafpad /etc/locale.gen
ja_JP.UTF-8 UTF-8



9.  設定変更
変更した場合は設定を反映します。
# locale-gen
ja_JP.UTF-8


10.  日本語環境に設定
日本語環境へ変更します。
# update-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
# source /etc/default/locale
# echo $LANG

ja_JP.UTF-8


11.ロケール設定確認
再起動して端末でロケールを確認しますと、すべての日本語設定はこのようになっています。
# locale


基本設定は終了しました。完全ではありませんがメニューが日本語化されています。残念ながらデスクトップは英語のままですが、特に気にはなりません。ところが内蔵アプリがほとんど日本語化されていません。これに対しては追加ロケールファイルが提供されていますので、 以下のリンク先の00-locale-files.squashfs の OpenBox 用を右クリックでダウンロードし、 live フォルダにコピーすれば改善されます。

 00-locale-files-jessie-openbox_xfce.squashfs 



2016/4/8 追記 メニューの日本語化をアップロードしました。

DebianDog-Jessie のメニユーを勝手に日本語化してみました。

無線LAN の接続はフリスビーがインストールされていますので、ドライバが対応していればパスワード入力だけの一発設定が可能で、自動的にIPアドレスが取得され接続完了となります。うまくいかない時には該当のドライバ、ファームウエアを探してきてインストールする事となります。


無線LAN対応状況についても確認しました。今回も市販の安価なUSB無線アダプタを取り上げましたが、簡単に認識してくれそうなアダプタは以下のとおりです。対応ドライバは内蔵のrt2800usbとなっています。すべてネット情報からですので目安程度の参考にしてください。

#BUFFALO
0411 00E8 WLI-UC-G300N
0411 0158 WLP-UC-GNHP
0411 015D WLI-UC-GN
0411 016F WLI-UC-G301N
0411 01A2 WLI-UC-GNM
0411 01EE WLI-UC-GNM2

#I-O Data
04bb 945 WN-GDN/US3
04bb 947 WN-G150U
04bb 948 WN-G300U

#Logitec
0789 0162 LAN-WN22/U2
0789 0163 LAN-WN12/U2
0789 0164 LAN-W150/U2M
0789 0166 LAN-W300N/U2
0789 0170 LAN-W300AN/U2


#Corega
07AA 002F CG-WLUSB2GNL
07AA 003C CG-WLUSB2GNL
07AA 003F CG-WLUSB300AGN

#PLANEX
2019 AB25 GW-USMini2N
2019 ED06 GW-US300MiniW

スキルの無い極楽はぜにとっては色々と苦労させられる作業でしたが、何とか「かな入力」の日本語入力までこぎつけることができました。先人の皆さんのおかげでここまできました。ありがとうございました。ロケールを削除されているということは大変なことだと改めて知ることになりました。

さて、極楽はぜの住んでいる北国にももうすぐ春が来そうなのですが、少し足踏みをしているようです。せっかく駐車場の氷のような岩盤雪を片付けたのですが、また白一色になっています。東京の梅開花が羨ましいです。


ロケールを 失くして子犬 渡り鳥