セミナー【アクチュアリー】

2009年09月02日(水)
テーマ:新卒就活
今日はアクチュアリーセミナーの参加報告です。

***
その前に余談ですが、
帰りの飛行機が台風11号の直撃を受けてしまいました。

成田空港の出発ロビーに着いた時、
「中国南方航空が悪天候で名古屋に緊急着陸しました」
とアナウンスが流れていてビビりました。
ANAも「気象状況が確認できるまでチェックインを停止しています」
という中、あれ?ここのカウンターは普通に並んでよいの??

それでも、暴風圏内ではなかったのですが、
強風圏内でも飛行機ってお構いなしに飛ぶものなのですね。
文明ってすごーい。


強い台風ではなかったし、
強風圏も可航半円側であったという理由もありそうです。

ちょっと理学博士っぷりを披露しておくと、気象学では
台風の進路に対して左側を可航半円
そして右側を危険半円といいます。

台風の進行方向右側で風が強い傾向がある
というのは聞いたこともあるかもしれません。
台風の進行速度と風がプラスの関係になって強めあうからです。
強風の被害も大体、右(通常は東)側に集中します。

この、
「可航」という言葉、ちょっと気になりますね。
もちろん航空機の「航」ではなくて、
船の航海がその由来になっています。

危険半円に船が入ってしまうと
台風の進行方向と風で寄せられる効果が合わさって
台風に吸い込まれて逃げられない

という意味が含まれています。
恐ろしいガーン

一方、
可航半円とはいえ、暴風と波浪の阿鼻叫喚の世界ですから、
航海できるという意味ではないのですが、
台風が逃げていく傾向が高いのでセーフゾーンとなり得る
ということでしょうね。


さて、
文明の利器ボーイング747はそんなこともお構いなし。
離陸時にいつもは感じない横向きのGを感じましたが、
エンジンの力に物を言わせて
台風迫る成田を無事飛び立ったのでした。パチパチ

***
ところで、ろくでもない話ですが
もしこの飛行機が落ちたら保険金ってどうなるんでしょうね。
それを計算しているのがアクチュアリーです。

「アクチュアリー」は保険数理士とも訳されますが、
長期にわたる年金などの支払いが滞りなく遂行されるように
主に保険会社で保険料の計算や見積もりを専門的に行う資格です。

僕は当初、
数理系の博士だから数学を使える仕事しかない、
と自分を必要以上に制限して職業を考えていたので
アクチュアリーにも興味を持ったのですが
今はそう考えていません(別の記事にまとめます)。

とりあえず、
これまでに調べたこと考えたことを
簡単にまとめておこうと思います。


一般に言われることにアクチュアリーは、
・理系最難関の資格(正会員になるまで平均8年くらいかかる)
・高給らしい


まず、気になる給料についてですが
いいかげんな就職情報サイトには
貴重な資格で給料が高い
などと書かれていますが、
このコメントには少し注意する必要があります。

背景として、
アクチュアリーは「保険計理人」として各保険会社に最低一人は必要
という法律があり、
中小の保険会社がアクチュアリーを確保するために
ある程度の給料を維持してきた
という事情はあります。
海外ではアクチュアリーというだけでお金持ちと見なされる、
と説明も受けます。

だけど、ここ数年で大半の中小も統合され、
損保と生保も3メガ時代に突入して
各社50人も100人もアクチュアリーをかかえています。
保険数理人を人数確保するという
必要性は今やほとんどないはずです。

大手の保険会社は
他業種に比べてもともと社員の給料が高いので、
アクチュアリーもその中では給料に大きな違いはありません。

保険会社の裏方ですから、社員さんの表情から読み取った感じでは
むしろ安いくらいかもしれません。
強いて言えば、
専門があるだけ転職の自由度はある
というメリットはありそうです。

数学を応用することが好きで、
保険にも興味があるなら挑戦してみるのもいいかもしれません。
(やはり、不況で人気は高まっているようです。(リンク)


三井住友海上で行われたセミナーでは、
講義やアクチュアリーからの話、
冒険貿易航海をテーマとしたボードゲームを
学生たちと楽しんだりしました。
新入社員の人たちが各班の運営に協力してくれました。
偏見かもしれませんが、
大手銀行系だけあっていかにも真面目で優秀そうな方々でした。


日本興○で行われたセミナーにも出てきました。

日本興○と言えば、
株主総会で繰り広げられた社長と前会長の
あまりに子供じみた応酬がニュースネタ(リンク)にもされていましたが、
あんなことされたら
どちらが正しいとか関係なく士気も下がりますよね。
そういう危機感があってか、
新卒社員の募集に力を入れている気がしました。

会社の社風などには
各社各業界で明らかな違いがありますから、
そういうことにもきちんと注意して会社を選ばないといけない
と感じずにいられませんでした。
あ、お世話になっておきながらすみません…。
ニュースの引用しかしてませんよ。


***
最後に私見ですが、
アクチュアリー試験の内容も見てみたので
その難易度についてコメントしておきたいと思います。

理系の就職系資格というのはあまりないのもあって、
合格率と取得年数からは理系最難関の資格と言えそうです。
(国家試験ではありません。)

数学そのものは大学の教養レベルで本当に十分ですが、
確率と統計のそれなりの知識とセンスが必要になります。
大学入試の確率問題がすごく得意だった、
というような人なら教養レベルの統計もきちんと勉強すれば
なんとかなるんじゃないでしょうか。


その前提だと、
後は細かい保険算定法などの知識を身につけて
素早く解けるように訓練するだけです。

例えば、セミナーで
「3個のさいころを同時に投げる試行をn回繰り返す。このとき、3個中少なくとも2個の目が1であるという事象がn回のうち奇数回起こる確率をPnとする。このとき、Pnは?」
という問題を10分の制限時間で出されました。
数学系の参加者もたくさんいたけど、
解けたのは僕を含めて30人中5人くらいでした。
合格するための倍率もそんなものでしょうね。

大抵受験者は仕事と並行して試験勉強も続けるので
合格までに時間がかかるようです。

試験そのものより、
アクチュアリー採用での就職の方が難しい

というのが事実であるように思えます。

あと、
採用前にアクチュアリーの科目合格しているということは、
それほど有利にはならないようです。
逆にいえば、
数学に自信があるなら試験の準備はなくても
挑戦してみてよいのでは。


(いくつかのセミナー等を通して別の業種に興味が固まってきたので、
今後、ここでアクチュアリーについてコメントすることはない予定です。)



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